表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

めだかのめ

作者: 低反発
掲載日:2013/05/03

 月高き刻限のことだった。Hはテラスの茶黒い椅子に腰掛け、水槽に泳ぐ数匹のメダカを眺めていた。月の光でぼうっと浮かび上がる水槽内では、存在しないはずの流れに乗るようにメダカが漂う。Hはメダカの目を見つめた。まぶたを持たないメダカの目は、体の大きさに比して、嫌に大きく感じられた。



 そう思いながらじっと見つめていると、Hはメダカの目の中に、広く奥深い青空が映っていることに気がついた。ちょうど数羽の白い鳥がその空を横切っているところだった。鳥の鳴き声まで聞こえたかもしれない。そんな青空を見ていると、徐々に夕刻に近づいたのか、空は群青色に変わり、そうして夜空になった。散りばめられた星々が煌めいている。星々は段々とこちらに近づいてきて、やがて大きな銀河として映し出された。



 Hはメダカの瞳に小宇宙を見出したのだった。

 もっとも、その小宇宙がメダカのものだったのか、或いはHのものが映し出されていたのかは知れないが。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] これまた完成された作品だと思います。 情景も思い浮かぶし、発想も素敵だと思いました。 さらにメダカの目というポイントから宇宙への転移……。 凡庸でありながら、実直な著者のスタンスに感心して…
2013/05/04 16:14 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