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六機神合体~異世界で6体のロボットを合体させてみよう~  作者: 八咫のマコト
第四章 山で鬼退治をしてみよう
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第77話 童子切

 レイラたちを見送った後、俺はリンとホノカと別れて、武器屋と防具屋を探していた。

 レイラに店の場所を聞いていたので大体の場所はわかるが・・・。


「はあ・・・、迷ったな。」


 確かに場所は間違っていないはずだ。さっきの八百屋の角を右へ曲がって、三つ目の通りを左へ曲がる。その角から、右側の4件目に武器の看板があるといっていた。


 しかし、そこはバラックが軒を連ね、いかにも怪しげな商品が置かれていた。地面の上に茣蓙の様な敷物や廃材と思われる板の上にアクセサリや置物、色の微妙なポーション、使途の不明な道具、調味料っぽい色とりどりな粉の瓶詰。10cmほどの牙や鱗、鞣した革、古着等々。そんな店が、100m程向こうまで連なっていた。


 貧民街なのだろう、大通りからすこし外れると、まともな建物がほとんどない。


「なあ、おっちゃん。」


 薄汚れた服を着た10歳にも満たないような少年が声をかけてきた。


「ああ゙っ。誰がおっちゃんだ。おにーさんだろ。」


 俺は、『おっちゃん』に反応して思わず反論していた。


「ええっっ、それはちょっと無理かな。」


「なんでだ。俺はまだ18だ。結婚もしていない。」


「えっ! うそ!」


 俺が18歳なのが驚きなようだ。そんなに老けているはずがないんだが。


「それで、おっちゃん、何探しているんだ?」


「おにーさんだ。」


「ちぇ、おにーさん、探し物はなんだ?」


 不服そうではあるが、言い直していた。


「ああ、武器屋を探しているんだが。」


「武器屋だね、わかった。」


 少年が手を出してくる。


「ん?」


「『んっ』じゃねえよ、タダなわけないだろう。」


 俺が首を傾げると少年は不満そうだった。

 貧民街の少年か。こうして日銭を稼いでいるのだろう。


「いくらだ?」


「100フェンだ。」


 おれは小銀貨2枚を少年に渡す。


「ほれ。」


「1枚でいいよ。」


 渡した硬貨をみて少年が少し驚きながらそう言った。


「チップだ。気にせず受け取っておけ。」


「ありがとう。でも、ここであんまり、気前がいいと狙われるぞ!」


「それなりに腕っ節には自信があるから大丈夫だ。」


 そう言って少年について行く。


 バラックの狭い隙間を抜けていくと小さな剣の看板が見えてきた。

 今にも崩れ落ちそうな古ぼけた民家だった。まあ、バラックとくらべれば遥かにましではあるが。


「この辺りの武器屋はここだけだから、間違いないと思うよ!」


「これはさすがに判らんぞ。もうちょっと詳しく言ってくれないと。」


 俺はもうここにはいないレイラに向かって文句を呟いた。


「じゃね。おっちゃん!」


「おにーさんだ。ありがとうよ!」


 手を振りながら去っていく少年の言葉を『おっちゃん』から『おにーさん』に訂正しながら、こちらも礼を言い、少年はそれを背に受けながら、来た道を戻り、建ち並ぶバラックと人混み中へ消えていった。


 少年を見送った後、案内された民家の戸をくぐり、中に入ると中古と思われる剣や槍、斧、盾などが綺麗に手入れがされて種類別に並べられていた。


「これはすごいな。」


 中をみれば、一流の武器屋だとわかる。もしかしたら、わざと外観がみすぼらしく見える様にしているのかもしれない。


「誰かいないのか?」


 一通り部屋を眺めると奥に向けて声をかけてみた。


「おーい!」


「なんじゃ、うるさいな!!」


 厳つい体にタンクトップを着た無精ひげの親父が奥へ続く暖簾を潜ってカウンターに出てくる。


「すまんな、剣を見てもらいたいんだが、いいか?」


「ああ、冒険者か?」


「いや、冒険者ではないが、旅をしているもんだ。王都の冒険者に紹介されてきたんだが、場所がわからなくて難儀したぞ!」


「くっかかかかっ、だが、ここにたどり着いたんだ。いいじゃねえか。」


「俺は、ここに来れたが、たどり着けないやつもいるんじゃないか?」


「その時は、儂と縁がなかっただけじゃ。お前は、ここに来た。なら、お前の得物を見る価値があるはずだ!」


「そうなのか?」


「おうよ!」


 喰えないオッサンだ。だか、おいている者を見る限りでは、信用してもよさそうだ。


「で、偑月刀これを手入れしてほしいんだが?」


「みせてみろ。」


 オッサンに偑月刀を渡すと、オッサンは鞘から抜いた。


「ほう、刀か珍しいものを得物にしてるなぁ。」


 そう言いながら、オッサンは偑月刀を隅から隅まで眺めたのちに声を発っした。


「だめだなこりゃ!」


「はぁ、どういうことだ!?」


「かなり良いものだ。上位の冒険者でもこれだけの得物を持っている奴あ少なねえだろうな。じゃが、刀身に目には見えない罅がはいっとる。心鉄しんがねまで逝っているようじゃ。余程、硬いものを斬ろうと無茶をしたようじゃな。」


