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城塞都市防衛戦

西涼方面軍司令部は西涼で民衆が軍への入隊を求めたり、異民族の対処に追われ、正規軍が出動することが増えたため、旧式の18式戦列銃ブラウン・ベスを使用し、西涼の民衆を徴募した戦列歩兵部隊を編成することを決定した。

そのため、本国より数少ない戦列歩兵指揮官を講師として招き、訓練を行った。

その結果、戦列歩兵6万・騎兵4万・砲兵2万を得ることができた。



エルスランド帝国西涼方面戦列軍のウェールズ将軍は今後行われる徐州奪還作戦に向けて、徐州に駐屯している曹操軍に嫌がらせをしていた。


それに、業を煮やした曹操軍1万は徐州から益州に向け威力偵察部隊を編成して、出撃。パトルス大佐率いる戦列軍1万と劉備軍8千の1万8千は曹操軍を迎撃するために出撃した。


しかし、郭嘉はその行動を事前に読んでおり、益州と徐州との国境沿いにある徐州侵攻を目的として劉備軍から貰い受けたエルスランド帝国の城塞都市リバに向け、真桜率いる曹操軍3千が出撃した。

城塞都市リバの正規軍は曹操軍の出撃に出ており、防衛を行う正規軍は西涼で徴兵した租借地軽騎兵とエルスランド帝国の植民地で徴兵した植民地軽騎兵・植民地軽竜騎兵3部隊のみで、その他の部隊は戦闘経験の皆無な市民たちであった。

曹操軍はリバを占領して、少しでも技術を盗もうと考えていたのだ。



曹操軍リバ占領部隊

指揮官:真桜

曹操軍一般剣兵800名

曹操軍一般槍兵1200名

曹操軍一般弓兵800名

将軍親衛騎兵200騎

計3000名






リバ防衛軍

指揮官:カインズ中佐(租借地軽騎兵士官)

第2租借地軽騎兵120騎

第35植民地軽騎兵120騎

第56植民地軽竜騎兵120騎

第3・6・8駐屯市民軍869名

第2・3駐屯地方戦列歩兵456名

火縄銃武装市民824名

計2509名





「うちの軍より立派な城壁やな~。」

真桜は城塞を見て、そうつぶやいた。

「李典将軍、進軍を開始しました。」

「了解や~。」

曹操軍はエルスランド帝国との戦闘の教訓として巨大な攻城兵器を持ちいらず縄や梯子などで、内部に侵入することを今回は決めていた。

曹操軍は2000ほどが、城塞正面から、800が側面から、残りの200が真桜の護衛だ。




「砲弾詰め込め!!!」

城壁では市民軍の士官と軍楽兵・市民兵が要塞砲を使用して砲撃を始めている。

号令をかけるのは連隊旗を持つ兵士だ。

ドーーーーーン

要塞砲は曹操軍の近くに着弾するが、曹操軍に被害はない。


「撃ち方はじめ!!!!」

城壁に展開している駐屯地方戦列歩兵456名は城塞側面に近づく曹操軍歩兵に対して銃撃を開始した。

「矢を放て!!!」

曹操軍弓兵隊も戦列歩兵の銃撃に対抗して矢を放つが城壁に阻まれ、なかなか当たらない。

しかし、駐屯地方戦列歩兵も防衛戦にしか参加しないため、正規軍扱いされず練度も低いため、あまり、曹操軍に命中していない。


「坂道を利用して突撃するぞ!!!」

軽騎兵2部隊は駐屯地方戦列歩兵との戦闘に夢中になっている曹操軍を背後から奇襲攻撃した。

坂道であったこともあり、騎兵突撃は絶大で吹き飛ばされる曹操軍兵士もいた。

「騎兵部隊が突撃に成功したぞ!!!!」

城壁から軽騎兵部隊が突撃したのを見て駐屯地方戦列歩兵も士気が上がった。


その影響で曹操軍800は数を350まで減らし、士気崩壊を起こして退却した。





「側面の部隊が敗走しました!!」

真桜の元にも報告が届いた。

「敵もなかなかやるなぁ~。だけど、正面はこうはいかんで!!」


城塞正面の曹操軍は弓で駐屯市民軍歩兵を引き付けている。

「うん?」

城壁にいた1人の市民軍歩兵が縄がかかっているのに気づいた。

「曹操軍が登ってくるぞ!!!!」

その兵士が叫んだため、士官は城塞内部への撤退を決意。

同じく城壁に展開していた火縄銃武装市民と共に内部へ逃げた。

火縄銃武装市民は城塞内部にある指揮本部に立て籠もり、駐屯市民軍は城壁から降りてきていた駐屯地方戦列歩兵と合流して曹操軍を迎え撃とうとしていた。

「全員登れ!!」

曹操軍歩兵は縄を使い城壁を登る。

「撃て!!!」

指揮本部に立て籠もる火縄銃武装市民の一部が射程内に入った曹操軍歩兵を撃つが、火縄銃は絶望的な命中率と装填の遅さで曹操軍歩兵を驚かす程度しかできていなかった。

曹操軍は城壁を降りて、駐屯市民軍と駐屯地方戦列歩兵に突撃した。

それを市民軍と戦列歩兵は迎撃したが、正規の戦列歩兵であればエルスランド帝国戦列軍の採用している2段撃ちを行うのだが、練度の低い市民軍と駐屯地方戦列歩兵は各個射撃で対応している。

「斬りこめ!!!!」

曹操軍歩兵は戦列部隊に斬りこむ。

「銃剣で応戦!!!!」

市民軍と戦列歩兵は18式戦列銃に取り付けてある銃剣で近接戦を始めた。

指揮本部からは火縄銃武装市民の援護射撃もあり、次第に曹操軍歩兵が不利になり始める。


その頃、曹操軍弓兵部隊は城壁を登るために城壁に近づいていた。

そこに、突然突撃ラッパの音が響いた。

「射撃開始!!!」

軽竜騎兵が突撃直前に戦列騎兵銃で射撃をしたことで曹操軍弓兵部隊は混乱に陥り、近接戦をすることができず士気崩壊を起こし敗走した。

城塞内部でも曹操軍歩兵が士気崩壊を起こし、城門から逃げ始めた。


「真桜将軍、部隊が次々と敗走し始めました!!!!」

「やっぱり、数が足りへんかったか。全部隊に撤退命令や!!」

「ハッ!!」

曹操軍リバ占領軍は数を1000にまで減らしながら撤退していった。

リバ防衛軍も駐屯地方戦列歩兵と駐屯市民軍は近接戦を行った影響もあり、数を半分以下にまで減らしていた。

その後、曹操軍1万も真桜の部隊と合流して徐州に撤退していった。

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