表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/112

肉塊と秘書

「何者です…アナタ…」

 謎の肉塊が想像の何十倍も強く、息も絶え絶えにそう言う私。

「何者も何も、僕が武生院の現当主だ!!君こそ何者だ!!」

 ぷんぷんと怒る肉塊。

「は?」

 意味が分からなかった。武生院といえば、世界中に名が轟き、世界中に門下生を抱える、近接戦闘最強を誇る武術の総本山だ。

 そんな武生院の当主がこの肉塊!?

 確かにこの肉塊は強いが、武生院の当主は武神の異名を持つ紅雪で、次代は武神を超えるあの武生神娘の筈…

「騙されませんよ…武生院の当主は肉塊ではない!!」

 再度戦闘態勢をとった私。

「何か誤解しているらしい…後ちょっとで戻るから少し待ってくれないかな?」

 何かを察したのか、肉塊がそう言った。


 数秒後、信じられないことに肉塊が人の姿になった。

「武生神也。35歳、武生院当主です。」

 爽やかな男前がいた。


「あの…お付き合いされてる方とかいますか?」

 私…アイギス・シュバリエ、29歳独身。

 現実、絶賛婚活中です。



−−−−−−−−−−−−−−−−−



「んで、白毛玉…テメェ、ウチの娘に手ぇ出してねぇだろうな?」

 戦利品を整理しながら、尋常じゃない殺気を漏らして言う女性は、最強の生物武生神娘。

「…氷華ちゃんも凛樹ちゃんも、僕にとっては命の恩人です。…命に変えても守りたい。そう思っています。」

 正座しながら僕は耐え難い殺気に、今にもゲボを吐きそうになりながら答える。

「テメェに守ってもらう程、ウチの娘は弱くねぇよ。それに、テメェが守らなくとも、私が守る。」

 最強生物にそう言われると立つ瀬がないし、そもそも、僕よりも遥かに強いあの子たち。


「テメェがやるのは百道(ウチ)のペット…氷華の遊び相手だ。それ以外は必要ねぇ。余計なこと考えずに、氷華と遊べや、白毛玉。」

 圧倒的な殺気。しかし、その節々から漏れる母親としての気持ちが見えた。

 確信はないが、家族の一員として認めてくれたのだと僕は思った。

「はい!!氷華ちゃんの遊び相手も、凛樹ちゃんの宿題も任せて下さい!!」

 そう頭を下げて言った僕。


「…凛樹の宿題?」

 今までの殺気が児戯に思える、押し潰され、全身から血が吹き出る様な殺気を放った神娘様。

 ごめん、凛樹ちゃん。

 僕地雷踏み抜いた。


 数秒後、本殿の方から聞こえた凛樹ちゃんの悲鳴に僕は無言で頭を下げた。





 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