6.YES,僕は眠れる王子様
-想定時間11時18分-
「おーい、シオンーそろそろ行くかー?」
シオンの部屋をノックしながら凱旋は言った。
「シオンーーー?」
ドア開けてみるとそこには寝ているシオンがいた。
「全く、よく眠るなー、まあ、仕方ないか」
時計塔の事件から三日間、和裏が居そうな町を目指して
休まず歩き続けていたのだ。
だが、しかしFWOはモンスターのポップ率が高いのか
俺たちの運が悪いのかわからないが、モンスターとの
戦闘が多かった。
そして、やっと村に着いたのだった。
目指す町まであと二日か三日と言ったところだろう。
以上の事があったので疲れる事は仕方ないのだが・・・
(あんなによく眠れるよな・・・俺なんてロクに眠れないのに・・・)
-想定時間2時24分-
「おはよー今何時ー?」
やっとシオンが起きてきた。
「今か?2時24分だぜ?てか、自分で見れるだろ?」
ああ、そうかと言いながらぼーっとしているシオン。
まだ、頭は覚醒していないようだ。
「顔洗ってくれば?」
「うん、そうする・・・・」
シオンが顔を洗いに行った、もう帰って来た・・・え?
「顔洗ったのかシオン?」
「それより早く和裏の所にいかなきゃ!」
どうやら覚醒したようだ。
「そうだな、まあ、誰かさんが昼まで寝てたから出発できなかったんだけどなー」
「起こしてくれたらよかったじゃないか!」
「あまりにも気持ちよさそうに寝てるからさー」
「・・・・・悪かったよ、じゃあもう行こうぜ!」
確かにこんな事をしている場合ではない。
「そうだな、行くか!」
今日もまた、俺たち二人は和裏探しの旅に出る和裏探して三千里だ!
まあ、三千里は勘弁してほしいが・・・
-想定時間20時42分-
ぷぎー!
何度目かもわからないリトルピッグの叫び声を聞きながら凱旋が言った。
「そろそろ、休憩にするか」
「うん、そうしよう」
今までずっと戦いながら歩いてきたのだ。
さすがに疲れる。
「町まではあともうすぐだなまあ、今日中には無理だと思うが」
疲労困憊な様子で言った。
二人とももうクタクタだ。
そんな時目の前にクエスト開始のウインドウが出た・・・
「なんだ、これ!なんでいきなりクエストが始まるんだ!」
「実はな・・・このゲームFWOは自由さが売り出していたんだ・・・
だから、緊急クエストみたいなのが起こるのは認めたくないがありえる」
頭を抑えながら凱旋は言った。
この疲れている時に・・・どんなクエだ!
何・・・?狩猟クエ?で、その狩猟相手は・・・
「グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
その時大気が震えたそう・・・狩猟目標は・・・
THE young dragon・・・
幼い竜!?幼竜か!てかこれで幼竜か!そうか!幼竜なのか!
いやいや幼竜なのか?だって翼あるし・・・口から火でてるし・・・
大人の竜はどんなのだよ!
そんな事を思っていると。竜が頭を反らし始めた。
ブレスのモーション!?そう思った僕はおもいっきり上に跳躍した・・・
あ、あぶねえ!さっきまでいた場所にクレーター出来てんぞ!!!
どうやら凱旋もよけたらしい、さすがだ。
「グオオオオオウ!」
ちっ!勝てるかはわからないがやらなければ!
クエストで逃げる事はできなくなっている!
僕はそう思いながらも相棒のトリガーを引き絞ったカンカン
弾は虚しく竜の鱗にはじき返されただが微量だけHPが減っている・・・
だが、微量過ぎる俺たちが弾切れになることは目に見えている。
だが、僕はこんな所で死にたくない!凱旋、和裏と一緒に現実に戻るんだぁぁぁぁぁ!
撃った、撃った、撃ったそれから僕は無我夢中に撃ち続けた。
だが、そんな健闘も虚しく、竜のHPは半分も減っていなかった。
弾はあと30発ぐらいだ・・・絶望的状況だがゲームの中だからか死ぬ気はなかった。
だが、つぎの瞬間、竜がまたもブレスを放ってきた!
