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美華 ぶり娘

よろしくお願いします。

 負けたわ。


  和也のヴァカア。


 あんなに豪語して。何、一孝に負けてんの。


  このスカタン!


「勝って、ウォータースライダーへ誘ってくれるっていったのに」


 甘やかしたら、ダメ。ここは厳しくいかないと、すぐに調子に乗るんだから。

 かといって、やりすぎても凹んじゃうし難しい奴め。でも!ラッキーだねチケットもらえたよ。


「ありがとう。あなたは私の願いを聞いてくれた。私もそれ相応のものをお返ししないといけないかしら」


 耳元で優しく囁いてあげるね。ウォータースライダーの無料チケットが手に入ったんだから、良しとします。


 だから、甘ァーい、ご褒美をあげるわ。


「か、ず、やぁ」


名前を呼んであげて彼の唇を塞ぐ、そして口の中をねっとりと嬲ってあげた。こいつの恍惚な表情で私も納得する。


 「ほぅ」


 私も興奮していたのかな。吐息が熱いわぁ。

そして、声には出さないけど、微かに口を開け、


  かっこよかったよ


と、告げてあげたよ。彼はブルッてた。ホホホ


 とごろて、あの2人はどうだね。


 傍目から見ても、美鳥と一孝はうまくいっているみたい。昔から美鳥は彼に任せってぱなしだったから、ある意味当然な帰結。

 2人で仲良く戯れているし、理解ある友達とも戯れていってる。


 あぁー、いいねぇ。


美鳥、2人で幸せにおなり。私は祈っておいてあげる。



でも、なんだって!

こいつが美鳥の腕を強引に掴んだだって、可愛い妹に何してるの。扱いが雑なんだよ。いつも口酸っぱく、優しくしろっていってるのに、このアンボンタン。


「もう、私の大事な妹なんだよ。優しくしてくれないと嫌だよ」


この後、折檻だからね。覚悟しておきなさい。



 しっかし一孝も抜けているとこあるし、私がわからなかっただって、最近あれだけいじってやったのに。足らなかったかな。手加減しすぎたか。


 和也、一孝。2人ともスカポンたんだね!


ハア、ハァ、ハァ




「ところでお姉さん。今日どうして、ここへ」


 偉い、さすが美鳥だ。和也と私の間柄を察してくれて、話を合わせてくれている。


「お休みが取れてね。ママの所へ帰ろうかと思ったの」


 そう、語尾をふんわりとさせて、ちょっと舌足らずにして、和也に可愛く見せているんだなあ、これが。

 適当に煽てて、甘えさせておけば、こいつも機嫌良くしてくれる。

 まぁ、オイタしたら、とことん怒ってやるけどね。びしびしやります。


  飴と鞭ってとこかね。


「いきなりになったかな。ママには連絡しておいたんだけど、美鳥へは届いてなかったみたい。ごめんなさぁい」


 可愛く可愛く見える様に話していくんだね。


「ううん、スマホはロッカーに入っているから見れなかったんだもんね。しょうがないよ」


 さすが、美鳥は、かわいい子の年季が違う。態度が自然に可愛く見せているんだ。見習おう。

 今ならわかる。美鳥、いい子に育ってくれてありがとう。


「ありがとう。そうそう美鳥。その水着は可愛いね。色もあなたにピッタリ」

「えへへ、ありがと。お姉さんも綺麗だよ。色使いも良いし、羨ましいな」


 姉妹とはいえ、褒めてくれるのは嬉しい。こそばゆいな。ふと思った。こんな姉妹らしい話をしたなんて初めてかも、恥ずかしながら姉らしいことしてこなかったね。ごめんなさい。貴女の成長著しいんだ、私もそうならないといけないね。


「もう、美鳥ったらぁ」

「うふふっ」

「ところで貴女も、色々と大きくなっているのね。ちょっと羨ましいかな」


 私が視線を下げて胸の膨らみを見ると、美鳥は素早く腕で胸を隠して、


「いったい、何処のことをいってるのかなあ。ちょっとだけ…エッチ」


 私は被りを振る。


「違うの、貴女が大きくなっ綺麗になってるのが嬉しくて、嬉しくてたまらたいのよ」 

「美華姉さん」



 楽しい姉妹の会話をしていたんだけど、


「おい、美華。早速、ウォータースライダー行ってみないか」


 無粋な言葉が飛んでくる。全く、気配を読めない失礼な奴め。後でみていろ。


   このヴァカア





ありがとうございました

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