五十年
あれから、五十年が過ぎたころ…
わたしは、彼と同じ場所にやって来た。
ここが天国?
不思議な光景がそこにはあった。
こんなに死んだの?
ってくらい多くの人間がいる。
もちろん、日本人だけじゃないけど。
一日に、こんなにひとって死んでるんだ。
ま、それはよしとして…
それとは比べものにならないくらい、
多くの数の列が目に飛びこんできた。
その列には…
犬や猫、カラスにハト、あと名前も知らない魚とか虫まで…あらゆる生き物がいて、
それぞれが、きちんとひとと同じように、
列を作って並んでいる。
一瞬、その光景にあ然としたが…
死んだものが来る場所なんだから当たり前といえば、それまでか。
生きてるもの=人間って発想のほうが、
そもそも間違ってるんだし。
一寸の虫にも五分の魂、まさにその通り。
うんうん、とわたしは頷く。
あ、あと、わたしの身体を見たら10代のころに戻ってるみたい。
死ぬ時は、ちゃんとおばあちゃん(本人的には、おばちゃんまでしか認めたくはなかったけど)だったから…
昔の写メとか、動画を見てる感覚で嬉しいんだけどリアルに感じれない自分がいて少し複雑。
わたしの第二の人生?は混乱でいっぱい。
頭がごちゃごちゃと考えていたら、
「あ、あなたはこの後ろですよ」
声のほうに顔を向けて、ぎょっとした。
鉄仮面をつけた人間らしきものが、
そこに立っていた。