くっ!
避けろと僕は体に命令するが、体は動かない。
こんな所で僕は死ぬのか・・・
その時俺の前に一筋の緑色の光が見えた。
あれは、なんだ?
「我は、疾くあり、腕ある狩人なり!!!」
次の瞬間もの凄い速さで僕の目の前にき、その人は僕を抱きかかえ跳躍した。
凄い跳躍力だ!僕はその人のおかげでブレスに当たらずにすんだ。
「やあ、君がシオン君かい?美しいね、俺はナツだ以後よろしく」
ちょ、跳躍中に言われても困るんですけどおおおおお!
「おいおい、何キモイ事一店だよ、ナツ」
誰だと思ったがそれは和裏だった。
「キモイとは失敬だなー和裏」
よく跳躍中に話せるなこの人!てかまだ跳躍中てどんなけ飛んでるんだよ!
「まあ、あの幼竜さんに一発かましてくるは」
「いってら」
ナツと凱旋が同時に言った。軽くないこの二人!?
和裏は跳躍しそして剣を大きく振りかぶった・・・
あれはキャパシティーを発動するためのモーションだ。
キャパシティーには二つ種類がある。
モーションキャパシティーとボイスキャパシティーだ。
モーションキャパシティーは攻撃にすぐれ
ボイスキャパシティーは補助にすぐれる。
ナツが使ったのはボイスキャパシティーだ。
キャパシティーはMPを使うしモーションもとらないと発動してくれないいのだが
キャパシティーは最大級の威力を発揮する・・・
「くらえ!ファイヤーローテーション!!!」
とたん和裏の剣が火を吹き出した。
そのまま回転しそして、また回転、そしてまた、三連続空中キャパシティーだる。
だが、幼竜のHPは相変わらずあまり減っていなかった。
どんなけ強いんだ!反則だろ!
流石の和裏もこれには驚いたようだ。
この、幼竜に勝つ方法は・・・・・・
くそっ!思いつかない!だが、俺が考えている間にも
凱旋、ナツ、和裏は攻撃を続けている。
凱旋の弾が幼竜の翼に当たった。
竜HPが普段よりかは減った。
そうか!これだ!だがこれをするには跳躍力そして
弾丸を精密にコントロールする必要がある・・・・・
成功する確立は2割もないかなしかも、成功しても絶対死ぬとは
言い切れないし・・・
だが、しかしやれなければ、勝てることはない。
なら、当たって砕けろだ!
「凱旋!弾が余ってる鉄砲はある?」
「ハァハァG18の方はあと40発ぐらいある」
「貸してくれ」
「いいが・・・どうするんだ?二丁になってもあんまいみないぜ?」
僕は凱旋の疑問に笑って答えた。
「和裏ワイヤーはある?」
「あることにはあるが・・・ここ、森だぜ?引っ掛ける
とこねえぜ?」
和裏の疑問にも笑って答えた。
僕がやろうとしてることを教えれば無理だ、と言うだろう。
僕は凱旋のG18を腰のホルスターにいれワイヤーを片手に持ち
竜に向かって走った。
「おい!何やってんだシオン!」
三人の僕を呼ぶ声が聞こえるだが、立ち止まる訳にはいかない。
僕は竜の攻撃を避けながら走った。
そしてそのまま竜の・・・・・・
横を通り抜けた、よし竜も追いかけて来てるいい感じだ!
そして、目の前にある木を蹴り、竜と同じ高さくらいまで跳んだ
(やはり僕にはこれくらいが限界か・・・)
しかし、片手に装着しているワイヤーで
竜の首を締めながら竜の上に乗った。
(アニメや漫画ではこうやって上に乗って首を締め付ければ竜は飛んでいた、どうだ・・?)
幼竜は小さい翼をはためかせ僕の思惑通りに飛んだ。
「おい!シオン大丈夫か!?」
下から凱旋の声が聞こえる・・・
(これじゃあ高さが足りないもっと上だ!上だ!)
僕はもっと強く首を締め付けた。
グオオオオオオオ
幼竜は苦しそうな声をだしながら小さい翼をはためかせ。
飛んで行く、くっ!た、高いぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!
