楽しい?スキル講座
「すっ、凄い!!これ、上位スキルだけじゃ無くて最上位スキルも沢山ある!なんで!どうして!うわぁーーーーーー!」
リタがキラキラした目で言ってきた。
「これはクルシュのスキルなんだよ」
「???」
訳がわからないと言うようにコテッと首を傾げるリタ。
「クルシュの使った事のあるスキルがここに表示されるんだ」
「???」
「ちなみに僕はクルシュが使えるスキルは全部使えるんだ」
「???……!!?うそっ!!」
「本当だよ。物によっては全然使いこなせないんだけどね。ほら?ダンジョンの草原の所でやったでしょ?ッターーーンってやつ。僕のはコテッっと倒れたただけの」
「あの、最後先生が何故かいじけてたやつ?」
「そう、あれ【瞬穿】ってスキルなんだけど……」
「うそうそうそうそ本当!?」
えっ?嘘と本当どっち?物凄い食い気味でかかってきた。
「ほ、本当だよ。だけどメリーゼさんによると使うための技術はあるけど使いこなせるほどの経験が無いんだって」
「【瞬穿】ってあの【スキルマスター】が愛用していたスキルって言われてて、私が決める一度は使ってみたいスキルランキングの上位にいつも必ず入っている伝説級のスキルなんだよ!!エルム君も小さい頃よくやらなかった?遠くの木に向かって【瞬穿】ッ!って!」
「ごめん。僕、あまりスキルの事を知らないんだ」
あ〜、なんか物凄い残念な子を見るような目で見られた。て言うかリタが決めるスキルランキングってなんだろう?いつもって事は定期的に変えてるのかな?
そっちの方が残念だと思うけど。
「まぁ、そう言う事もあるよね。今の話は多分本当なんだろうね。スキルの順番がおかしな事になってるのも納得だよ」
「順番?」
「小さい頃、私の住む街に来た冒険者の人にギルドカードを見せてもらいながら教えてもらったんだけど、ギルドカードには普通固有スキルの下に基礎スキルがくるんだって。そのはずなんだけど……あ、本当に【瞬穿】がある。基礎スキルだと思って見逃しちゃった」
「基礎スキル?」
「エルム君、本当にスキルの事知らないの?……ふぅ、いいわ、私が教えてあげる!!!」
あぁ、なんか変なスイッチ押しちゃったみたいだ。
それからスライム達に囲まれながらスキル講座が始まった。
スキルは基礎、下位、中位、上位、最上位と呼ばれる物に分かれているらしく基礎スキルは基礎と言うだけあって割と簡単に取得(簡単と言ってもそれなりの訓練は必要らしい)出来るみたいで下位、中位、上位と上がれば上がる程、取得が難しくなるらしい。
更に中位のスキルから取得する為の条件が出てくるみたいで、複数の基礎スキルや下位スキルを取得し無ければいけないらしく、最上位ともなると一つ取得するだけで歴史に名を残すと言われてると鼻息荒く教えてくれた。
「最上位スキルを持つ者は二つ名で呼ばれる人が多いの。と言うか二つ名で通っているけど本名がわからない人の方が多いかな。【スキルマスター】とか【練金王】みたいに。ちなみにギルド長は【破砕者】って言われてるんだっ!!」
もうウキウキだ。僕は地図で敵意を持った魔物が近づいていないかとか気にしながらだし、周りがスライムだらけだから落ち着かない。
「一日に二回も最上位スキルを見られるなんて、あぁ〜私ってなんで幸せなんだろう!!」
見知らぬ森に飛ばされたけどね。
「あれ?」
突然、僕のギルドカードを見ていたリタが首を傾げる。
「なんかいっぱい基礎スキルがでてきたんだけど。今も更新中」
僕も覗くと確かに増えている。あっ!また増えた。
「そう言えばこれ、スキルの順番おかしいよね?」
「??さっきから言ってるよね。おかしいって」
「そうじゃないの。エルム君、先生が最後に使ったスキル覚えている?」
「たしか【凝固】だったと思う」
「私が気絶した時に使ってなかったら、ここからが離れてから使ったスキルって事だよね?」
そう言ってリタは【魔力解析】を指差した。
「だとしたらここからのスキルの使用構成がおかしいの」
リタが指差したのは【闘気集中】だった。
「ここまでは分かるの。多分突然私達が消えて原因を探って見つけようとしたって」
「クルシュは僕達がここに飛ばされたってわかったのかな?」
「多分わかったんだと思う。この【天眼】てね、遠視系の上位スキルなの。地上は全て見通せると言われてるスキルよ。ここがダンジョンじゃなければ多分視えたはず。話戻すけどね、この【闘気集中】って簡単に言えば次に使うスキルの攻撃力を上げるスキルなんだけど次に使われたのは【魔力操作】。これじゃ【闘気集中】の意味が無いし、もし他の一度使ったことのある攻撃スキルを使用したとしても【瞬穿】使った方が早いと思うのよね」
「【瞬穿】と【闘気集中】をコネクトしたんじゃないの?」
「上位スキルからコネクトは出来ないんだって。スキルマスターが色々試したって本に書いてあった」
クルシュはあまり回りくどいのは好きじゃ無いと思う。だから沢山のスキルを使ったのには何か意味があると思うんだけど……




