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下駄箱

放課後、わたしはあの人に声をかけて、


今日あったことを、打ち明けた。


その応えは、


「あー、あの子はもう関係ないよ。過去、過去」


だって。


でも、彼女は…違う。


「無視したらいいし気にしないで、すぐに収まるって」


それって、わたしに我慢しろってこと?


あなたは守ってくれないの?


わたしの顔色が変わったのを察したのか


それから慌てて、


「女って怖いから、なんかあったらまたいつでも教えてね」


と付け足して足早に走り去った。


女って怖い…


今のわたしも怖かったから走り去ったの?


女のことは、全部わかってる風なセリフだけ言い残して。


まるで評論家みたいな、他人ごと。


わたし、あなたに愛されてるの…?


モテる人の頭のなかって、よくわからない。


なんか、しんどいよ。


わたしは、とぼとぼ廊下を歩いて下駄箱に。



次はこれか…


靴がない。


代わりにあったのは、


【人殺し】


と書かれた紙きれ。


これも、やつでなくあの子なんだね。


もう、探すのもめんどくさい。


わたしはそのまま裸足で校舎を出る。


どこからか、視線を感じた。


もちろん、あいつじゃない。


いくつもの目が、笑いながら見てる。


これは生きた人間のまなざし…


振り返ったら、負け。


わたしはまっすぐ進み、正門を脱出。


やっと一日、終わったか。


はーっ、とひと息ついたとき…


「みじめだな」


あいつの声がした。


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