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スライムブリーダー?実は最強の職業でした  作者: 谷里 零


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すや〜

「みっともねぇ所を見せて、すまねぇな」


 メリーゼさんが僕に言ってきた。


「大丈夫です!それに、二回目ですからっ!」



 キッ!



 あぁ、また余計な事を言ってしまった!


『して、これからどうするのだ?』


 クルシュはまたスライムボディに戻っていた。


「どうする事もできねぇ。……それに、こう言う事はよくあるんだ。衛生管理だなんだって国の奴等が色んな文句つけてな。笑いながら家を焼き払いまわるんだッ!!」


「その度にギルドから支援を行いますが……」


『うむ、根本的な解決にならぬと言う訳か』


 酷い。同じ人なのに……


「あいつらは王都に入る事も許されず、他所に移動して生きて行く術も持っていねぇ」


「ねぇ、クルシュ……」


『わかっておる。任せておけ』


「シュティングレイ様、知恵をお貸し頂けるのですか?」


『ああ。一つ確認だが、ここにいる者はここに住まわねばならぬ理由でもあるのか?』


「いえ、ありません。ここでの生活しか知らないものが多いのです」


『ふむ、では丁度いい。引っ越すぞ』


「引っ越し?どこに?」


『うむ、迷宮にな』


「迷宮???」



 ーーーーーーーーーーーーーー



 僕、クルシュ、メリーゼさんは今森へとやって来ている。


 スラム街での治療は既に終わっていて、今は亡くなった人達の弔いをしている。

 警護に回っていた冒険者達や治療に当たっていたギルドの人達も徐々に引き上げていった。

 クリスさんは事後処理があると言う事で残る形となった。


「それでお師様、ダンジョンに引っ越しって、まさか……」


『うむ、踏破する』


「そんな簡単に、ってお師様なら簡単か。でも洞窟タイプならどうするんだ?」


『心配せずとも良い。おおよその見当はついておる。まあ、当てが外れても後でいじれば良いだけだ。それに生まれたての迷宮は主人殿の鍛錬に丁度良い』


「僕の鍛錬?」


『ああ、私の扱えるスキルには危険な物も多い。扱いを間違えれば己の身を滅ぼしかねない物もな。一つ一つ覚えていってほしい』


「うん!お願いね!あっ、でもクルシュ、ダンジョンが生まれるまでもう少し時間がかかるみたいな事をいってなかったっけ?」


『ああ、何もなければな。だが誰かが刺激したらしい』


「刺激?」


『昨日突然現れた事があっただろう?あれもこちらから手を出さなければあのまま消えたのだ。迷宮が生まれる時特有の現象だな。その時に手を出さなければ問題はないのだが』


「えっ!?クルシュ、手を出したよね?」


『あんなもの手を出したうちに入らぬ。もっと大量に倒すなりしなければな。メリーゼ、お主の所の者達の仕業では無いのか?』


「いや、うちの奴らは諜報専門だからな。戦う事は無いと思う」


 と、そんな事を話している時だった。何か違和感を感じたんだ。


 一度立ち止まりあたりを見回す。


 なんだろう?


『どうしたのだ?』


「ん〜、わからない。でもなんか変な感じがするんだ」


『変な感じ?どれ……ああ、あそこだな』


 クルシュが触手で指したのは一本の木、その根本だ。


 ん〜〜〜〜、えっ!?



 すや〜



 じぃっ、と見ていたら突然気持ちよさそうに寝ている女の子が現れた。

 僕と同じくらいだろうか?


 女の子は鞄を枕にスヤスヤ寝ている。


「見たことのねぇ顔だな」


『お主の所の者ではないのか?』


「いや、ギルドの奴だとしても、入ってきたばかりの奴まではまだ覚えていねぇ」


『とはいえ、このままにしておく訳にも行くまい』


 ペシペシっと触手で叩くクルシュ。


『起きぬな。仕方ない、メリーゼ、背負って行け』


「あいよっ」


 そう言ってメリーゼさんは自分と同じくらいの女の子を軽々と担ぎ歩き始めた。僕より凄い力持ちだ!


 そんなこんなで少し歩くと森の中に土の山。そしてその中心にぽっかりと穴が空いている。


 ダンジョンだ。




 ーーーーーーーーーーーーーー



 同時刻


「こんにちは、ここ空いてますか?」


「あら、冒険者ギルドへようこそ。坊や、こんな所にどうしたのかしら?」


「人探しをお願いしたいのですが」


「はーい、それじゃこちらに記入してもらえるかしら?貴方、文字は書ける?」


「大丈夫です。お気遣いありがとうございます。綺麗なお嬢さん」


「あら、随分お上手ね!依頼料サービスしちゃう!」


「ありがとうございます。……出来ました。確認お願いします」


「はいはーい。えっと相手の名前は……あら?貴方、エルム坊やのお友達なの?え?この名前は……ご兄弟か何か?」


「そのようなものですね。貴方はエルムをご存知で?」


「ええ、一緒に森にデートに行く仲よ」


「なんと!貴方のような女性とデートなど……羨ましい。おっと、それでエルムとは何処で会えますか?」


「今日は依頼を受けていないから来るかは分からないけど、もし来たら言伝しておくわ。夕方にもう一度来てもらえるかしら?」


「分かりました。それで依頼料はおいくらですか?」


「ただの伝言だからねん。もちろんいらないわ」


「お気遣い感謝します。お礼と言ってはなんですが後日お食事でも?」


「ふふ、気持ちだけ頂いておくわ」


「ありがとうございます。また来ます」



 ぱたん
















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