第37話~宴会~
「えー、皆様、この度は皆様の活躍により歴史に残る大発見を成し遂げたこと、及び途中様々な想定外の不運に見舞われながらも誰一人大きな怪我を負うことなく任務を完遂し無事に地上に帰還出来たことを祝い、この祝宴の場を設けさせていただきました。これも偏に皆様の普段の並々ならぬ鍛錬と努力のお陰であると心より感謝申し上げます。
残念ながら当初予定しておりました冒険者ギルド直営酒場での宴会は急な予約であるということと、人数の関係上他のお客様のご迷惑になりかねないということで、会場をゴッツ氏私邸のお庭に移して執り行わせて頂いております。こちらの不手際により皆様にご迷惑をお掛けして大変申し訳ありませんでした。しかしご安心ください、なんと普段酒場で腕を振るっている冒険者ギルド自慢の料理長が皆様のためならばと、休日にも関わらずこの場に駆けつけてきてくれました。
また今回、ご厚意によりお庭を貸して下さったゴッツ氏と、急な申し出にも関わらず食事の手配を快く引き受けて下さったアーグ氏にこの場をお借り致しまして御礼申し上げます。
さて、長話は嫌われるということで早速乾杯の音頭に移りたいところなのですが、その前に―――」
「まだ続くのかよ、長えよ既に」
「さてはわざとやっておるな、お主」
「これまだ一番最初の挨拶で、これから主賓紹介と姫様からのお言葉を頂いて、それから乾杯の流れなんですけども」
「よし引っ込め」
「飯が冷めるわアホ。フェルマリス様、お願いしやす」
「うむ。全員、酒は行き渡ったな? 今日はありがとう! では乾杯!!」
『乾杯!!!』
「頑張って挨拶の原稿まで用意したのに……。乾杯」
場所は移ってゴッツ邸。サートが以前焼き芋をした庭には現在、今回の任務で一緒なった仲間達が集まりサートの長い話を無視して好きに飲み食いを始めていた。
屋敷の中から大きな机を引っ張り出し、その上に置かれた山と盛られている大皿料理が存在感を放つ。置ききれない分は木箱と酒樽を使って即席の机を作った。椅子はどうあっても足りないので、いっそのこと全員が好きな物を自由に取れるように立食形式としたなんとも野蛮な宴会だ。
「ふうむ、錆びてはいるがこれは、剣の鍔か。まだ旧大陸の色が強く残っている意匠、確かに建国当時のものによく見られる特徴だ」
「この小さな鎖は帷子の一部ですね。そしてこちらは、あ! 僅かですが紋章が見えます! 鞘でしょうか? 一部が欠けていますがこれは……間違いなく当時のリオン家の家紋です」
「おお!! 本当か!!?」
「でかしたぞ! 若いのに中々やりおるな!」
「建国時代についての知識は先生方にも負けない自信があります。特に勇者アルバに関しては全て研究し尽くしました! 出生地や名付けの由来は勿論、歴史書には書かれていない数々の偉業からやらかしまで、そのうち本に纏めて世に出そうと思っています!」
「うわ、筋金入りだの……」
我先にと酒と料理に群がる冒険者達から少し離れた所では、学者達が串に刺さった魚と肉の焼き加減を見ながら焚き火を囲い、暖を取りつつ今回の任務の成果について楽しそうに語り合っている。
今朝サートが初めて会った時よりも元気そうなのは決して気のせいではないだろう。声がハキハキと生気に溢れ、二十年は寿命が延びたのではないかとサートは思った。
しかもその中にオタクモード全開のミラまで混じっているせいで更に騒がしさが増している。どうやらあの黒いトカゲ達が咥えていた金属片は全て同じ建国時代の物のようで、勇者アルバに関係する可能性が高いということでテンションが上がっているらしい。
