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花かんむりの眠る場所で  作者: 綾取 つむぎ
四章 学園祭編
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十八話 青年による怒りの叫び

焦ってたんです……。焦ってたんですよ!!(逆ギレ)

18時40何分だと思って、ギリギリ間に合ったって安心してたらまだ17時でした。


投稿時間が変わる訳でもないただのミスです……なんかすみません。



「……ですので、美術クラブは現在、生徒会の監視対象になっているのです」

「……えぇ」

「………………」


私、月乃玲明は目の前で繰り広げられる地獄の様な光景を眺め、ぼうっと思考の世界に意識を飛ばす。


「人が多いところにトラブルが起きやすいのはいうまでもない事実。

出来るだけトラブルを避けるべく尽力する義務のある私たち、生徒会は出来るだけ目に止まりやすい位置に配慮しつつ、一度に多くの人が集まる可能性の少ない場所を選んだのですが……ここまでの説明を聞いてどうお考えでしょうか?」

「えぇ、もう本当におっしゃる通りで……」


数十分前の威勢のいいあの男性は何処へ。

今は借りてきた猫のように、静かーにのあの言葉に肯定を示す。


「だいたいお前はなんで報告しないんだ……」


今までずっと肯定の言葉しか紡がなかった立花(父)が、口を開き、零れ落ちた弱々しい言葉は己の息子に向けた言葉だった。


本当に報告、連絡、相談、のほうれんそうはちゃんとした方がいいと思う。

自分の失敗を知られたくなくて隠していたのだろうか……と考えていたが、その予想はすぐに裏切られた。


「いや……?ちゃんと報告の手紙を出したんだけども」

「え」

「え?」


ちゃんと手紙は出した、と立花隼人は主張する……ならば何故情報が伝わっていないのだろう。


「……手紙といえば、貴方が鍵の在り方(ありか)やその他諸々生徒会に関わる仔細を知ったのも手紙だったそうですね」

「あ、あぁ。ある日急に生徒会に一矢報いてやりたくはないか?と書かれた手紙が届いたんだよ。

……金を払ったら情報をもらえるってことだったから、無性にイライラしてた俺は金と返答を出したんだが……」


この辺りは、事情聴取の際に一通り聞いて調べはしたものの、特にこれといった何かが見つかることはなかったため今の今まで特に話題にも出なかった。だが――


――手紙、そして立花隼人。


この二つが不可解な現象に共通してしまったとあれば、この二つを紐解けば、犯人が見えてくるかもしれないと思うのは妥当な判断だろう。


「――出した手紙について、出来るだけ教えていただけないでしょうか?」


先ほどまでの笑顔を引っ込めて、真剣な顔をしたのあが尋ねた。まだ、外面は外面かもしれないが、この表情の半分くらいは本心だろう。


「……まず、手紙を出したのは謹慎が言い渡された日……か、その翌日。申し訳ないけれど日時については少し曖昧」

「大丈夫です。……となると、私たちと対峙した日かその次の日ということになりますね」


今まで、人と人とで対面してのやり合いだったため不慣れな私ではなく、のあに任せていたが、情報のまとめとなると多少は出来ることがあるかも……と、私も口を開いた。


「宛先は普通にお母様、お父様。出した先はユール内の屋敷なので本来なら三日から一週間で着くはず」

「あと、手紙の内容と封筒のデザインと……」

「わかった。思い出せる限り答える」


好意的な返事をもらえた私とのあは、少し安堵し、しかしすぐに顔を引き締めると立花隼人の声に耳を傾ける。


「手紙の内容は、社交辞令的なお母様、お父様に向けた挨拶と、騒動の全貌、あとは自分に降った処罰……と本当に騒動関連のことばかり書いた覚えがある」

「……うーん。その内容ならば特にこれといった価値もないはず……ですよね。

一応箝口令は敷かれているとはいえ、漏れる時はどこからか漏れる筈ですし、わざわざその手紙を取る価値があるかと言われると……」

「手紙の内容じゃなくて、情報通達の妨害が目的とか……」


『……うーん』


皆、それぞれ呟きながら情報を纏めてみるがこれといった根拠も、理由も何もなく、やはり上手く掴めない。


「後、手紙に関する情報というなら……便箋のデザインとか……いや、これ意味ありませんね」

「でも、もしかしたらってこともあるかもだし」

「そうだな、確認するに越したことはない。

……たしか、その便箋は無地で……あぁ、後真面目な手紙だからなんかちゃんとした紙の方がいいんだろうな、と思って画用紙ばりに分厚い、それなりにいい紙を使ったんだ」

「……これといった何かはやっぱりありませんね」


見当違いだったな……と、別の何かを聞こうとしたその時、今まで聞き役に徹していた立花(父)が気まずそうに声を上げた。


「なぁ……もしかして封筒って薄いクリーム色の……」

「それだよ!?」


その言葉を聞いて何かを確信した様子の立花(父)は更に気まずそうな顔をして、こちらに向き直るとぽつりぽつりと呟き出した。


「封筒に入ってた立派な紙は確かに見た……だが、裏面を確認するのを忘れてそのまま白紙だと思い込み、絵画の色調整に使う試し紙に使った……覚えがある」

『――はい?』


自分も含めた三人が呆然とした声を上げる。

立花(父)はこちらの呆れと、怒りと、色々ない混ぜになった感情に気づいてか口早に弁明をする。


「いや、あのだな、王宮に提出する絵画の納品期限前日だというのに完成してなくて……もう頭の中がそれだけでいっぱいだったのだ……。

そんなところにいい感じの紙があったものだから……」


ワナワナと私たちの向かい側に座る立花隼人か震え出した。その心情を嫌というほどわかってしまう私たちは立花隼人のその感情を止めない。


のあと、一瞬だけ見合うと二人で耳を塞いだ。


「何してくれてんだこんっのクソ親父(おやじ)ぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」


耳を塞いでも充分聞こえるくらいの物凄い声量で、立花隼人は叫んだ。


その声は悲しきかな、最近は大人しく過ごしていたのに己の父により掘り返され、余計な騒動に巻き込まれた青年の怒りの叫びだった。

クリスマスの番外編を20時くらいに載せられたらいいな、と思っております。

番外編の方をのぞいていただけたら幸いです。



追記

21時代になりましたが投稿出来ました。

お待たせしてしまった方(待っていてくださる方がいるかはわかりませんがいたとするのなら)誠に申し訳ありませんでした。

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