西涼の急激な発展
高順と李儒の真名を募集しています。
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エルスランド帝国が西涼を永久租借したため、エルスランド帝国本国より転移門を使用して西涼には大量の建築物資が運び込まれた。
まず初めに、西涼城は解体され、西涼城の跡地には西涼総督府が建設された。
西涼総督府には西涼内での軍事権や内政権が独自で与えられる。
総督府の横には陸軍西涼司令部と西涼警察・消防・救急・憲兵・武装警察本部が設置され、総督府から少し離れたところには西涼本部役場が設置された。
異民族との国境線沿いにはバンカーや要塞・地雷地帯が設置され、5個国境守備師団が配備された。
西涼の民衆たちは急激な変化に戸惑っていた。
税や金・法律に関してもエルスランド帝国の物が施行されるため、民衆の暴動が起きるのではないかと思われている。
金に関しては民衆が持っている金を無償でエルスランド帝国の貨幣と交換することで決着がついた。
その他に関しても比較的穏やかに解決ができたので満足のようだ。
西涼内には各都市をつなぐ交通網が確立され、これまでよりも移動が楽になったので民衆の評価は高い。
それを見るや否やエルスランド帝国内の民間企業が続々と西涼に進出。
西涼は漢王朝一の田舎地方から大陸一の大都市へと進化を遂げた。
これには、漢王朝側も驚いていた。
西涼総督府初代総督は浅野武彦が初代総督として就任。
浅野武彦総督は政治家一家の生まれで政治にも詳しく、陸軍士官学校を卒業していることなどから、総督に抜擢された。
陸軍西涼司令部はローマ軍集団などとは指揮系統が違っており、西涼司令部は西涼方面軍として松村里秀大将とは別の司令官が就任した。
西涼方面軍司令官には山崎時彦陸軍大将が就任した。
西涼方面軍はローマ軍集団やトリデンティーナ軍集団の兵器よりも弱い兵器が配備されている。
これは、敵に鹵獲された際にローマ軍集団などが鎮圧できるようにしたためだ。
西涼方面軍の主力戦車は97式支援戦車(九七式中戦車改)で一番攻撃力を持っているものは3式中戦車(三式中戦車)である。
西涼方面軍の機甲車両は旧日本軍の車両が中心になっている。
西涼方面軍の他にも憲兵隊や武装警察は独自の戦力を有しており、憲兵隊は2000人からなる1個歩兵連隊と600名からなる機甲中隊が編成されている。
機甲中隊の主力戦車は2型軽戦車(2号戦車F型)で少数ながら4型中戦車(4号戦車G型)が配備されている。
武装警察は5個の歩兵連隊と3個の機甲連隊を保有している。
機甲連隊の主力戦車は33式豆戦車(C.V.33)で少数の98式軽戦車(九八式軽戦車)が配備されている。
西涼の占領に伴い、董卓軍と官軍からもお祝いの使者が西涼を訪れた。
「これが、あの西涼とは思えませんわね。それほど、エルスランド帝国には力があると言うことでしょうけど・・・。改めて恐ろしい相手だと思いますわね。」
「李儒殿の言うとおりですね。味方でよかったと私も思います。」
李儒と白蓮は祝いの使者として西涼にある西涼総督府の応接室に案内されていた。
李儒と白蓮、護衛の将兵とも服装は松村式軍服を着用してきている。
「お待たせいたしました。西涼総督の浅野武彦と申します。本日はお越しいただきまして誠にありがとうございます。」
「西涼占領、おめでとうございます。こちらはわが主の董卓様からのお祝いの品です。」
「同じく、西涼占領おめでとうございます。献帝様からのお祝いの品をお持ちしました。」
「わざわざ、ありがとうございます。お2人ともこの後はどうされますか?」
「渡すものも渡しましたし、帰ろうかと思いますわ。主からは西涼への滞在の許可はいただいておりますが、公孫賛殿はいかがなされるおつもりで?」
「私も、洛陽に帰ろうかと。一応、西涼への滞在の許可はいただいております。」
「でしたら、西涼でゆっくりしていってください。こちらの方でお泊りするところなども手配いたしますので。」
「でしたら、甘えさせていただきましょうか。詠へのいい土産話になりそうですし。」
「そう言うことでしたら私も・・・。」
「では、宿の手配をさせておきますので、その間は街で買い物など如何でしょう。」
「そうさせてもらいますわね。」
「お2人には道案内も兼ねた護衛をお付けいたします。宿の準備ができましたら
護衛の者を通じてお知らせいたします。」
「わかりました。」
李儒と白蓮は早速街に出かけた。
「先ほども見ましたけれど、相変わらずすごい賑わいですこと。」
李儒の言う通り西涼は急激なエルスランド帝国化が進んでいた。
街にはファーストフード店やその他のチェーン店。もちろん租借地になる前から人気のあった店も健在だ。
「それより、道路と言うところはあまり車が走っていないように見えるな。」
2人とも総督府にくるまでに運転手から大まかな話は聞いているのだが、車の数が少ないのに不思議を感じたらしい。
「それはですね、車を運転するには免許証と言う資格がいるのですよ。資格を取るのにもお金がいりますし、車を買うのにはたくさんのお金がいります。そのため、民衆の多くがバスや電車などの公共交通機関を使用しますから車と言うと公共交通機関の車両か警察・消防・救急の車両が主です。」
「車に乗る人はいないのか?」
「そう言うわけではないです。豪商や裕福な農民にとって車を運転することはある種のステータスになっていますから。あとは、車を使った独自の運送業をおこなおうと申請が来ていたりしますから、あと少しすれば交通量も多くなるはずですよ。」
「そうなのですね。」
歩道から道路を見ていると、ちらほらと武装警察の33式豆戦車が走っているのが見えた。それだけでなく、歩道を歩いている警官もライフル小銃を手にしているのがわかる。
「まだまだ、治安回復には時間がかかりそうに見えるわね。」
「そうですね。つい最近も黄巾党の残党が反乱を起こしましたからね。まだまだ、総督府周辺の治安はいいのですけれど、あれは念のためと言うことです。」
「そうなの。」
そのあと、李儒と白蓮は買い物をした後、1泊して帰っていった。
西涼で2人が購入した品物はエルスランド帝国ではありふれたものだが、漢ではとても珍しい物として大切に保管された。白湯は白蓮がお土産として買ってきたクッキーをとても気に入っている様子だった。