「サート。私は少し席を外すが、気にせず続けておれ。鰻は残しておけよ」
「うぃーす、お疲れ様でーす。おっ、この魚うっま」
フェルマリスは最初に儀礼的に軽く一口だけ酒を飲むと、護衛の堅物騎士を伴ってゴッツの屋敷の中に入っていった。
一同が揃ってから乾杯の挨拶をした為、今家の中には進んで裏方の作業をしてくれているアイラとサイスぐらいしかいない。だというのに、フェルマリスがやけに真面目な顔をしていたのがサートは少し気になった。
だがそんな疑問も酒の肴としてアーグが作ってくれた魚料理が美味しすぎて、すぐに頭の隅に追いやられた。
今日迷宮でゴッツと一緒に釣り上げたばかりで新鮮とはいえ、碌に泥抜きもしていない川魚なのに全く臭みが無い。むしろ今まで嗅いだことのない程に強い、魚の旨味が凝縮された様な香りが噛みしめる度に鼻を抜ける。
「むう、これは……。飲んべえ共に気づかれる前に早く自分の分を確保しなければ。いっそ皿ごと……」
「やめなさいコラ。追加の料理もまだまだあるから焦らないの」
見ればもう既に何人か、サートと同じ事を考えている者が早速動きを見せている。油断すると一瞬で食い尽くされてしまいそうだ。
出遅れてはならないとサートも動き出そうとするが、いつの間にか側に来ていたアーグに止められてしまいそれは出来なかった。
「自分達で釣った量を覚えてないの? 心配しなくても、今日だけじゃ食べきれないくらいの魚がまだ大量に氷漬け状態よ」
「……そういやそうだった。入れ食いが楽し過ぎて、釣りというよりもあれは漁だったもんなぁ」
途中、生態系が壊れないか心配でいくらかリリースしようかとも思ったほどだ。結局、あんなにデカイ蛙のような生物が存在している環境にとっては誤差ではないか、そう思って巨大蛙と一緒に全て持ち帰ったのだ。
「そういや体調の方はどうよ?」
「このぐらい何でも無いわよ。ゴッツが心配し過ぎなの」
ほら、と笑ってアーグは自分の力こぶを見せてくれた。
何となく以前よりも少しだけ筋肉が萎んだような気がしなくも無いが、それでもサートなどとは比べ物にならないいつも通りのマッチョだ。この宴会に出ている料理の殆どを手掛けていただけあって、流石の体力だと感心する。
本当は無理をせず休むようにゴッツに言われていたのだが、珍しい食材があると聞いたアーグの強い、とても強い圧に押し切られて根負けしたのである。
「スープうんま。この味付けは料理長だな? ははーん、流石やりおる」
「あなた、そんな味付けで区別出来るくらいいつもお世話になっているなら、もう少しマシな料理を頼んであげたら?」
「あの人最近、俺が来ると注文聞く前からもう料理出してくるから。しかも売れ残りの在庫処分目的で。お互い様お互い様」
いくらアーグ本人が大丈夫と言っていてもやはり無理は禁物。そんなアーグの負担軽減の為にサートがいつもお世話になっており、そして地味に少しずつ頭が上がらない人物になってきているギルド酒場の料理長にあらかじめ調理の手伝いをお願いしていたのだ。
本来ならば今日のこの時間は非番だったが、フェルマリスに自らの料理を振る舞える滅多に無い機会であることと、珍しい迷宮の深層の食材を扱えると聞いて来てくれた。さらに、幸運にも看板娘のアンも給仕として一緒に手伝いに来てくれており随分と助かっていた。
それでもこの量の料理を作るのはかなり忙しかった筈なのだが、アーグも料理長も満足そうにホクホク顔で調理をしており、結果的に良い刺激になったようだった。
