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痴話喧嘩

作者: 好水亭 紳士

(マズいなぁ、実にマズい……)


彼女が眉をつり上げながら俺に言い寄る。


「つまりアンタは、浮気相手なんていないって言いたいの?」

「……そう、君の作った幻」

「嘘つき!じゃあこの口紅はなによ?ファンデは?マスカラは?チークは?」

「その……い、妹がたまに泊まりにくるからさ」

「ふーん、じゃあ今すぐ妹に電話してよ!」

「いや、それは……」


(言うしかないか……でもなぁ……)


俺はゴクリと唾を飲み込み、ブラの肩紐をなおした。

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