47話
自室に戻ったラインハルトは、ゴーレム核の術式を再度見直しはじめた。
国宝級の水晶玉魔法球にどれだけの魔法陣が書き込めるか研究したくなったのだ。
王宮の書庫に向かうが、外見3歳児には閲覧は許してもらえず。
書庫の位置を心眼で確認して自室へ戻り、ゲートで書庫内に転移した。
書庫の広さはさほど大きくなく製本された本よりも、革用紙の巻物が殆ど。
何がどこに置かれているかもわからない整頓されていない状態だった。
ソレイユとクラリスに手伝ってもらい、それを片端から紐解いて中身を確認してゆくが、ほとんどが理論矛盾した戯言の書かれた魔法書などばかり、それに公文書の控えや証文。確かに大事な物なのだろうが、ゴーレム核に繋がる書物は殆どなかった。
唯一参考になりそうな魔法陣一覧のスクロール、それを解読するのに夢中になっているうちに日が傾き始めていた。
心眼で自室を確認して、ゲートで自室に戻り夕食を部屋に運んでもらい3人で食事を取った。
途中マーニが確認に来たが、今日はおとなしく過ごしていたのですねと食事の終わった食器を片付け何もとなく?一日が過ぎていった。
・・・・
朝目が覚めて,閃いた!
国宝級の球を量産し、そこに半導体と同じ方法で魔法陣を焼き付ける・・・・
今までは肉眼で確認できる程度の魔法陣しか刻めていなかったが、ナノ単位の魔法陣を大量に刻み込む。そうすれば中央演算装置並みに情報処理が出来、熱の発生しない魔素を魔導率の高いミスリルやオリハルコン。ゴールドでもある程度行けるだろう・・・凄まじいゴーレム核が出来上がる事請け合い。
技術継承を考えれば鑑定玉ではなく人工水晶を作りその中に封入?焼き付けを行えばダンジョンコアでも作れるのではないかと閃いたのだ。
前世で人工水晶の向上を商会会長として刺殺させてもらった記憶を辿り、魔法で合成したアンモニア水と石英(くず水晶)と種水晶を作り出し空中で水球を加熱・加圧しながら水晶の結晶化を試みる。
水晶には方向性があり種水晶によってその方向性が決まる。
今回欲しいのは鑑定玉と同水準の人口水晶。
水晶はもともと多面体で結晶化するので円形にはならない。
磨く際にも工業的に磨けばミクロン単位の傷が同方向に付いてしまう。
そのまま自然に結晶を作ると不純物が無ければ六角柱状の綺麗な結晶が出来上がる。
やむなく六角柱の核をゴーレム核に採用しそれに様々な魔法陣を焼き付ける。
電気的な性質を考えるならばシリコンの単結晶を使用する必要が有るが、ファンタジー世界では地面に書いた魔法陣ですら魔素の影響でその術式を発動させる。
ならば、強力かつ巨大な魔法陣を写真技術で水晶に直焼きすればそれで魔法具が出来上がるわけだ。
しかも極小規模で王都規模の図面ですらも、1㎝程度に縮小できる。
・・・・
などと考えていると、突然ドアがノックされた。
「 ラインハルト先生はおられるかの? 」
お鬚先生の声だ。
今考えていた素案をメモ紙に書付、お鬚先生を向かい入れた。




