↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
SS集  作者: 森宮翔哉
PR
1/1

お題『君の「大丈夫」が、大嫌い』

エミールへのお題は『君の「大丈夫」が、大嫌い』です。

http://shindanmaker.com/392860


「掛かって来いよぉ…俺ぁまだ、立ってるぜぇ…!」


そう言って、槍を構えて僕達の前に立つ、アキバの赤いヒーロー。

コハギさんが張った障壁は既に掻き消えてしまっており、HPゲージは赤色。ボロボロの状態だ。


「コハギさん、伊達さんに《ヒール》っ」

「は、はいぃ…!」


神祇官の少女は、伊達さんの姿に、涙目になりながら詠唱し始める。障壁特化の彼女の回復力は《エリクシール》で底上げしてあるけれど、まだ、エネミーの数が半分にしか減っていない。……イコール伊達さんへダメージが嵩む。《ヒール》の詠唱が、間に合うかどうかが、鍵だ。


「キリーさん!」

「ああ、右側のエネミーは全部片付けるよ。《ブラッディピアッシング》!」


《ブレードオペラ》を併用した、盗剣士の容赦無い範囲攻撃。右側にいた敵は、これで全て落ちるだろう。キリーさんも多少ダメージを負ってはいるが、彼女の障壁はまだ生きている。


視界の端でキリーさんの攻撃を確認し、左手の3体のモブエネミーへ視線を移す。先程の魔法がもう切れかかる頃だ、足止めを継続しなければ。


「《ブラックアウト》!…まだ動かないで貰うよ…《ナイトメアスフィア》!」


一体を屠り、残りは纏めて硬直させる。…威力は低いが、あいつらには遠距離攻撃は無い。これで最低限の足止めはできる。後は伊達さんの回復と、障壁を掛け直して…と、正面に視線を戻したところで


「っ…伊達さん!」

「お兄ちゃんっ!」


恐れていたボスの攻撃が、襲い来る。

コハギさんの《ヒール》の詠唱が間に合っていない。当たったら…今の残りHPでは、伊達さんがやられかねない。


「へっ、来いよ!まだ、後ろにゃ通さないぜ…っ!」


…なら迷う暇はない。


「…っ《ヴォイドスペル》!」


遅延詠唱(ディレイスペル)から解放した魔法が発動し、弾けた白い光がボスエネミーの攻撃を消し去る。……同時に、コハギさんの《ヒール》の詠唱が終わり、伊達さんのHPが緑色…半分を超えるラインまで回復したのをウィンドウで確認し、ほっと息を吐く。


「エミル!ヘイトを上げすぎだ!!」


同時に、キリーさんから怒声が飛んで来て、慌てて視線をボスエネミーの方へ戻せば既に目前まで攻撃が迫っていた。


「っ…!?…はや…ッ」


衝撃に構え、目を瞑ると、ギィンという不快な音。


伊達さんが、僕への攻撃に《ロングレンジカバー》で割り込み、弾いた音だった。《ヒール》とほぼ同時に発動させていたらしい《鈴音の障壁》で張られた障壁が、その衝撃で掻き消えた。


「コハギ、回復ありがとよ!」

「は、はいっ!」

「エミール、中々無茶してくれるじゃねーか…でもサンキューな、お陰でかーなーり!生き返ったぜぇ」

「いくら紙防御って言っても一撃じゃ流石に倒れないから、カバーしなくて大丈夫だったのに」

「オイコラ。よく言うぜ、それでこの前やられたの、忘れたとは言わせねぇぞ!」

「なっ、あれは例外でしょう!?」

「例外も何もあるか!お前の自分に対する『大丈夫』の評価は大嫌いだぜ…信用ならん!」

「心外だよ、全くもう……。庇ってくれてありがと、伊達さん」

「素直じゃねえなぁ」

「僕が素直だったらそれはそれで何かありそうとか思わないの?」

「……聞かなかったことにしといてくれ」

「ちょっと、いつまでお喋りしてるつもり?来るよ!」

「おっとすまねぇ!」

「…コハギさん、伊達さんにもう一度障壁。そのあとに《ヒール》で立て直して。キリーさんはボスを叩いてください。モブはあと2体ですし、こちらでなんとかします」

「…分かった。頼むよ」


敵数も減り、戦況は完全に此方に傾く。

そうしてキリーさんがボスにトドメを刺し、何とか無事にエネミーを全滅させましたとさ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。