光の世界1
「#&%□?」
「…っん」
「#&%□!&%□□?」
「いッ…た」
目を開けると眩しい光が入り頭がクラクラしてくる。立ち上がろうにも力が入らず、倒れてしまう。地面に倒れる寸前に誰かの腕が支えてくれた。
「━━ん、あ……れ?」
「おい、大丈夫か?」
「……此処は━━」
聞き取れなかった言葉も頭が少しずつはっきりしてきたお陰か聞こえるようになった。
「誰?」
「俺はロッジ」
「……ロッジ、ここは何処なの?」
「まずは自分も名乗ったらどうだ?」
私の名前━━━
私は━━……
「リオ、ナ」
「リオナか、此処は首都ハザールにある国営温室」
「……ハザール?こく、えい?」
聞き慣れない言葉に戸惑い、辺りを見回してみると草木や綺麗な色とりどりの花達がひしめき合っている。
温室と言っているだけに、室内は温かく心地よい。
ロッジと名乗った男を見る。
光に翳すと茶色く見える黒に近い茶髪に、碧色の綺麗な瞳。笑えばきっと可愛いと思える中性な顔立ちは、眉間にシワがよりちょっと強面である。服装は作業服だろうか、動きやすそうな服は泥で薄汚れている。よく見れば顔にも少し泥が付いていた。
「…どろ、付いてる」
「ん?あぁ、丁度作業中だったからな」
「さ、ぎょう?」
「俺はここの管理を任されてる、草花は少しの変化で体調は変わる。そんな変化があっても変わらず綺麗にいれるよう快適な場所を造るのが仕事だ」
そう言うや誇らしげに語るロッジ。この仕事を好きでやっているんだと感じさせる。ゆっくり首を回してみれば、色鮮やかな花や大きな樹木、枝には可愛らしい小鳥までいるではないか。
「で?リオナはなんでこの場所で寝てたんだ?」
なんでと言われても答えられない。
自分が聞きたいくらいだ。