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年下幼馴染は同級生 でも1/3は俺が嫌い  作者: つむら湯
2度目の登校。再会、出会
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いきなりですが荒れ模様

「マスクしてるぅ、どうしたの?昨日のツルツルプリンプリンは?」


 登校して教室に入ると直ぐに歩美が話しかけてきた。


「えっ! 左の頬が浮腫んでるよ。目が下から押されてる。本当にちょっとどうしたの、見せて見」


 マスクをずらされて、ミミズ腫れを見られた。


「ねえっ、あの後、風見さんに何かされたの?会いに行ったんでしょ」

 

機嫌を悪くしてしまった。タイミング悪くお兄ぃが教室に入って、ここを目指して近づいてきた。



 教室に入ると、様子を見るために美鳥の席へ向かう。近づくと後ろの席の河合歩美が立ち上がり、こちらにに向いた。


「風見さん、琴守さんに用事ですか?」

「歩美。違うから。風見さんは関係ないから、ねっ」


 俺に問い詰める気が満々だって河合さんを美鳥は肩に手を当てて止めた。


「でも昨日は美鳥が会いにいったんじゃないの? それから何かされたんじゃないの?」

「ちがう、違うから。行く途中で階段踏み外した時に頬を引っ掻いたの。自分のドジなの」

「本当にぃ」


 昨日から2人で何か話をしていたようで、俺が何かをしたと勘違いしている様子だ。俺は状況についていけずに唖然としていただけなんだが。


「ごめんなさい、風見さん。でもね、乙女が意気消沈しています。今日のところはお引き取りを」


 河合さんは頭を下げて謝ってきた。更に頭を下げている。


「風見さん、なんでもないから。ごめん」


 2人に謝られるから、自分の机に行った。


 机にはコットンがいる訳だが蹲っている。何やら右頬に手を当てて摩っていた。


「痛いよー、シクッときてジンジンして頬は腫れたよぅ」


 確かに右頬が腫れている。マスク越しだけど美鳥も大丈夫みたいだし、マンション出る時もコトリも平気そうだった。コイツだけってなあ。そうか、コットンは歯を磨いてない。そんな仕草しないだけで虫歯痛の被害を被ったようだ。

 そっと小さな声で、


「まあ、直ぐに腫れ引くから我慢だよ」

「なんで解るのさ」

「美鳥もコトリも腫れてないよ。我慢、我慢」

「そんなもんかぁ」


 コットンは、また蹲って耐えている。


 さてと、俺は隣の長谷川さんに聞いてみた。


「長谷川さん、長谷川さん。クラスに美術部に入るって言った人いたぁ?」

「はひっ」


 長谷川は、いきなり話しかけられたことに驚いたのか少しキョドッてしまった。確かに1人で変な挙動をしている変な隣人から声をかけられたら驚くよな。


「ごめん、ごめん、いきなり聞いちゃって。何っ、初日に休んで皆んなの自己紹介聞いてないからわからなくって、


聞いてたら教えてもらえるかな」


「こちらこそ、ごめんなさい」


 まだ少し怯えているのかな、小さい声で謝ってくれた。これから長くクラスメイトだから少しづつ仲良くなっていこう。


「確か廊下側に座る真壁くんが美術部志望と言ってましたよ」

「そう、ありがとう。教えてくれて」


 ニコッと笑顔を向けたら頬を赤くして俯いてしまった。初々しいなぁ。これで印象よくなってくれるかなぁ。

 そうこうして、朝のホームルームのために千里先生が教室に入ってきた。


ありがとうございます

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