「うめえ、うめえ。全部うめえ」
「でしょう? と自画自賛したい所だけど、今回に関しては素材が良すぎたわね。時間を言い訳にしたくないけど、殆ど手を加えられなかったのにこれだもの」
今サートが食べた料理は薄く衣をつけた魚の切り身を油で揚げた後、上から野菜たっぷりの甘酢餡をかけただけで他には殆ど手を加えていないという。
下味もなく、臭み抜きもほとんど出来ていない。とにかく腹ペコ共の腹を満たして落ち着かせるための早さと量を優先した料理だ。それでも表面が香ばしくカリッと揚がっており、魚の淡白な味に餡の酸味と野菜の甘味が絶妙な塩梅で、そこは流石といえる仕上がりだった。
「あそこで釣りをしようと思ったちょっと前の俺、偉い! 有難う! どういたしまして!」
「ま、今日は否定しないでおいてあげるわ。ほら、これも美味しいわよ」
一度魚の身を軽く炙って焦げ目をつけてから煮込んだという具沢山な魚スープは、料理長の自信作だけあって皆本当に美味しそうに食べている。ちょっとだけピリ辛の味付けが寒い日に嬉しく、早くもお代わりの群れが出来ていた。
魚のアラを油でカリカリになるまで揚げた、酒のつまみにぴったりな骨まで食べられる骨煎餅も人気だった。シンプルに塩をまぶしただけでもいくらでも食べられる気がして、消費される速度は一番速い。
魚を揚げ続けて魚のエキスがたっぷり入った油を利用した野菜炒めは、普段野菜をあまり食べない獣人も珍しく積極的に食べていた。
皆料理に舌鼓をうちながらとても楽しそうに酒を飲み、笑っていた。こんなに喜ばれているのなら、ちょっとくらい自画自賛しても許されるだろうとサートは思った。
「本当はもっと煮込んだり蒸し焼きにしたり色々試したかったんだけど、鍋も竃も数に限りがあるもの。大量生産するならまとめてスープにするか、ひたすら揚げ続けるしかなかったのよねえ」
「魚うめえ、超うめえ。無理させて悪いとは思っているけど、全ての苦情は総責任者のゴッツにおなしゃす。 言い出しっぺはあいつだから。お、スープに目玉入ってる、ラッキー」
他にも串焼きや、香草焼き、姿煮等々、魚尽くしのご馳走にサートのみならず他の冒険者達も美味い美味いと声を上げながら食べている。
量が量だけにあまり時間をかけて手の込んだ料理を作ることが出来ず悔しいとアーグは言っているが、それでも十分美味かった。
「それよりもサート! この貸してくれた鉄鍋頂戴! お金ならいくらでも払うから!」
「最近いい感じに油を吸ってきて育ち始めたマイ中華鍋ちゃんは、お金に換えられない愛着があるからダメ」
鍋の数が足りないということでサートが貸し出した、少し前に通販で買ったマイ中華鍋。
基本的に何事もまずは形から入るタイプのサートが、最近少しだけ料理に凝り始めたのを理由に買ったものだ。とはいっても、作っているのはまだ炒飯や軽い炒め物程度だが、本人曰く使う度に手に馴染んでくるような気がしてきている中華鍋は、いくらアーグの頼みとはいえとても手放す気にはなれなかった。
「じゃあこの油! こんな綺麗に精製された油なんて初めて見たわ! あの白い砂糖も欲しいけど、この油も欲しい!」
「まあそれぐらいなら。後で油壺に補充しとくから料理長にも今日のお礼として分けといて」
どうせ元は実家に送られた御中元の余りである。一人で消費仕切れるわけもなく、ただスペースを圧迫するだけだった贈答用サラダ油でそれほど喜んでくれるというのならこれ以上のことはない。
