正しく狂え婚約破棄
私はミレーヌ、フランソワ伯爵の娘ですわ。
婚約者のダビデ様がとても滅茶苦茶な行動をしますの。
私の悪口を吹聴します。ええ、皆、信じてしまいますわ。
婚前交渉も求めます。
とても耐えられませんわ。しかも、彼からは従姉妹が病気だからデート出来ない。お前を愛する事はないとか言われています。
でも、親が決めた婚約、貴族の義務ですわ。
こんな私は耐えることしか出来ないのでしょうか?
・・・・・・・・・
と問われれば。
「婚約を解消すれば良いじゃーないですか?だって、話を聞いた限り婚約者は意思無能力者じゃないですか?そもそも婚約は無効、成立不可能な契約で無効じゃーないですか?原状回復義務は相殺すれば0じゃーないですか?」
そう答えるしかないじゃーないですか?
すると、ミレーヌ嬢は顔をあげた。
「相談はこれだけ?」
「はい・・・でも、何とか現状を改善したいですわ」
「ええ、ここまで滅茶苦茶だと、婚約者は意思無能力者じゃーないですか?結婚生活できないじゃーないですか?
おかしな人もね。理屈があるじゃーないですか?」
「それってどういうことですか?」
「彼ピッピを連れて来るじゃーないですか?そしたら説明するじゃーないですか?」
こう言ったら、絶対に絶対に彼ピッピ連れてこないじゃーないですか?
私はリディア、転生者だ。魔道科の先生でもあり。学園のカウンセラーじゃないですか?
五胡十六国時代、おかしな王が大漁だったじゃないですか?裸で王宮を走り回る者。
前半は名君、後半は暴君、そんなパターンが続出したじゃない?
おそらく、不老不死の薬と信じられた水銀を摂取して、水銀中毒になって意思無能力状態になったじゃないですか?
狂っていても理性って物があるじゃーないですか?
と言うわけで私、リディアは学園の校舎に向かった。
「ピンク先生、こんにちは」
「まあ、先生、ごきげんよう」
「ごきげんようじゃーないですか?」
私は何の因果か髪がドピンクだからピンク先生、おかしいじゃーないですか?!
あ、ダビテいた。顔を知らないけども、すぐに分かった。
「皆、聞いてくれ。ミレーヌは浮気をしている。阿婆擦れだ」
ミレーヌの悪口を行き交う生徒たちに言っていたからだ。
何故?本当に嫌いなら言葉にも出さない。すぅ~と別れる。
エミ夫ならぬ婚約者?ほとんどが嘘だ。汚嫁を成敗も嘘だ。
あれはライターの練習場だ。
悪口を言っていると言う事は距離が近い。本気で嫌いなら目も合わせない。
試すか。
指向性幻覚。
見せたい者にしか見せない幻術。杖をクルクル回し。トンと地面につけた。
ダビデだけに奈良の●ント君を見せた。あの鹿の角に大仏のゆるキャラだ。
すると、ダビデは、一瞬こわばり。キョトンとして目を合せない。
これはビンゴ、狂っていない。
だって、幻覚を見たら怖いだろう。これは普通の人の反応だ。
この方法は、アメリカの警察官が狂っていると主張する犯罪者を見定める方法の一つだ。
意思無能力者を装い刑を逃れようとする者を判別する方法だ。幻覚が見えると主張する容疑者を試す。
『ヘイ、死んだママが見えるのか?話しかけて見ろよ』
『ママ、どうして、僕はこうなったのか・・・』
となったらほぼ嘘らしい。
まだ、間に合うのだ。
術を解除した。
ダビデの前に現れる。
「・・・先生、私はミレーヌの悪口を言いますよ」
「ほお、悪口と自分で言うじゃーないですか?」
「金縛り!」
「ヒィ!」
動けなくしてつれて行った。
後日調査をした。
ダビデは薬物中毒者だった。エミールとのお茶会の時に紅茶の中に盛られていたのだ。
言う事を聞かないとお茶をあげない。
エミールは悲劇のヒロインになって、ダビデの親に同情してもらって、婚約破棄からの賠償金ゲット。
ダビデは薬物中毒者の施設に入った。
非常に頭の悪いやり方じゃーないですか?自分をサイコパスと慰める出来ない子じゃーないですか?ミレーヌを取り調べた。
「だって、仕方ないじゃないですか?ダビデは妹に色目を使いました。ええ、見てました。私がこうしたのは、ダビデが私の髪型を笑ったからですわ。
それにプレゼント、私が嫌いな花を持ってきました。
過去の日記を調べて下さい」
取り調べも意味不明じゃーないですか?自分の行動を説明するために膨大な文章が必要?
私は寝るじゃーないですか?
とミレーヌの説明を聞きながら目を閉じた。その後4時間も話し続けたらしい・・・
最後までお読み頂き有難うございました。




