表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
地球へ愛のハーモニー  作者: 宮守 美妃
47/47

いつか……

「皆さん、ちょっと良いですか?」


「何?」


「どうしたの?」


「僕とソフィアから皆さんに挨拶があります」


「あら? そう?」


 2人は皆の前へ出ると話し始めた。


「パパ、ママ、私達の勝手を許してくれてありがとう」


「僕達はまだ未熟だけど、2人で力を合わせて頑張るから、だから、見守っていてください」


「ロナルド……立派になったわね」


 ロナルドの母は涙ぐみ、ソフィアの父は号泣していた。和やかな時間はあっという間に進み、ロナルドの両親とロナルドは近くのホテルに泊まった。


「明日帰るんでしょ?」

 ソフィアはロナルドに名残惜しそうに尋ねる。


「うん……帰る前に寄るよ。良いよね? パパ、ママ」


「ええ、良いわよ」




 翌日の朝。ロナルドと両親は再びソフィアの家へ来て、一緒に朝食を取った。


「次に会えるのはいつかな?」


「今度の冬にはきっとアメリカに行くわ」


 切ない瞳を揺らしながらソフィアはロナルドの手に優しく触れた。


「待ってるよ」


 2人はお互いの身体を引き寄せて、きつく抱きしめ合った。



☆ ☆ ☆



 愛音と奏太は全てが終わり、見晴らしの良い公園へ来ていた。柔らかな日差しを受けながら心地よい風に吹かれている。


「良かったね。全て終わって」


「そうだね」


「これから、どうする?」


「うん……これからかぁ……」


「私はねフーチューブで配信し続けようと思う」


「うん、俺も。プロのピアニストを目指しはするけど、フーチューブでも活動を続けようと思うんだ」


「うん」


「いつかさ……俺がプロのピアニストになって暮らせるようになったら、結婚しよう」


 奏太は、愛音の瞳をしっかり見つめて言った。


「奏ちゃん……ありがとう、嬉しい。でもね、私も仕事頑張るから、だから1人で頑張らないでね」


 愛音は奏太の顔を覗き込むようにして笑う。


「愛音……」

 2人は見つめ合うとお互いに瞳を閉じ誓いの口付けを交わした。



 地球を狙っていた闇の存在は、愛音達の温情により命を救われた恩を感じ、地球から手を引いた。

 こうして、地球に平和が戻り記憶の病は全世界から消えて行った。


 愛音達が高校を出て、奏太は音大へ進学し、愛音は歌手を目差しボーカルスクールへ行くことになる。それぞれの道を歩み始め、お互いの夢と結婚を励みにそれぞれ頑張ろうと2人は誓い合った。


 いつか叶う日を夢見て……。

最終話までありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