27.誓い!
「まずはごめんなさい。寂しくは無かったかしら?」
師匠の前まで歩き立ち止まると、いきなり抱きしめられて首筋に顔を擦り付けられ、心配してくれる。
その優しい声が、温かい感触が凄く嬉しくて懐かしくて、私はやっぱり傍には師匠が一番いて欲しいなと思いながら正直に答える。
「はい。ベルスが一緒にいてくれたので、寂しくは無かったですよ」
「そう。なら良かったわ……」
私の答えに顔は見えないけど師匠が少しムスッとした気がして、私は少し顔を赤くしながら師匠の耳元でこっそりと追加で呟く。
「でも、恋しかったです。師匠」
その言葉に師匠はどんな顔をしたのか分からないけど、私をぎゅっと更に抱きしめて、
「私も、カランコエが恋しかったわ。全部私の勝手で、ちょっとぐらい大丈夫だって思ってたけど……私、やっぱりカランコエがいないとだめみたい。ふふ」
優しく笑うと師匠が私から離れ、嬉しそうな顔をしながら今度は私の両手を握る。
「カランコエ、今からちょっとした儀式をするの。付き合ってくれるかしら?」
そして師匠は首を傾げて聞いてきて、私はずっとここで何をするのか気になっていたので、詳しい事を聞く。
「何の儀式をするんですか?」
「『永華の儀』よ。ずっと一緒にいれますようにって、花々に祈る儀式なの。準備は大変だったけど、すぐに終わるわ」
「分かりました、やりましょう。師匠!」
今から何をするか、師匠が何をしていたのか大体分かって、私は気になることが何一つなくなり、笑って頷くと、
「準備は終わったみたいね。では最初に、我らフェアリーの加護の元、祝福と幸福を」
テネルさんが間髪入れずに両手を広げて大きな声を響かせ、その瞬間神殿の中の明かりが消える。
それに私は一瞬視線を彷徨わせるけど、すぐに師匠が魔法を使い白い炎で自分を一瞬覆うと、いつもの白いローブから私と同じすけすけの薄い服になって、
「『白炎』」
師匠が一言魔法を唱えると同時、花々が淡く光り花びらが舞い、私も薄く光る白い魔力に覆われる。
そして、
「カランコエ」
静かにゆっくりと師匠が私の名前を呼んで、
「はい」
何を言ったら良いのか分からず反射的に返事だけすると、
「私はあなたとどんな時もずっと一緒にいる事を誓うわ……チュ♡」
「えっ、あ……」
私のおでこに優しく師匠がキスをしてきて、私が驚いて変な声を出していると、
「次はカランコエの番よ」
私を見ながら凄く楽しそうに笑う師匠がそんな事を言ってきて、私はどんな事を言えばいいのか、どんな顔をして師匠を見れば良いのか、頭の中でぐるぐると考えた後、
「しっ、師匠!」
私はヤケクソになって、真っ赤な顔のまま師匠を真正面から見て、
「私もあなたとずっとずっと一緒にいる事を誓います……チュ♡」
軽くしゃがんでキスをしやすい様にしてくれた師匠のおでこに、私も優しくキスをした。
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