Sえぬ/S
「お気持ちコメント多すぎてワロタw」
「嫌ならみんなよ」
「運営なんでこんなことしたんだよ
お前らが説明さえしてくれれば良かったんだよ しっかり説明しろよ意味わかんねぇ」
返信
「ほんとそれな」
「マジで意味わかんねぇ」
「今更こんなことしたって、去っていった視聴者の心は癒えるわけないだろ」
「生きてたんだ……」
あぁ……。
「よく平気な顔して活動してられるな」
「説明しろよ」
「久しぶりに声が聞けてよかった」
「素直に復活したことに喜べばいいのに、なんでみんなそれが出来ずにわざわざお気持ちコメントするんだろ」
返信
「それが出来ない程の事をこいつはしたんだよ」
「割り切って見れるわけないだろ」
「は?」
「擁護コメ乙〜ww」
「そもそも、詳しい説明もなしに新しくリスタートしようとする向こうがおかしいんだよ 何言ってんだお前」
「炎上した側が悪いだろ。本人からも運営からも説明無しにさ。何言ってんだよ。」
気持ち悪い。
「動画投稿ありがとう!今日も最高!」
「2:36 ここ好き」
「曲も声カッコよすぎ〜」
「オキニわかりやすすぎてキモイ」
「やっぱここが好き」
「ちょ、2分辺から最高すぎん?ご褒美?」
「一旦好き」
…………馬鹿じゃないの。
「○○くんはオキニが分かり安すぎるんですよ。どうしてずっと昔から推してる私のコメントがいいね付けられないの?やっぱり贔屓でしょ。こんだけ詰んでるのにさ。
もういいです。担降りします。」
……勝手に降りとけよ……。
そこまで見たところでスマホを閉じる。
SNSに疎かった自分は、このようなコメント欄は今も昔もあったのだろうかと不思議に思う。
自分たちは、活動者さんたちのことを表ではよく知ったフリをすることができる。
だけど、実際裏は知ることがない。
それが、ふとした時や人伝いでネットという海に放り込まれた瞬間、活動者は死ぬか生きるかを選択させられるのだろう。
活動者というコンテンツは海で暮らす魚たちにとっては、とても美味しい餌になるだろう。
その闇が深けりゃ深いほど尚更。
あぁ、気持ち悪い
こんなことを言う人間の気持ちが理解できない
炎上した原因も知ったこっちゃないが、この中にそもそも視聴者ですらなかった人間がいることも理解できない。
人を推すにおいても、どうしてオキニとかで揉めるのだろう。
そんなに、推しに認知されるのが重要視される世界なのか?
胃がぐるぐるする。
文章だけでここまで気分を害されるのは久々だった。
胃がひっくり返りそうでたまらない。
あぁ、なんだか頭も痛くなってきた。
ストレスなのかなんなのか。
そもそも自分がストレスを抱えていることすらわからないが。
すると、ひとつのメッセージが送られてきた。
「……あぁ……仕事だ。」
ベットから降りて、体勢を正す。
ぐらぐらする頭を支えて、いつもの服を手に取った。
薄暗い部屋の中でさえも鋭く目立つ黒い服を身にまとい、仕事道具を確認する。
必要なもの一式を持って、家を出た。
金木犀の匂いがすんと花をかすめる。
この季節は過ごしやすくて気持ちがいいなぁ
なんて言える時代はもう終わって、今はただ地味に暑い時間が増えただけだ。
仕事場につく。
目の前に置かれているものにそっと手を差し伸べれば、既に温度がないことがわかった。
まったく、顔なんて一切見なくても殺せる時代になったものだ。
この餌は、無くなっても尚、味で文句を言われるのだろう。
カワイソウニ。
まぁ、そんなことすら思っていないが。
「ほんとに、人間とやらは賢くて難しい生き物だな」
理解が出来ない
与えられている側のくせに、どうして与えてくれている人達を縛って、苦しめて、素直にコンテンツを楽しめないのか。
普通の餌やりより難しいな。
相手にしているのは鮫なのだろう。
「なぁ人間、君たちはどうして生まれたんだ?」
「……好きで生まれた訳じゃない?他責に聞こえるんだがね。」
「なぁ人間、君たちはどうしてネットに縋るのだい」
「なぁ、ニンゲン……。人が死ぬコンテンツをみてタノシイカイ?」
普段は目に見えないそれを取り出す。
この人は黄色だった。 ひまわりのようなオレンジがかった黄色。
きっと、この人はひまわりのような、太陽のようなそんな素敵な人だったのだろう。
言葉で八つ裂きにされた後が見える。
愛という言葉に。
「ニンゲンは不思議だなぁ」
死神の自分には分からないことしかないや
けど…………
どうして目の前がぼやけてるんだろう?
ニンゲンのキミならわかるのかい?
ダレカオシエテオクレ。
死神ってどんな存在で書けばいいのか難しいですよね。
そもそも、神に感情なんてあるんですかね。
それにしても、1年ぶりですね




