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小学生編6
小鳥の囀りが聞こえてくる早朝、いつもより少し早く俺は目が覚めた。昨日は秋瀬から聞いた告白のやつが気になって考えていたが途中で眠ってしまったらしい。まだ平日なのであまりだらけるのも良くない。
「うーん、起きるか。」
時刻はそろそろ母親が呼びに来てくれる時間だろう。考えているうちに母親の声が聞こえた。
「朝だから起きなよー!」
「はーい!」
ベットから出て、顔を洗い、歯を磨いて、いつも通りの1日が始まった気がした。
朝食を食べ終わり、学校の準備をして、家を出て行くと、秋瀬を見かけたので話しかけてみることにした。
「おはよう。」
「きゃっ…なんだ、並木か。」
「なんだよ俺じゃ不安かよ。」
「そういうわけじゃないけど、今日は特別な日だから。」
「ん……あー、そうだよな。」
「期待と不安で押しつぶされそうだわ。」
「それは今日の帰りのお楽しみだな。」
「そうね。」
秋瀬のドキドキが俺にも不思議と伝わってきたような気がしていたが、気のせいだろう。たわいのない話をしながら、俺たちは教室に向かった。