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13.嫌いな訳ないですから!

 

「はぁ……はぁ……もう良いですよね……」


「えー、まあ、良いわ」


 メイド服、半透明で全部が透け透けのシャツとスカート、刺繍が沢山ある黒いドレス、そしてその後白いワンピースをまた着せられた私は、荒い息を繰り返しながら、ベットに座る。


「どれも可愛かったわね」


「そうですか……」


 気が付けばだいぶ時間が経ったようで、雲に隠れて太陽は見えないけど、きっと太陽がオレンジ色になり始めている時間に。


 私は深呼吸をして落ち着きを取り戻し、


「師匠なんか嫌いです」


 怒りながらベットに寝ると、


「えー、本当に?大好きでしょう?私の事」


 なんだか今日は一段と絡み方がうざったるくて、私は師匠の言葉を無視する。


「あれ、カランコエ?無視しないでよ……ねぇ……ごめんなさい」


 すると師匠は、焦ったように泣きそうな声になりながら、私を揺さぶってくる。


 演技だとは心の中で分かっているけど、やっぱりそんな声で言われたら、心が苦しくなるので、ため息を吐きながら、


「師匠。もう怒りませんから、そんな事言わないで下さい」


 体を起こして師匠を見て言うと、師匠はケロッと笑顔になって私の手を握る。


「許してくれるの?カランコエ。それなら、一緒に温泉に入りましょう!」


 そしていつも通りの元気な師匠にそう言われ、私は渋々頷いた。


 ◆


「カランコエ、本当にごめんなさい。あなたが可愛過ぎて私、ちょっとおかしくなってたわ」


「別に良いですよ。もう気にしてませんから」


 温泉に入って夜ご飯を食べ部屋に戻ると、いきなり師匠に謝られ私はベットに寝っ転がりながら、軽く受け流す。


 そうすると師匠は本当に申し訳無さそうな顔をしながら私の隣に来て寝ると、


「私の事、本当に嫌いになった訳じゃないわよね?」


 私を優しく抱きしめて、不安そうに聞いてくる。正直、これが演技かどうか分からないから困るけど、別に嫌いになんか本当は絶対ならないので、


「師匠の事は、今も昔も……好きですよ」


 恥ずかしがりながら小声で言うと、師匠はぎゅっと私を更に抱きしめて、


「カランコエ。私も大好きよ。ふふ、相思相愛ね」


「もうっ、師匠!そういうのは良いですから」


「えー、良いじゃない。私、あなたをどうやっても嫌いになれないんだから」


「えっ、あっ、あっそうですか……私寝ますから、静かにして下さい」


「はいはい。おやすみなさい、カランコエ」


「……おやすみです。師匠」


 ◆


 朝、太陽の光と息苦しさで目を覚ます。目の前には師匠の大きな胸があって、私は背中を叩く。


「んー、いたぁ……」


「師匠!どけて下さい!」


「ふぁ〜あ……おはよう、カランコエ」


 今日は意外とすんなり起きてくれ、ちょっと嬉しくなりながら、


「今日出発するんでしょう、師匠。服、出して下さい」


 昨日師匠が買ってくれた白いワンピースをそのまま着て寝た私は、師匠にいつもの服を出してもらう。


 それから、シャツとスカートを着てローブを羽織り帽子を被って、準備を整える。


 師匠は伸びをした後、白い炎で自分を包み、一瞬で白い帽子と白いローブを羽織ると、


「カランコエ、行きましょう」


 私の手を握って部屋の鍵を閉めて、受付へ。


「ありがとね。昨日、変な事してたね?」


「いえ、色々な服を着て遊んでただけですよ」


「そうね。なら良いね。バイバイね」


 受付のドワーフのおじさんに頭を下げて手を振り、私と師匠は宿屋を出る。


 そして、師匠は晴れた空にサファイアの指輪をかざして、次いで私を優しく見てから、


「さぁ、次は花の国『アンサス』ね」


 師匠は私の手をぎゅっと握って、微笑んだ。

はい!一章完結です!


中途半端な所で投稿が止まってしまったのは結構悪いと思ってます。ごめんなさい。


ということで、どうだったでしょうか?書いてみたいと昔から思ってた物語の進み方なんですよこの作品。


書いてて楽しいです!


第二章は今月出せれば良いんですけど……まあ、来月には絶対出るので気長にお待ち頂ければ幸いです。


では!


面白い、続きが読みたい、そう思った方はぜひブックマーク!それと、

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