小学生編1
第一章 小学校編
これは僕と彼女の小学生の頃の記憶だ。
だんだん意識がはっきりしてきた。
俺の名前は並木健太。
小学5年生。少し茶髪の天然パーマ。好きな教科は算数。この前も学校の算数のテストも良い点が取れて満足してる。他はダメだったけどね。算数が良い点取れたのは習い事の算盤のおかげだ。話が変わるけど、最近気になる奴がいる。
その子の名前は秋瀬薫。小学5年生。黒髪のボブ。俺と同じで算数が得意で、同じ算盤教室に通っている。俺は男子と話すのは得意だけど、女子と話すのが苦手なんだ。けど秋瀬だけは何故か不思議と話せる。一体何故なんだ?モヤモヤを抱えたまま普段と変わらない生活し秋瀬と話す。
「今日も算数のテストで対決しような。」
「またやるの?いつも1点差の勝負してるから悔しいんだよね。」
「今日のテストは復習したから負けないな。」
「勝手に言っときな。」
「随分余裕だな。じゃあ今回は勝った方が負けた方に命令できるようにしよう」
「言ったわね。その勝負無くすことは無しよ。」
「男に二言などない。」
「へーカッコいいじゃん。」
「よく言われるよ。」
「嘘をつくな。」
「すいません。」
テストを受け終わり返ってくると84点と89点で、いつもとは違う差がそこにはあった。
「え、おかしいだろ。昨日めっちゃくちゃ頑張ったのに…」
「並木だけが努力したわけじゃないからね。
昨日は先生に重要ポイントを聞いて復習したのよ。」
「秋瀬がいつもの勉強量だったら勝てたのに…」
「タイミングが悪かったわね。
あの約束覚えてる?」
「約束って?ああ、何でも一つだけ言う事聞くやつか。」
「そうそう、私のお願いは佐藤君にチョコ好きか聞いてくれる?嫌いだったらクッキーが好きかもね。」
「それだけでいいのかよ。もっと酷いことされるかと思ってた。」
「私を何だと思ってるのよ。」
「控えめに言って和田ア◯子かな。」
「殴るわよ。いいからちゃんと帰りまでに聞きなさいよ!」
「わかったよ。聞けばいいんだろ聞けば。」
何でそんなこと聞くんだろ?まぁいいか
放課中になり俺は佐藤の机に行った。
「佐藤、チョコって好き?」
「嫌いじゃないよ。けど少し苦手かな。」
「そうなんだ、じゃあクッキーは好き?」
「うん。好きだよ!昨日もおやつに食べたんだ!」
「大好物じゃん、ありがとな。」
「急にどうしたんだい、なにかあったの?」
言っていいのか迷ったが、問題ないと思い素直に答えた。
「秋瀬が聞いてこいって言ってたんだ。」
「そうなんだ。バレンタイン近いからのもあるのかな。」
「まじかよ。最高だな。」
「期待しとくぜ!」
「調子の良い奴だなー。」