もうう、腕が・・・僕はワイヤーの手を放してしまった。
ここからが、正念場だ・・・!
幼竜は小さい翼をはためかせ、僕に近づいてくる。
まだだ、まだ、今だ!
僕は両手に持っている銃を両方の翼、一点に向かって発射した。
翼は傷が付きついには、バキッ、っと翼を貫通した。
部位破壊だ!だが、これだけでは竜は落ちない。
たいして僕は落ち続けている。
地面まで距離はまだあるか・・
僕は気合を入れなすと部位破壊で少しの間だけ
硬直していた竜に向かって再び銃を撃った。
バンバンバン!マズルフラッシュが巻き上がる、
バンバンバン!バンバンバン!バンバンバン!
僕は竜の翼に向かって何発も打ち続けた。
グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!
叫び声がした見てみると竜も落下を始めていた。
よし!目標は果たせたみたいだ、だが、もう両銃とも
弾がない危機一髪だったな。
いやーそれにしても・・・・・
この状況どうするかね?
僕は、死ぬのかな?
ハハハそうだった、これをしたら僕も死ぬんだった
気づかなかった、まあ、いいか、みんなは死なないし
僕はそんな事を思いながら落ちて行った・・・
「シオン!死ぬ気じゃねーだろうなー!」
落下中で風の音で普通声など聞こえるハズがないのに、
みんなの声が聞こえた気がした。
そうだ、僕はこんなとこで死んではいけない!
みんなと一緒に元の世界にもどるんだ!!!
だが、どうすればいい?
こんな状況で・・・
よく見ると目の前にクエストクリアのウインドウが出ていた。
幼竜は僕より重いので先に落ちたみたいだ御臨終です。
僕は落ちながらなぜかクリア報酬のアイテムを見た。
こんなことしている場合ではないのに。
僕は一つの武器に目が止まった。
≪ジャベリン≫
これはなんだろうか・・・?
僕はリアリティ化してみた。
おお、これはロケランか!?
なら爆風でこの落下の速度を落とせるかもしれない!
僕はそう思いジャベリンを撃ってみた・・・
ジャベリンから放たれた弾は上に向かって飛んでいった。
(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上かよ!!!)
僕は絶望した・・・
し、死ぬうううううう!!!
ヒュルルルルル
ジャベリンが落ちてきたなるほど上行って落ちてくるのか!
なんで一回上行くんだよ!!!
ま、まあいい、爆発のおかげで勢いが収る・・・
ドカーン!!!
あ、熱いい!なんて熱さだ!い、痛てえ!体が焼ける!
威力強すぎだろ!!!だ、だがこれで勢いが・・・
ドスン!うっあんま収まってなかった・・・
だ、だがなんとか生きてるHPが全損してない!
うっあ、頭を打ったかめまいがする・・・
僕の視界は暗転したのだった。
「シオン!シオン!大丈夫か!」
凱旋と和裏が走りながらシオンの名前を呼ぶ。
「大丈夫だ、シオン君は寝てるよ、眠れる王子様だね」
ナツが笑いながら言う。
い、いや、それは気を失っているだけでは・・・?
だが俺と和裏は突っ込まなかった、メンドクなりそうだからだ。
けど何がともあれみんな生きてるシオンのおかげだ!
「この近くに村があるから行こうぜ!」
そうして、四人は近くの村を目指すのだった・・・
神様これからどうなるんすかね?俺たち戻れるんすかね?
俺は天を仰ぎながら言った。
神様の返答はもちろん“さあな”だった。
・・・・・・・・・・・・・・
さあなって神様!俺神様としゃべれるんすか!
神様お願いです俺たちを元の世界に戻して下さい!!!
だが、もう神様の声は聞こえなかった。
俺は再び天を仰いだ・・・・・
後書き♪
いやー書けました!書けましたよ!
僕は確信しました戦闘シーンは多くするべきからずと。
戦闘書くのは大変だった!もう途中で嫌になった!
だが書けました!書いてやりましたよ!
コノヤロー!!!
さあ、僕の嘆きはここまでにして、
次からどうなるんですかね?
和裏頑張れ!次からの話俺には全く見えない!
ではまた会いましょう!