data1.クッキー
「あ、おいし。」
と、蘭は言った。
「勝手に食べないでよ!これお姉ちゃんにあげるんだから!」
お姉ちゃん。それは、イッコ上の中3の女の子。
日和 一葉。髪の長い憧れのお姉さん。憧れと同時に恋をしたお姉さん。
小笠原香澄はいつの間にか一葉に恋をしていた。
「でも、マジでカッコイイよぉ!高田聡くん!香澄だって好きになるんじゃねぇ??」
こう主張しているのは、小笠原蘭。三つ子の2人目。
「あー!そーだよねぇ!あたし結構タイプかも!」
と、ひょっこり出てきたのは、三つ子の末っ子。小笠原ヒカル(おがさわらひかる)。
「あんた。彼氏いんでしょ。」
遠目で見る香澄。
「うん。あっちゃんの方が好きだけど?」
あっちゃん。それはヒカルの彼氏。淳というからあっちゃんなのか。
「だいたい−?中2にもなって彼氏いないって結構遅れてるよ?」
「遅れてないよ。」
言い返したのは蘭。
「じゃどーして香澄や蘭は彼氏が出来ないの?」大体聞き返しはヒカルのクセだ。
「香澄は男子キライだから。うちは、恋してるヒマないから。大丈夫なの?高校はいれなくても知らないよ。」
受け答えは決まって蘭。
「大丈夫!あっちゃんに教えてもらうもん!」
そんなこと言ってる間にクッキーは焼き上がり、香澄はそのクッキーを袋に詰める。
「うしっ!できた!」「わあっ!おいしそ!」
「ああ!!ダメ!食うな!」
明日はお姉ちゃんに会えるのです。




