人に読ませる気が微塵も感じられない小説
この小説を読みたいか?
そうか、読みたいか。
くくっ、だが読ませんっ!
理由だと?
特にない!
なんかイジワルしたかった。
暇だったし。
え?
そろそろ読ませてくれ?
やだぴょーん。
読みたければ俺の悪ふざけにつきあってもらおうか。
俺が満足するまでな!!
ふははははっ!
うーん?何だその顔は?
ここいらで心折れてブラウザバックしても良いのだぞ?
さぁ、どうする?
ほらほらほら。
こうしている間に貴様の貴重な時間を俺が奪っているのだぞ?
引き返すなら、今の内だ。
……。
…………。
ふむ、貴様。
なかなか見込みがあるではないか。
良かろう!
そんな貴様には特別に、俺がこの小説を読ませてやる!
ふっ、俺の寛容さと偉大さと強大さを前にしてひれ伏すがいい!
ではいくぞ?
いっちゃうぞ?
せーのでいくぞ?
いちのにさん、で行くぞ?
ん? そういうのはいいから早く読ませろだと。
まったく仕方がない奴だな。
ほら、これがお望みのものだ。(ゴソゴソ、バリバリッ)「読ませて」はやろう。「読ませては」、な。
昔々あるところに、勇者がいま
の末に、勇者は無事に魔王を倒し、お姫様を助け出したのでした。
―完―