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放送の代償

『イェーイ!!』

 我が娘のはしゃぐ映像を見つめる。

 そんな映像を前に妻は絶望的な表情で頭を抱えている。

「何故…何故クイズ番組なんだ…」

 悲しいかな我が娘、凛樹は容姿こそ妻譲りのスタイルバツグンな超絶美少女だが、如何せん、勉強の方はポンコツ以下なのだ。

「ご近所さんからまた好奇の目で見られる…あぁ…私のイメージが…」

 そもそもが元ヤンの最強美人妻、ガラの悪さはご近所どころかかなりのレベルで知れ渡っているのだが、何故か妻の中で元ヤン時代は無かったことにされている為、神娘は自分が清楚で美人な百道の奥さんだと思われていると思っている。

 そんな妻にとって、我が娘のおバカっぷりが晒される映像は耐え難いものであった。



−−−−−−−−−−−−−−−−−



 クイズ番組の出演、そんな条件で手打ちとなった氷華の起こした騒動。

 まあ、お姉ちゃんだからね。

 そんな思いと共に、良いチャンスだと思った。

 今はただのインフルエンサー、入るお布施は中学生のお小遣いとしては充分以上だけど、我が家(主にママ)の方針でメディアへの露出は断固拒否、スポンサーさえ許されない現状で得られる収入は限られている。

 自由に使えるお金を増やしたい私にとって、今回の出演は絶好の機会なのだ。

 絶対にものにする…いや出来る。


「だって私、超〜可愛いもん。」

 意気揚々と舞台に立った。

 

 私を照らすライト、私だけを映す数々のカメラ。

 私は私の居場所を見つけた。


「モッチー最下位!!罰ゲームです!!」

 例え、小学生レベルのクイズ最下位だとしても…



−−−−−−−−−−−−−−−−−



「それじゃあ、最下位の罰ゲーム!!一発芸です!!」

 想像以上のおバカっぷりを発揮したモッチーこと百道凛樹に、ガッツポーズを取るプロデューサー。

 想像を超える彼女のおバカっぷりは、撮影中だというのに、各芸能事務所のスカウトから引っ切り無しに連絡がある程だった。


 そして迎えた最後の罰ゲーム、一発芸。

 モッチーが要求したのは、大道具倉庫から引っ張り出された加工前の鋼鉄。

 1立方メートルのそれの前に立つ現役女子中学生インフルエンサーは、少し腰を落とし拳を握った。

「ママ直伝、右ストレート!!」

 モッチーの繰り出した拳により、鋼鉄の塊の3分の2が消滅した。

 

「あちゃ〜、やっぱママみたいにはいかないねぇ〜。」

 そう笑う彼女に、全てが沈黙した。

 

 翌日のバズったワードランキングは、『モッチー』、『モッチー最強説』が2位と3位になり、『モッチーのママとは…』が1位となった。


 百道凛樹の母、武生神娘こと百道も神娘の存在を世間が認知し始めた。







 

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