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コクリ

ピッ…



ピピッ……


ピピピピピピッ…………


目覚ましが鳴っている。


うとうとしながら、

手を伸ばして止めた。


昨日あれから、いろいろ考えて…


結局、ほとんど寝れなかった。


普段と変わらない朝。


窓のカーテンを開けた。

朝の光が窓から差し込む。


まぶしさでぼーっとしてた頭が


だんだん現実に戻ってくる。


たしか…


昨日、ここから落ちたんだった。


「…ねえ?」


声をかけてみるが返事はない。


夢だったの?


思わず、そう勘違いしてしまいそう。


部屋はしんとしたまま。


何も応えは帰ってこない。


気配も感じない。


もう、あの世に帰ったの…かな。


あれだけ怖い思いをして、

殺されそうになったのに…


ふっとため息がでた。



いつものように通学。


何も変わらない日常。


ここまでは…



教室に入ると、すぐに目に飛びこんできた。


彼の席。


そこには花瓶が置かれて、


花が添えられていた。


改めて、彼が死んだことを実感。


授業中も、彼の席をぼんやり眺める。


また、彼が現れないかな…


あんなことがあったのに


どこかで期待する自分がいた。



休憩時間。


あの人が声をかけてきて、


わたしは屋上に連れていかれた。


二人きり。


でも、ドキドキはしない。


あの人は言った。


「昨日はごめん」


何の謝りだろ?


集中して聞いてなかったからか思い出せない。


とりあえず、


「ううん、気にしないで」


わたしが適当に返す。


すると、あの人は真顔で、


「これから大切にしていく、今さらだけど…ちゃんと付き合っていこうね」


そして、こう付け加えた。


「あいつのためにも幸せにさせるから」


ありがとう。


こんなわたしにもったいないセリフ。


でも、なんて言ったらいいかわからない。


わたしは返事をかえせず…


ただ、コクリと曖昧に頷いた。


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