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ice  作者: 古屋 零
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001♪俺、疑問、そして…

上谷(カミヤ) 優渡カミヤユウト

それが俺の名前。

いたって普通の高校生。

何のとりえもない。

面接とかしたら確実に落ちるほど特技もないし趣味もいいものはない。

これはそんな俺が歩んだ道のりを描くものであり。

皆に知って欲しく、彼女に届いて欲しい。

だから、どこかでこれを見ているのかもしれないと思うと恥ずかしくなってくる。

けど、伝えなきゃいけない。

彼女に、遠い遠い場所にいる彼女に、届けたいんだ。

だからそのために、これを書こうと思う。



―1年前、全ての始まり、そして―



マフラーに身を包みながら、自転車をこぐ。

別段意味はなく、学校へ向かっている途中。

今の高校に入学して、既に1ヶ月も経つ。

今考えてみれば、早いものだ。

友達はまだ全然出来ていないけど、これからどうにかなると思う。

中学の時の友達と仲良くしてれば、おのずといろんな人とふれあい、仲良くなれるからだ。

中学の時もそれで友達を作ってたようなものだから…


そんな俺の登校道は、住宅街を通り、国道を横にしながら走り、学校の敷地という道順になっている。

時間に表わすと、大体15分程度で学校に着く。

学校から家には12分程度で着く。

途中に坂があるせいなわけで、多少なずれがある。

その朝の登校道に一つだけ気になることがある。

それは一つの一軒家の庭先に、いつもパジャマ姿で空を見上げる少女がいること。

中学生くらいの背丈で、学校に遅刻する気満々なのか、慌てふためくことがない。

ただ、ボーッと空を眺めている。

そんな彼女を俺は、見上げて見ている。



―学校、不登校、そして―



学校に着くとマフラーを首からはずして、手提げバックにマフラーを突っ込む。

学生カバンから教科書類をとりだすと机の中にしまい、朝読書の本を机の上に置く。

途中まで読んでいた場所を開き、読書に集中した。

数分後、朝読書の時間が始まり、10分経つと、SHRが始まった。

先生は出席を取り出す。

「今日は中上と、大澤が休みか…」

大澤は体が弱く喘息持ちで、たまに学校を休んでいる。

中上の方は、不登校。

誰も中上のことを知らない。

名前も、顔も、どこ中かも。


先生が今日の予定変更を言い終えると、あっけなくSHRは終わった。

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