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変な子

掲載日:2026/03/09

あの子は、いつも変な子だった。

おかしなことをして、みんなの気を引こうとする。

授業中、わざと的外れなことを言ったり、ふざけた行動をしたりする。

でも、前はそんな子じゃなかった。

大人しくて真面目で、先生の言うことをきちんと聞く、いわゆる「いい子」だった。

けれど、周りからいじめられていた。

生まれつき少し頭の回転が遅く、あの子は自分がいじめられていることにも気づいていなかった。

ある日、先生がクラスのみんなに言った。

「誰かを傷つけることはいけません。もし、誰かをいじめている人がいるなら、その子に謝りなさい。」

きっと、無駄な正義感の強い誰かが、先生にいじめのことを報告したのだろう。

いじめっ子たちは、あの子のところへやってきた。

「ごめんね。だから先生には言わないでね。」

そのとき、あの子は初めて、自分がいじめられていたことに気づいた。

周りに適応するため。

人気者になるため。

あの子は、道化を演じることにした。

おちゃらけて、明るくて、バカなふりをする。

みんながあの子を見て笑う。

あの子も一緒に笑う。

道化になってから、あの子は人気者になった。

いじめもなくなり、新しい友達もできた。

毎日が幸せだった。

でも——

それで、本当に良かったのだろうか。

大人になったあの子は、時々思う。

もしかしたら、別の方法もあったのではないかと。

自分の個性を押し殺し、周りに適応すること。

それが、本当の幸せだったのだろうか。

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