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言葉遊び

作者: もすけ

「航海」


ふわり ふわり

揺れる木漏れ日

ゆらり ゆらり

風にさらされる 古いボート


そのボートはいつも一人乗り

これに乗ればどこへでも行ける

私の海のどこへでも


いつだって自分のボートに乗っていて

いつのまにかどこかへ行ってしまう

そうして悔やんで帰ってきて

新しい海が瞳から流れだす


そこに誰かが飛ばした種が落っこちて

しょっぱい水を吸って大きくなる

大きく育った大樹に乗って

いつか空の太陽に挨拶するんだ



「読書」


空は曇り、

隅に座り、

ページを繰る。


音の眠り、

風は時折、

湿った時間が流れる。


窓が光り、

壁は暗がり、

部屋に薄明満ちる。


筋はめぐり、

言の葉ひらり、

思考に溺れる。



「言葉の石」


足元に落ちている石を拾うのです

角もあって丸みもあって、

大きすぎず小さすぎず、

灰色にも似た青色にも似た、

溝のような花のような匂いをした、

そんな石を拾うのです

そして手作りの高級やすりで磨くのです

角を丸く、丸みを鋭く

いつの間にか、その石は、

その人の色になって、

その人の香りになる

それが、

他の誰のものでもない、その人の言葉

他の何物にもならない、その人だけの言葉

これが、言葉の作り方


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