29.痴話喧嘩!
「カランコエ、この料理美味しいわよ」
「そうなの?なら、貰おうかな」
「カランコエが好きなケーキ、あっちにあるわ。行きましょう」
「はい、行きます!」
ベルスと師匠に交互に連れ回されながらも、美味しい料理と甘い物を沢山食べれて、私はわくわくしながら賑やかな神殿の中を三人で歩き回る。
「カランコエ、美味しいかしら?大体の料理は、私とテネルが作ったのよ?」
「この量をですか?凄いですね、師匠。大変じゃなかったんですか?」
「全然よ。むしろ、楽しかったわ」
私の言葉に嬉しそうに笑う師匠。だけどベルスは少し頬を膨らましていて、ベルスがいきなり私にぎゅっとくっ付いてくる。
「カランコエ、明日は暇かしら?良かったら一緒にまたご飯を食べて、お風呂に入らない?」
「う、うん。良いよ」
「うふふっ」
明日の誘いに私は驚きながらも頷き楽しみだなと笑うと、師匠も私にぎゅっとくっ付いてきて、
「あら、明日はせっかくだから、一緒に甘い物を沢山食べようと思ってたのに。残念ね」
魅力的な事を師匠は口に出し、誰かを一人にさせるのは流石に気が引けるので二人に提案してみる。
「なら、師匠とベルスの三人で一緒に行きませんか?」
でも二人は何故か頷いてくれず、それどころか私を挟んで不穏な空気が流れ始め、
「私はカランコエと二人が良いわ!」
「あら。カランコエは私の弟子よ?『永華の儀』もやったんだから、私の言う事だけ聞いてくれるわよね?カランコエ。明日は二人で遊びましょう?」
「先に約束したのは私よ?何を言っているのかしら?」
しまいには言い合いになり戸惑っていると、テネルさんがいきなり現れて師匠の顔を抱きしめると、喧嘩を仲裁してくれる。
「せっかく楽しい雰囲気なんだから、喧嘩はだめよ。明日は私も入れて四人で遊びましょ?ね、ノイバラ、ベルス」
「テネル様がそう仰るなら……」
「そうね。なら明日は四人で一緒にいましょうか」
テネルさんの言葉に渋々師匠とベルスが頷き、こんな経験初めてでなんか疲れたなと思っていると、
「そう言えば……テネル様。それと、ノイバラ。プレゼントよ」
ちょっと照れ気味にベルスが私に買ってくれた物とお揃いの髪飾りを二つ出して、師匠とテネルさんに。
「あら、ありがとうベルス。大事に使うわ」
「ベルスからプレゼントなんて、嬉しいわ」
そうしてベルスも自分の髪飾りを付け、四人でお揃いの髪飾りを付けると、いつの間にか師匠とベルスの間も穏やかになり、
「お腹一杯になるまで食べましょう!ノイバラ」
「カランコエ、あーんしてあげるわ。あーん」
テネルさんは師匠を、ベルスは私を主に構って、時間はあっという間に過ぎていった。
◆
『永華の儀』が終わりお腹一杯ご飯を食べた後、テネルさんの家でベットを一つ追加して、師匠、ベルス、テネルさん、私の四人で仲良く眠った。
それからは昼も夜もずっと四人で行動し、魔法を勉強したり、綺麗な景色を見たり、四人で街中を探索したりと、花の国を満喫した。
そうして、人生で初めて出来た友達との凄く楽しい時間はあっという間に過ぎ去って二週間が経ち、ついに花の国『アンサス』を出る日がやって来た。
「準備は良いかしら?」
「はい!」
「ええ。ばっちりよ。ノイバラ、手を繋ぎましょう?」
次に行く国は本の国『ビブリオ』。テネルさんとベルスも用があるらしく、本の国まで一緒に行き、そこでお別れらしい。
「カランコエ、手を繋ぎましょう?」
「うん!」
いつもより二人多い旅路に私は心を踊らせながら、でももう少しで来るお別れの時間が寂してくて、ベルスとぎゅっと手を繋ぐ。
そして空いたもう片方の手を師匠が優しく握ってくれ、四人一緒にテネルさんの家を出て私達は歩き始めた。
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