官渡の戦いとエルスランド帝国の参戦
高順と李儒の真名を募集しています。
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幽州を占領した袁紹は曹操との決戦のために官渡付近に兵力を集結させた。曹操側も最低限度の守備部隊を残して官渡付近に兵力を集結、一触即発の状態になっていた。
数日後、遂に官渡で袁紹軍と曹操軍が激突。袁紹軍の兵力は曹操軍の4倍と圧倒的な差で曹操軍に襲い掛かった。対する曹操軍も夏侯姉妹を中心とした猛将や荀彧・郭嘉・程昱などの軍師による卓越した戦術により、互角の戦いを見せていたが、曹操軍は袁紹軍軍師の真直の策に惑わされ、窮地に陥っていた。
そんな中、袁紹軍の兵糧庫を発見したとの報告が曹操軍に入った。
その報告を聞くと楽進・李典・于禁の3人の部隊を兵糧庫攻撃に向かわせ、3人の穴を自らで埋めようとしていた。それが、破滅の1歩とも知らずに・・・・。
「急げ!!!曹操様が持ちこたえている間に!!!!」
「はよ急ぐんや!!!!」
「お前たち、さっさと走りやがれなの~!!!」
3人は少しでも急ごうとしていたのだが、袁紹軍を迂回して兵糧庫に向かうためにはエルスランド帝国領内を通らなければならなかった。
さすがに曹操軍もエルスランド帝国領内を通らないだろうと真直は考えての配置だ。実際、華琳なら通らないはずだ。
しかし、3人は迂回路がエルスランド帝国領内を通ることを知らなかった。
「こっちになんか来るぞ。」
「友軍部隊か?あるいは同盟国軍か?」
官渡近くにはエルスランド帝国国境検問所が存在するが、1個分隊ほどの兵士しかいなかった。
「よく見ろ、あれは、曹操軍の武将だ!!!!」
「こんな小さな検問所にあんな大兵力で攻め込むかよ!!!!」
検問所にはお世辞ばかりの少量の防衛陣地と重火器が設置されていた。
警備兵たちは防衛陣地から曹操軍に攻撃を開始した。
ガガガガーーーーーン
M42汎用機関銃(グロスフスMG42機関銃)の銃弾が曹操軍に襲い掛かった。
M42汎用機関銃はドイツ第三帝国のグロスフスMG42機関銃をモデルとした機関銃で連合軍の兵士から「ヒトラーの電動のこぎり」と言うあだ名をつけられている。エルスランド帝国では、山崎式重機関銃(ブローニングM2重機関銃)と同じように官民問わず重宝されている。
「袁紹軍の奇襲か!?」
「数は少ないで!!!一気に襲い掛かるんや!!!!
いくら銃を使おうとも1万の曹操軍を止められるはずもなく、防衛陣地に侵入を許した。
「全員抜刀!!!」
指揮官の命令で全員がサーベルを抜く。
陣地内では曹操軍兵士と絶望的な戦闘が始まった。
「これでもくらえ!!!!」
1人の警備兵が思い切り斬りかかる。曹操軍兵士はよけることも出来ずに真っ二つにされてしまう。
「オラオラ、どうした!!!!かかってこいよ!!!」
警備兵の気迫に驚いて兵士がビビり始めていた。
「全員で取り囲んで攻撃しろ。」
指揮官らしき男は兵士たちに命令する。
「この野郎が!!!」
1人の兵士が警備兵に襲い掛かる。
「この程度かよ!!!」
警備兵は難なくかわして斬り殺す。
「覚悟!!!」
夢中になっていた警備兵の後ろから兵士が思い切り剣を突き刺した。
「くそ、しま・・・った。」
警備兵はその場に倒れ込んだ。
その頃には既にほとんどの警備兵が倒されており、残りは2人だった。
「逃げろ!!あっちに車がある。確か、キーを挿したままのはずだ。」
「わかった、煙幕を投げるからそのうちに!!!!」
警備兵は煙幕を投げ込んだ。
「何だ!?前が見えないぞ。」
兵士たちが煙幕のせいで進めないうちに4式軍用車に2人は慌てて乗り込んだ。
「急げ!!!すぐ近くの駐屯地まで逃げるぞ。」
「了解っと。」
後方の席に乗った警備兵は4式軍用車に搭載されている山崎式重機関銃を曹操軍に向け乱射しながら逃げた。
「くそ!!逃げられたか!!!」
「凪、そんなこと言っとる場合じゃないで。はよ急ぐんや!!!」
「わかっている。」
曹操軍はそのまま、袁紹軍の兵糧庫を攻撃、結果的に曹操軍は官渡で大勝利を治めた。
「このたびの勝利は皆の力があってのこと。特に凪、真桜、沙和、あなた達が兵糧庫を奇襲するのがあと少し遅れていたら勝てなかったわ。本当にありがとう。」
「はっ、ありがたきお言葉。」
「ありがとうございますなの~。」
「ありがとうございます。それと、華琳様。袁紹軍の新型兵器を鹵獲しました。これが、たいそうな逸品でして。」
「それは、見てみたいわね。どこの戦闘で手に入れたの?」
「袁紹軍の兵糧庫を奇襲しに行く時に袁紹軍の分隊の奇襲に会いまして、その時に。」
「え?」
華琳は疑問に思った。1万程度の兵力では袁紹軍の陣地を突破するのは側面であれば可能だが、分隊程度の兵力しかいないのはおかしい。
「あなた達、まさか袁紹軍を迂回したかしら?」
「ええ、袁紹軍を迂回して兵糧庫を奇襲いたしました。」
凪がそう言った瞬間、華琳はふらついた。その他の将たちも顔が真っ青になった。逆に郭嘉と程昱はなぜ、真っ青になっているのかがわからなかった。
「まずいわね。とてもまずいわね。」
「どうしましょうか。」
「こんなこと言っている間に。」
「伝令!!!」
「そんなこと言ってたら来たわね。」
「エルスランド帝国・董卓軍・劉備軍・官軍がわが軍に宣戦を布告しました。既に、わが方の都市が1つ陥落しております。」
「さて、どうしたものかしら。」
華琳はどうやって講和しようか考えていた。




