表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/53

独り言

部屋を出ていく彼女の後ろ姿。


その姿を裁判官Jは椅子に座ったまま、じっと見ていた。


ロボットと言っていた仮面の下には…


涙が潤んでいた。


「あの頃と、ちっとも変わってなかったな」


影になって追いかけた彼女の後ろ姿。

彼女との思い出は今も鮮やかに思い出せた。


Jは独り言のようにささやいた。


「ちゃんと最期までおまえを見守ったからな。あとは天国でゆっくりしたらいい。おれのやるべきことは、これですべて終わったよ」


仮面の向こうで、ふっと軽く息をついたとき…


「お疲れーっす」


後ろから声がした。


振り返ると別の仮面がそこに立っていた。

背丈は小さく、さっきの少女と同じくらい。


「ケイ、か。おどかすなよ」


彼はまわりから、Kと呼ばれていた。

裁判官Jの部下として働くようになって、彼についたあだ名。で、

Jの次の裁判官になる、との意味もあった。


「おい、お前もしかして見てたのか?」


「彼女の監視を頼んだのはあなたですよー、最後まで見届けるのは当然っしょ。つか、ジョーカーにもまだ心があったんすね」


といって笑う、K。


「ずっと、あれから見守ってくれてありがとうな」


「いやー、そんな義務みたいなんじゃないっす。 あなたがこだわった気持ちもわかったし。見ていても、ほんといい人だったですねー」


澄んだ声で言う。

少年のようなさわやかな声だった。


「じゃ、そろそろ交代しましょかー?」


「ん、交代? 」


「監視役はもう終わりっす、それが終わったら引退するんでしょ?」


そういえば、そんな話をしたか…



こっちの世界にきた当時、10歳の少年だったK。


突然、親から離れて一人でこっちに来たかわいそうな子供。


普通は誰もがそう思う。


でも…


彼の場合は少し違っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