そんな回答に小躍りしながら全身で喜びを表現するアーグをよそに、他の食い意地の張った冒険者達とお互いに牽制しつつサートはしばらく食事を楽しんだ。そして見事三杯目のお代わり競争に勝ち抜いた時、屋敷の門に二台の馬車が停まる音が聞こえた。
「ありゃ冒険者ギルドの馬車じゃねえか、しかもギルド長専用の豪華な奴。もう一台はただの荷馬車だが、何積んでんだ? 酒樽か?」
見るからに豪華な造りの二頭引きの馬車と、山と積まれた木樽を乗せた簡素な荷馬車というやや不釣り合いな組み合わせ。なんだなんだと庭にいる者たちがそちらに注目していると、さほど間を置かずに馬車から一人の人物が下りてくる。
「なんだお前たち、宴会だというのにまだそんな飲み水代わりの薄いエールを飲んでいるのか。そんなものでは禄に酔えないだろうに、随分とお行儀がよくなったものだ」
「うわ、本当にギルド長じゃないですか。なんでここに?」
「しかもいきなり御挨拶な。忠誠心下げますよ」
突然の冒険者ギルド長の登場に動揺する宴会参加者たち。何か問題でも起きたのかと思いきや、第一声が嫌味とも呆れともつかない軽口である。
一体何をしに来たんだ、と全員が思ったのも束の間。ギルド長が次に発した言葉で全てがどうでもよくなった。
「上等な葡萄酒を差し入れに持ってきてやったぞ。あの荷は全てそれだ、死ぬほど飲むがいい」
「いよっしゃあ! 流石ギルド長一生付いていくぅーーー!!」
「俺ギルド長のそういう露骨な人心掌握術大好き! お腹に溜まるもの!」
手の平を返して我先に荷馬車に駆け寄って荷解きをし始める冒険者たちを止めることもせず、冒険者ギルド長ことジエーラ・エルマリオンは軽く笑って悠々と庭を歩いてきた。そしてまず焚き火を囲って談笑している学者の老人たちに軽い挨拶を済ませると給仕をしていたアンに食器を貰い、テーブルに乗せられている様々な魚料理を自分で皿に盛り付け、適当に空いた席に座るとそのまま食べ始めた。
「ほう、美味いなこれは」
「……いやいやギルド長、あんた何しに来たんすかこんなとこに」
「フェルマリス様との会食の予定があったんだがな。色々あって今日この場で済ませてしまおうということになった。家主の許可は得ているぞ」
ジエーラがあまりにも自然に食事を始めたため、サートは突っ込むのが一拍遅れてしまう。
かなりの高位貴族の出であるはずなのに、彩りや盛り付けなど考慮していない無骨な料理にも抵抗なく口を付けるのは流石荒くれ者の冒険者達を纏める長といったところだろうか。お偉い方々の会食がそれでいいのかとも思ったが、フェルマリスもジエーラも共に効率を重視するタイプであるのか、互いに堅苦しい食事会で時間を浪費せずに済んだとむしろ喜んでいるらしい。
「私のことは気にせず好き勝手飲み食いしていればいい。私もそうするからな」
そう言ってジエーラは鰻のシチューを御代わりした。椅子代わりの木箱の上で堂々としている姿が妙に似合っている。
しかし、フェルマリスの好物であるため忖度してまだ誰も手を付けていなかったそれを、おそらく好物であると知っていて尚遠慮をしないジエーラにサートは冷や汗を掻く。このまま食べ尽くされてしまったらフェルマリスに怒られるのかなと思いつつ、かといってギルド長に口出しする度胸も無いのでサートは全力で見なかったことにした。
(俺はちゃんとTPOを弁えて無礼を働ける男。空気読みにはちょっと自信があるぜ! 今は長いものに巻かれるのが最善手と見た!)
