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第1話|暴かれる影
離れの書斎、夜。
灯りは薄く、紙の匂いと微かな火の匂いだけが漂う。
ルミエールは冷静に、だが心の奥で小さく鼓動が高まっていた。
書斎の一角、机の上には皇城からの書状と、間者の痕跡。
「ここに、証拠があります」
ルミエールの指先が、慎重に資料を差し出す。
ヴァルディアは無言で受け取り、視線を鋭く走らせる。
紙を読み進めるたび、彼の奥底で炎が静かに燃え広がる。
(……俺の手から逃れようなど、考えるな)
静かな書斎に、彼の内心だけが荒れる。
だが表情はいつも通り冷静。
この冷徹さこそが、間者を追い詰める刃となる。
ルミエールは息を整え、静かに言う。
「これで、屋敷の中の影はすべて明るみに出ました」
ヴァルディアの目が、一瞬だけ柔らぐ。
そして低く、確信を持った声が響く。
「では、始める」
外の嵐は静かだ。
だが屋敷内の空気は、確実に変わった。
これから“影”を弾劾し、屋敷を安全にする戦いが始まる。




