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Beautiful!! 鈍足執筆な私が随筆とかしてみたり!?  作者: 赤良狐 詠


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映画の散文的感想!? 「エクソシスト ディレクターズカット」後篇

皆様いかがお過ごしでしょう


前回に引き続きとなります


「エクソシスト ディレクターズカット」です


映画好きとして避けて通ることはできない屈指の傑作映画を


何かに憑りつかれたような顔!?でお馴染みの


そんな私の猫のように気まぐれで観照的


たまに論理的な散文的感想


今回も少しでもどなたかの琴線に触れて頂ければ本望です


では私のをかしを


徒然なるままに


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


あらすじ


考古学者の肩書も持つ神父メリーは、不気味な像を発見する。その時から、彼の身に何かの前兆を予感させる印が起こり始める。


一方、アメリカでは女優で一人娘を養うクリスが、新作映画の撮影で引っ越してきた。彼女の一人娘リーガンは、キャプテンハウディーという見えない友達とウィジャボードで会話していた。


その頃からリーガンを中心にクリスの周囲で異変が起こり始めた。天井からの物音、友人の自殺等の事件が立て続けに襲う。


クリスの区域のカラス神父は神への信仰心が揺らいでいた。しかし、現代医療では一人娘を救うことができないと疑心暗鬼に陥ってしまったクリスは、神にも縋る思いでカラスへ助けを求めてくる。


精神科医でもあるカラスは、悪魔の存在を否定的に思っていたが、リーガンと話したカラスは、次第に悪魔の存在を感じていく。


一人の少女の魂を救うため、カラス神父は悪魔祓いを決意する。そして、宿敵の悪魔との対峙の為に帰国したメリー神父が、カラスと共に儀式を始めるのだった。


かなり大まかに全体のあらすじを書き起こしました。まず、リーガンがウィジャボードという日本のこっくりさんで遊んでいる場面は、小説の方が断然怖かったですが、それ以上に映画全体で云えることですが、リーガンを演じたリンダ・ブレア、母クリスを演じたエレン・バーステインの感情むき出しの演技が恐怖を煽って、映像で見ることの衝撃を思い知らされました。


怖い恐いと思いつつ、その中には一人娘を救うために藁にも縋る母の愛を確かに感じ取ることができ、悪魔祓いの儀式まで心と心臓をバクバクに鼓動させていきます。


カラス神父を演じたジェイソン・ミラーの孤独を纏った雰囲気を相まって、カラスが背負っている業、拭えることのできない孤独感を全身で表現しているので、彼がいかに悪魔に立ち向かうのかを容易に想像することができず、不安を募らせるのは素晴らしいの一言です。


また、クリスとカラス神父の周囲で動くキンダーマン警部、カラスの親友ダイアー神父など魅力的な登場人物たちが、人が生きていくことを如実に思わせる台詞、気の利いた言葉の魔法のような会話のキャッチボールで魅せてくれます。


小説と映画のどちらが恐かったのか、その答えは未だに出ません。小説を読んだ時の怖さと映画を見た時の怖さは全くの別物でした。


しかし、二つにはたった一本の揺るがない芯があるのです。欺瞞や背徳、誘惑、それらが猜疑心に苛まれても、良心という善の心はひと欠片であろうとも、愛の為に身を投げ出すのです。


前半の当時の先端医療により悪魔に憑依されてしまったリーガンを救おうと医者たちが奮闘します。その術中シーンは、初見の時には目を逸らしてしまった程痛々しく血の気が引きました。


しかし、超常的な現象が巻き起こる後半の恐怖は、人間の内面をこれでもかと揺さぶり身の毛も与奪壮絶さで、悪寒が全身を駆け巡っていきます。


昨今のホラー映画の流行である“音”で驚かすといったシーンはほとんどなく、どこまでも静寂の中で淡々と、時に目を覆いたくなるショッキングシーンを添えて、物語は圧巻のラストへ突き進んでいきます。


首が回転したり、悪魔に憑依されたリーガンの顔、有名すぎるテーマ曲ばかりが独り歩きしていますが、この映画は触れられたくない心根の部分、人間としての本性を曝け出され、苦悩と葛藤しながら、自己を犠牲する最も尊く気高い人間の性を圧倒的に訴えかけて描いています


ディレクターズカット版は、より原作に近く、まさに完璧な恐怖を私たちに植え付け、人の弱さ、そして強さを教えてくれると思います。最初の劇場版とはラストが異なりますが、私はやはりこちらの方が好きです。


そして、ラストで“穢れながらも贖罪を求めたその手”に冷たいものが頬を流れました。


流血、残虐上等の「死霊のはらわた」「悪魔のいけにえ」「13日の金曜日」「エルム街の悪夢」のようなスプラッターホラー


「ジョーズ」や「アナコンダ」「ピラニア」「クロール凶暴領域」のようなモンスターホラー


「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」「ハウリング」のようなモダンホラー


「リング」「呪怨」「着信アリ」のようなジャパニーズホラーとは一線を画する


ちなみに、続編「エクソシスト2」は……どうしてこうなったの?でしたが

「エクソシスト3」はちょっと……あれ?って思いますが、「2」を無視した直接的な続編で完結編となっております(2の意味ないじゃんと思いました)

「エクソシスト ビギニング」は……まぁ一応見ても差し支えない程度になっている……のか?

「ドミニオン」という最も??がいっぱい出るものもあります

ドラマ「エクソシスト」シーズン1はまあまあですが、シーズン2は……うーん方向性……


興味が湧いても、素晴らしい映画の続編には手を出してはいけないという呪いがあるのかもしれません。悪魔に唆されて金に眼が眩んだのでしょうかとそんなことを一応書いてみる私です


戦慄の極限にして恐怖の頂点、そして救済の物語

「エクソシスト ディレクターズカット」

恐いもの見たさではなく、恐怖の先にある光を是非、その目で確かめて下さい


人のことを思い、人の為に何ができるのか

とても深く考えさせてくれる傑作ですよ


凄い勢いのネタバレいっぱいしたような気がしましたが

素敵な物語との出会いのお手伝いができれば幸いです


ではまた次回

お逢い出来たら嬉しいです

感想・評価・いいね・お気軽にお寄せ頂ければ至福です

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