ラストステージ
よろしくお願いいたします。
バラララッバ・パッパラララァ・バァラララン
サックスのリードにトランペットのソロが続き重なる。
ファラッパー・バラっラァ・バラっラァ・パッ・バラっラァバラっラァ
しゃがんでいる3人は起き上がり手を上に上げて下に引きこむ。
そして、手を下ろし、肩のアイソレーションに爪先でリズムを合わせていく。
バラララッバ・パッパラララァバァラララン
ファラッパー・バラっラァ・バラっラァ・パッ・バラっラァバラっラァ・パッパッー
サイドに腕を交互にスイング、リズムにステップを合わせて、互い違いに腕をロールさせていく。
ファルラフッラ・ラルラア、 ファルラフッラ・ラルラア
パッパっアー、 パッパッァー
低い姿勢でボックスステップライトからビズマーキーステップへ
ファルラフッラ・ラルラア、 ファルラフッラ・ラルラァ
パッパっアー、 パッパっアー
体を起こしてボックスステップレフトからバドブレへ
ファルラフッラ・ラルラア、 パラパラバ、パラッパ・パラッパ・パパパッパパ
パッパっアー、 パラッパー、 バラッパー
ランニングマンからキックターンステップ。
「さあ、皆さん、拍手お願いします」
マゼンタが、自分も頭上で手を叩いて観客へリクエストをする。
バァン、 バァン バァン パァン
観客も応えて、手を叩いて、合わせていく。
バァン、 バァン バァン パァン
その拍手に乗せて、守道さんのサックスと奏也さんのトランペットソロの掛け合いをしていく。
3人は手、肩、腰のアイソレーションを中心にリズムを合わせていく。
パラッパ、パラッパ
そしてオドリブのリピート。
今度は胸を上に後ろに右に左のアイソレーションでリズムを合わせて、
そして、また主題へ
ファルラフッラ・ラルラア、 ファルラフッラ・ラルラア
パッパっアー、 パラッパー、 バラッパー
ボックスステップの後、ターンで向きを変えて、もう一度ターンで戻し弓を引くようにブルックリンステップへと体を動かしていく。
ステップでボニーテールの髪束が左右にスイング。それに合わせて腰のリボンも揺れる。
今、俺は、美鳥と美華姉のスマホでダンスを撮影している。琴守家のタブレットは鼎さんが撮影を手伝ってくれた。だから撮影に集中しなければいけないのだけど、3人均等に撮影できない。
そうだね。俺は3人の中でどうしてもスイングする髪と腰の緑色のリボンを目で追ってしまう。シアン、マゼンタのリズムに遅れまいと真剣な眼差しのライムを見てしまうんだ。見惚れてしまうって言ってもいいかな。益々好きになっていくんだ。
ファルラフッラ・ラルラア、 ファルラフッラ・ラルラア
パッパっアー、 パラッパー、 バラッパー
ダンスは続く。ラコステステップで両手で円を描く。そして跳ねるようにチャールストンステップへ変化する。
周りを見渡すと、見ている人たちは、手拍子で音楽に合わせている。
胡蝶も手を叩いている。お連れさんの生駒や吉乃も叩いてる。電車で乗り合わせた蒼生ちゃんやお母さんもリズムに合わせて、手を叩いている。
踊れなくても拍手だけでも楽しいんだ
笑顔で、みんな笑顔でリズムに乗っていく。
演奏も佳境に入り、
バァーバババッ、バァーバババッ、バァーバババッ、
サックスだけの短いフレーズで音階がだんだん上がっていく。
それに合わせて、マゼンタはサルサダンスのようにライムをリードしていく、そして俺に向けてリリースしたんだ。
「一孝!美鳥を受け取れ」
俺は、スマホを持ったままライムを抱え込む。
「任せたよ」
そういうとマゼンタは振り返り、シアンに向けて走り出す。
「ママ、お願い。手を組んで」
バレーのレシーブみたいな格好を見せる。シアンが真似て手を組むと、そこへ走り込んで片足を乗せて飛び上がる。
「上に上げてぇ」
マゼンタが高く飛んだ。そして体を伸ばして空中で前転をする。
そこに奏也さんのトランペットがハイトーンで鳴らした。
マゼンタは更に体を捻りながら。もう一回転して綺麗な着地を決める。
前方伸身2回宙返り1回半捻り
トランペットは演奏の最後のフレーズを奏でる。
パパパパっパァ、パァー
演奏が終わり、一瞬の静寂の後、ハーバープレイスに盛大な拍手か鳴り響く。
ありがとうございました