「うわ、何やっているんですかジエーラさん! ただでさえ万が一にも遅れて姫様に失礼があってはならないって、本当は夜からの予定なのを仕事放り出してまで来たのに、先に食べてたら意味無いじゃないですか!」
(うっそだろおい)
ギルド長に対して文句を言うなんて一体どんな勇者だろうと顔を拝んでみれば、そこにはワイン樽を積んだ荷馬車の御者としてジエーラと共に屋敷にやって来ていたらしい朝斗がいた。
積み荷の荷解きを終えて冒険者たちと共に庭へ入ってきたら、何故か一人で既に食事を始めているのだから怒るのも仕方がないのかもしれない。
「って、朝斗君じゃん。今日の先約ってこれの事だったの? つーかギルド長、本当は夜からってまさか仕事サボってきたんですか?」
「どうもです、サートさん。今日はすみませんでした、折角お誘い頂いたのにお断りしてしまって」
「サボりとは人聞きの悪いことを言う。これも立派な公務だ、優秀な冒険者達への慰労というな」
何故なら私は仕事を与える側の人間だから、私が仕事だと言ったのならそれが仕事になるのだ。そう開き直って魚の串焼きに齧りつくジエーラに、これはいくら言ってもダメだなとサートと朝斗は諦めた。組織のトップがこれは仕事だと言ったら、昼寝も仕事になるということを理解しているからだ。
「俺、ギルド長ってもっと真面目で仕事に厳しい人だと思ってたわ」
「真面目で厳しいですよー、必要以上の仕事はしないだけで。ギルド長がお仕事を早く切り上げたということは、その日にしなければならない仕事がもう無いということでしょう。それでもこんなに早く終わったのはアシャット君のおかげでしょうね」
空になった器を回収し、新しい食器を配って回っているアンがサートのコップに酒を注ぎながら言った。
「そうなの? 凄えじゃん朝斗君。最近何してるのかと思えば、組織のトップの秘書みたいなことしてるとか。何その就活力、俺にも教えて欲しいわマジで」
「いや、正直僕にも何が何だか……。アンさんにお仕事紹介されてそれを手伝っていたら、よく分からない内にいつの間にか……」
「だってアシャット君文字読めるし、おつりの計算もいつも早くて正確だから数字には強そうだったし」
実は酒場の給仕以外にも冒険者ギルドの事務員としての仕事もしているアン。ここ最近の仕事の忙しさに耐えかねた結果、どうも短期間で文字を覚えたらしいとても頭が良さそうな朝斗にヘルプ願いを出したのだ。
最初は簡単な書類の整理や備品の在庫チェック、各種リストの作成といった機密度が低い雑用のみをやってもらうつもりだった。誰かがやらなければならない仕事ではあるが時間がかかり、且つ読み書き計数に明るい者でないと出来ない仕事だ。
それを代わりにやってもらえばその空いた時間で他のより重要な仕事に力を注げる、初めはその程度の軽い気持ちで手伝いをお願いしたのだ。
「そしたらなんか想像していた以上に仕事が出来るし気が利くし。よく分からない内にいつの間にか、っていうのは私にとっても同じです。おかげで私、ギルド長に特別賞与貰っちゃいました! わーい」
『……へい、一体どんな手を使ったの? 土下座をすれば出世のコツを教えてくれますか?』
『人手不足とちょっとした幸運が重なっただけですよ、本当に』
嘘つけ絶対人心掌握術とか現代心理学の知識を全力で活用してるぞ、とサートは思った。
そうでなければ荒くれ冒険者からも一目置かれるあの切れ者ギルド長が、いくら街の復興の功労者とはいえ簡単に他人を身近に置くわけがないのだ。
『本当ならもう暫くは地盤固めに時間を使う予定だったんですけどね。ちょっと予定が狂いました』
『うわ怖っ』
こいつ一体何をするつもりなんだよ、とは思っても口には出さなかった。
そういえばこいつの母方の家は代々政治家の家系だったなと、その何を考えているか読めない笑顔を見て思い出す。政治家の腹黒さって遺伝するものなのだろうか。
多分同じように腹が黒いギルド長も勘で同類の匂いを嗅ぎ取って色々あったんだろうなと察し、そこまで考えてサートは怖くなってそれ以上考えるのをやめた。朝斗が何を企んでいるのか興味がないわけではないが、今この場で聞けることでもない。
何よりギルド長が関わっているのなら、悪い方向にはいかないだろうという信頼があった。それだけ優秀な人物なのだ。
「とにかく、フェルマリス様に到着を知らせないといけませんね」
「まあ待て。そんなに早く終わらせてしまったら、また仕事に戻らなければならなくなるだろうが」
「今すぐ呼んできます」
「早よ帰って仕事しろ」
やっぱり仕事サボりたいだけだったじゃねーか大丈夫かこの人、とサートはそう思った。
ここで毎日更新はひとまず終わりです
以降なるべく早く続きを投稿するよう頑張りますが、色々雑すぎて修正に時間が掛かりそう……
それか一話ごとの分量を少なくして速さを優先するか悩み中




