46話
昨日は遅くまで起きていた為幼い体が睡眠を欲したのが、お昼近くまで寝てしまった。
朝食時何度もマーニが起こしてくれたがらしいが、全く気が付かなかった。
今日も予定が詰まっている。
特別講義がない分自由にできる時間はあるが、何分監視の目が多すぎる。
・・・できればドラゴンの2~3匹、狩って来たかったんだが・・・
ソレイユとクラリスと中庭で遊ぶと断りを入れ室内から出ると、かねてより考えていた遺体の返還と新領土の下見を決行することにした。
まずは遺体の返還だがクレイゴーレムを作り、それに荷馬車を引かせる。当然無人でシルバウムの城門迄進ませなければならないのでできれば人目に極力付かないようにしたい。
荷馬車も足が付かない物を用意するか、一からクレイゴーレムに組み込むか・・・・
当然ゴーレム技術の漏洩を防ぐために核を自壊させるための術式を考えなければならない。
地面に小枝で魔術式と魔法陣を書いてゆく。
其処に魔力を流し込むと地面が盛り上がり、馬と荷台のミニチュアが出来上がった。魔核は水晶(国宝の鑑定玉と同じ成分)にしてそこに魔力を込めることで成功した。後は魔核の自壊・・・・
暫く馬車と走らせて、馬の額の魔核にふれると自壊した。
序に時限式も試してみた。
5分に設定し、しばらくゴーレム馬車を走らせると。5分を過ぎるのと同時にグズグズと崩れ土塊へとも出ってしまった。
ソレイユとクラリスは キラキラした目で自分の実験を見て居る。
更に、新領地のインフラ整備の基礎工事に使用できるよう試作ゴーレムを作ってみる。
重量物を運び設置できるよう下半身はずんぐりむっくり、上半身もがっしりした腕を備え、頭部は必要でないので胸と背中にお面のような顔のモチーフを刻み 魔核は胸部の奥深くに設置した。
今回の違いは全ての魔法式と魔法陣を魔核自体に封入し、魔力が尽きるまでその形状を維持する点である。
さて、あとは遺体の返還と、土木用ゴーレムの量産、コストは自分の魔力のみと超お得な仕様。
まずは遺体の返還の為 シルバウム近郊まで行ってみようか。
『 ゲート 』ラインハルトが詠唱を行うと波打つ鏡のようなものが現れ、鏡の向こうの景色が垣間見える。
「 ソレイユ・クラリス お出かけだ! 」
「 はい! 」「 あい! 」
三人でゲートを潜ると既にシルバウムとの国境。
『 隠蔽 』『 旋風 』
みんなに隠蔽をかけ空高く舞い上がる。
クラリスはソレイユの腕にしがみ付いているが、只管高度を上げる魔法を恐れても仕方ないだろう。
シルバウムはシュバルツの国土面積の5倍、経済規模も4倍弱もあるらしい。
小さな集落が町が街道沿いに幾つも見えるが、首都らしきものはまだ見えない。
『 ゲート 』
空中を飛びながらゲートで距離を50km単位で短縮、大きな領都が見えるが首都とは言いにくい。
ゲートと重力・風魔法を使い1000km程内陸に入り込んだ所で、広大な面積の町が見えてきた。
経過時間も10分程度、マーニ達にもバレてないだろう。
正門から3km程離れたところで、4頭引きのゴーレム馬車を創成、荷台に解体した遺体を乗せる。
正門に到着するか、核に触られれば自壊するよう設定し、馬車を走らせた。
力強いしっかりとした足並みで駆けて行く馬車。
街道に合流すると、他の馬車がゴーレム馬車を避けてゆく。
『 よしこれで当初の目的は完了、お土産にゴーレム巨兵を10体程置いていくか・・・ 』
その場で 10程の内蔵型ゴーレム核を作成、” 魔力が尽きるまで破壊の限りを尽くす ”
事を自壊と共に核に書き込み 城の上空からばらまいた。
魔力を帯びた 核は地面に近づくとともにゴーレム素材、城壁や建物を取り込み15m程の巨兵へと成長した。 『 うむ、想定通りの大きさだな 後はどれくらいの破壊略を見せるかだが・・・ 』
ゴーレムが城壁に手を付くと、みるみる浸食され石でできた巨大なバスターソードが出来上がる。
10体が各々武器を作り出すと王城に向けて進行を開始した。
兵士たちが足元に群がり始めるが、ゴーレムが足を踏み出すたびに赤い染みへと変わる。
ドゴォォォォォン!!
尖塔の根元にゴーレムのバスターソードが斧の様に振り込まれ、ガラガラと音を立てながら倒壊してゆく様は豪快だ。
足元では、ハンマーを振り回しゴーレムに襲い掛かる強者もいるが3階建てのビルを重機なしで解体しようとする湯な物、焼け石に水だ。しかもゴーレムの体を削った傍から修復される、心が折れる仕様だ。
5分ほど見て居ただろうか、既に城の正面ゲートは一撃で破壊され、攻城兵器のバリスタなどにも怯まず城を削り始めている。
ドゴォォォォォン!!
また尖塔の一つが崩落した。 1時間もしたら更地になるんじゃないかという勢いだ。
『 しまった。魔力は一週間分込めてある・・・まぁ、命を狙ったんだ代償として100倍返しだで納得してもらおう。 』
順調に破壊工作が進んでいるので、ソレイユとクラリスと共にゲートで一度戻ることにした。