「わかるように言ってくれるか。」


「つまり、簡単に言うと刀身の背骨がボロボロで、つぎに打ち合えば刀身が折れる。もう、実戦には使えんということじゃ。」


「直せないのか?」


「無理じゃな。刀に限らんが、剣でも槍でも、盾や鎧もそうだが、その武具の芯になる部分が逝かれたらもう直せん。一度、鋳溶かして玉鋼と鋼を分離、打ち直しをすれば刀にはなるが、それは、元の刀とは別もんじゃ。それにそこまでするのなら、新調した方が早くて安い。」


「そうかあ、それじゃ、仕方がないな。結構手に馴染んで使い勝手が良かったんだがな。」


 最初は、カモフラージュに使っていた刀だが、使っているうちに愛着も沸いてきていた。


 この世界に飛ばされて、初めて会ったタイガーファンクやフェンリルウルフ達。その中のフェンリルウルフのシェンランからもらった武器で何かあるたびに使っていたな。


 光剣コスモセイバー光線銃コスモパイソンは、ここで使うには目立ちすぎる。


 できるだけ、現地調達した武器を使う方が、無難だとは思うが・・・・・・。


「予備の剣はあるんだが、直剣なもんで、いまいち使いにくいんだよな。今、置いている武器でオヤジさんのお勧めはあるか?」


「そうじゃな。ちょっとそこでこいつを構えてくれるか?」


「ああ・・・。」


 偑月刀を鍛冶屋のオッサンから返してもらい、さやから抜いて、正眼に構えてみた。


「むう、」


 オッサンは顎を摩りながら、しばらく観察していた。


「よし!」


 そして、一人頷いて、背中を向けて奥の方に入っていこうとしていたが、


「ああ、もういいぞ。ちょっと待っておれ!」


 振り返って、そう言うとそのまま奥へ入っていった。


 俺が偑月刀を鞘に収め、10分程待っていると、何本か刀剣を持って戻ってきた。

 それを丁寧にカウンターの上に1本ずつ置いた。


「お前さんなら、このあたりじゃろうが、どうだ!」


 オッサンが持ってきた刀剣は4本あった。

 俺は、1本づつ鞘から抜いて確認した。

 1本目は、偑月刀に似た幅広の刀身の刀だった。

 やや、軽くイマイチ、ちょっとこれじゃない感じだ。

 2本目は、諸刃のロングソード。

 両手、片手、どちらでも扱え、バランスがよく、振りやすくはあるが、諸刃は使いにくいな。

 3本目は、バスターソード。

 ロングソードより長く、幅が広い。切れ味より、打撃力を重視した剣だ。両手専用武器だ。俺には、重すぎだな。

 4本目は、日本刀だ。ホノカの炎刀楓焔よりやや小ぶりな刀。炎刀楓焔が大太刀なら、これは太刀になる。江戸時代に武士が携帯した刀、打刀とは別物である。

 綺麗な刃文が浮かんでおり、反りもかなり強い。

 両手持ちだか、片手でも扱えないことはない。


「目が高いな。それが、気に入ったのか?」


 俺が、その太刀を見ているとオッサンが声をかけてきた。


「ああ、なんか懐かしいような刀だ。少し重いがそれがまたいい。」


「そうか。なら、10万F、大金貨1枚だ。小金貨なら10枚な。腰に佩くベルトはサービスしとくぜ!」


「高いな!?」


「馬鹿言うんじゃねえ。そいつは、歴戦の刀だぞ。百年も前に打たれたもんだが、どんなもんでも斬った業物だ。おまけに自己修復、斬撃強化、強度上昇の付与がついてる。そいつで斬れねえものはないし、折れる心配もない。」


「いくならんでも、盛り過ぎだろう!?」


「おいおい、これは大げさな話でも何でもないぞ!」


「わかったよ。10万Fだな!」


 俺はそう言って懐から大金貨を1枚取り出してカウンターの上に置いた。


「まいどあり。ああ、ちなみにだか。そいつは『童子切』って言うらしいぞ。」


「『童子切』?」


 それって酒吞童子おにを斬った伝説の刀だよな!?


「ああ、なんでも百年前の異世界人が当時の名匠と呼ばれる鍛冶師に頼み込んで造って命名したらしい。」


 ああ、何か納得。


「それでオーガ(おに)を斬りまくったって、伝承があるんだと。」


 なんか、微妙な違い・・・。


「まあ、事実かどうかは置いておいて、いい買い物だったと思うよ!」


 俺がベルトを着けている間、オッサンはしゃべり続けた。


 話が途切れたタイミングに礼を言い店を出るのだった。


「ありがとうな。次にこの街に来たらまた顔を出すよ。」


「おう、そいつを大事に使ってやってくれよ!」


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