空き地
家の前に戻ると、あの人が待っていた。
わたしを見つけると、急いでこっちに走ってきて、
「大丈夫だった??」
と心配そうに言う。
「ん? 大丈夫だよ。どうして?」
彼は、ちょっといい、と言ってわたしを近くの空き地に連れて行った。
彼は深刻そうな顔で、わたしを見ながら、
「実は…あいつのことなんだけど」
と言って、話を始めた。
その内容は、わたしの体験したことと同じだった。
彼はあの人の前にも現れてたんだ。
今日、あの場所で見たのはやっぱり錯覚じゃなかった。もう少しで殺されるとこだったんだ。
ふたりとも、狙われていた。
当然といえば、当然なこと…か。
わたしが驚く様子もないのを見て、
「…もしかして、きみも?」
と、あの人が言う。
「うん」
「じゃ、このままじゃふたりとも危険だよ」
わたしは頭を振る。
「ううん、もう大丈夫っ」
わたしは今日のことを全て話した。
「…そうだったんだ」
あの人はそう言ったあと、
「でも、ぼくらのせいでああなったのは事実だし」
「そうだね」
あの人は黙って何か考えてる。
しばくして…
「前までの関係でいたほうがいいのかな」
わたしもそう思った。
っていうか、この人は悪くない。
悪いのはわたしのせい。
わたしは手を伸ばした。
「これからも、前のままでいようね」
彼も、そうだね、と笑顔で言って手を伸ばす。
「じゃ、また学校でっ!」
そういってあの人は帰っていった。




