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あなたを手放すために、結婚しました  作者: 絵宮 芳緒
第9章|裁きの刻

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第2話|皇太子の失策

夜の王城。

冷たい月光が窓から差し込み、広間の床に長い影を落とす。


皇太子は書状を手に、静かに動揺を隠す。


しかしその瞳の奥には焦りが漂う。

自ら仕組んだ離縁計画が、完璧とは程遠い結果になったことを悟る瞬間だった。


ラヴェル公爵邸では、ヴァルディアとルミエールが証拠を握り、間者の存在も完全に把握していた。


ヴァルディアの冷徹な眼差しが、間者と皇太子の策略を一瞬で暴き出す。


「……皇太子殿、あなたの考えは甘すぎましたね」

ヴァルディアは低く、静かに呟く。


怒りではない。理性で完全に計算された、裁きの宣告だ。


ルミエールはその横で、わずかに微笑む。


「もう、二度と屋敷に入り込むことはできません」


言葉は穏やかだが、強い決意を帯びていた。


月光の下、二人の眼差しは揺るがず、皇太子の策を封じる力を示す。


この瞬間、嵐の影は完全に消え、公爵邸に静けさと安心を取り戻す兆しが見えた。


ヴァルディアはルミエールの手に軽く触れる。


冷徹な表情の奥に、守護者としての愛情が滲む。


「これで屋敷の安全は確保された。後は……日常を取り戻すだけだ」


ルミエールは頷き、二人の手がそっと絡む。


嵐の後の静けさが、今度こそ完全な平穏を約束しているかのようだった。

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