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短編:詩&エッセイ

君を信じることができなくて・・・

作者: 尖角

俺には大好きな人がいたんだ。


だけど、それはきっと俺の気のせい。


俺はただ、“君に惚れた”と錯覚していただけなんだ。


――勘違いはやめて。


それは、君によく言われたセリフ。


だけど、俺は君を疑うことしかできない。


俺にとって、君の気持ちなんて関係ないから。


俺は君の気持ちを無視して、これからも疑い続ける。


俺は俺であるために、君を疑い続ける。


俺にはそれしかないから。


俺には君を疑って待っていることしかできないから。


好きだけど、君を信じることなんてできない。


大好きだけど、君を疑わずにはいられない。


――何か君には隠し事があるんじゃないか?


って、俺にはそう思えて仕方がないんだ。


だから、嘘でも構わない。


君が毎日、俺に「愛してる」と言ってくれさえすれば。


君が俺の顔を見るたびに「好きだよ」って言ってくれさえすれば。


それだけで、俺は俺である意味があるのだから。


俺はこれからも君を愛すことができるのだから。


君を疑わずにすむのだから、別に嘘でも構わない。


だけど、そんな俺の気持ちを無視して、君は俺に何も言わない。


君が望むのは無償の愛。


俺が望むのも無償の愛。


だけど、君は口に出して言ってはくれない。


行動では「愛してる」と言ってくれるけど、口では言ってくれない。


だから、俺は君を・・・君を信じることができない。


別に嘘でもいいんだよ?


ただ、俺は君の声で「愛している」を聞きたいだけなんだから。


何も他にはいらない。


君の温もりさえあれば、他には何もいらないんだ。


だけど、君は俺を見守ることしかしてくれない。


それが君の優しさだということは知っているんだ。


それが君の優しさから来ているモノだとわかってはいるんだ。


だけど、俺は心の底から君を信じることができない。


それは俺が酷い人間ということではなくて、君が悪い人間だからなんだよ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 好きだけど疑ってしまう それでも愛を望む…矛盾してしまうのが恋愛ですね^^ その他になっていましたが、素敵な詩にも思えました。
2012/03/23 23:56 退会済み
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