43話
周りが騒がしく目が覚めた。ポウさんが横に置かれている。
まだ寝ぼけた目を擦り焦点を合わせると、シュバルツ王と母上が自分を除き込んでいる。
「 ラインハルト、ひどい目にあったな。しかし宰相を跪かせるとはなかなかである。
何か欲しいものはあるか? 」
父上と母上が優しく見下ろす。
「 みっちゅ あります。 」
「 申してみよ。 」
「 ひとつ、がっこうをつくりたいので、ひろいとちをくださしゃい。
ふたつ、しきんはぼくが、ちゅごうをつけましゅ。ぼうけんしゃぎるどのでいりを きょか
してくだしゃい。
みっちゅ、しきんのうんようのため、しょうかいをつくらせてくだしゃい。 」
父上と母上は口が半開きにして自分の顔をみている。
生後6か月 見た目3歳の子供がいう事ではない。
「 ・・・ラインハルトだものな、よし王都より30km程離れた直営地をお前に「 お待ちください!!」」
宰相の声がそれを遮る。
「 王都より30kmでは 魔法大学と近過ぎます。 シルバウムに近い辺境の魔の森周辺がよろしい。
あそこならば150km程離れており、商会を立ち上げようがギルドを誘致しようが、国益になり。
殿下のポケットマネーで如何様にでもなされて問題ありません。」
・・・実は願ったり叶ったりである。都市に近過ぎては存分に魔法の練習もできず噂も直ぐに届いてしまう。実は王都よりも大きな城と町を作るつもりだったのだ。
「 わかりまちた。 そのかわり アダマンタイト・ハイ・グランドタートルは持ってゆきます。
もともと ぼくのたからものでしゅ。 あと ともまわりも ぼくがえらびます。くちだしむようでしゅ。」
「 なっ・・・アダマンタイト鉱山を・・・それはなりませ「 相分かった! 条件は全て了承した。領地運営に役立てよ これは王命である。」・・・閣下・・・」
父上の勝ち誇った笑顔と、苦虫を嚙み潰したような宰相の顔が対照的で面白い。
「 閣下、この件は王妃様にもお伝えします。 」
「 別に構わぬ。 ラインハルトは成人と同時に公爵となる。それが少し早まっただけだ。 」
宰相はベットから起き上がりフラフラと立ち上がると、看護士に渡された杖を突き、病室を出ていこうとする。
「 宰相、ラインハルトの手を折ったことは、しっかりと追及させてもらう心せよ! 」
宰相は振り返り、少し顔色を青くして目礼して去っていった。
「 さてラインハルト、目算はあるのか? 」
「 あい! ひんみんがいのたみくさを きょういくしてつかいましゅので つれていってもよいでしゅか? 」
「 あぁ構わん、王都の治安も良く成って良いことだらけだ。 それとここだけの話・・・」
父上は耳元で子声で囁く。
『 お前の才覚ならば、大きな街を作り行く々は国を立ち上げろ。地図はあとで渡す好きなだけ魔の森から切り取れ、それにこの国は腐っておる。気を抜くな! 』
思わず大きく目を見開いてしまう。
確かに宰相の記憶を覗いたところ私服を肥やす貴族が全体の七割なんて、国として終わっている。
既得権益と足の引っ張り合いしかしていなくて政などできようも無かろう。
『 わかりました父上 』
「 流石は子供賢者 将来が楽しみだ。 なぁお前・・・ 」
「 はい陛下 」
こうして 土地と資金を手に入れたラインハルトは新たな土地で無双する。




