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六機神合体~異世界で6体のロボットを合体させてみよう~  作者: 八咫のマコト
第四章 山で鬼退治をしてみよう
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第73話 衛星都市

 衛星都市トリス。帝都から馬車で半日の距離にあり、デイトスト山岳地帯への入り口である。


 デイトスト山岳地帯では、多様な植物が分布しており、希少な薬草等の群生地が点在している。


 その為、薬草を求めて、多くの薬師や薬草採取を目的にした冒険者などが都市に多く集まってきている。


 薬師たちは都市内で工房を構え、回復薬などのポーションを調合しており、ディガルディア帝国内の供給源となっている。


 又、中級以下の冒険者で対応可能な魔物しかいないため、彼らにとっては格好の狩場であり、採取場所となっている。


 冒険者の階位に応じて、それぞれ、採取エリアが決められており、駆け出しの冒険者は、危険度の低いエリアで採取を行っている。階位が上がるにつれ、採取可能エリアの危険度も上がっていくが、中級以上になるとより稼ぎの良い依頼を求めて都市を出て行く者も多い。


 そうした日常がある日、一つの知らせにより一変した。


 「C 級冒険者の行方不明事件」が発生したのだ。


 最初は、単なる未帰還だと思われていたが、薬草採取や魔物の間引き依頼を受けた冒険者たちが一向に帰ってくることがなく、次々と行方不明になっていた。


 それから1週間が経ち、行方不明者は4パーティ19名となっていた。冒険者協会トリス支部は全ての依頼を止めて帝都総本部へ調査及び救出依頼を出した。


 これ以上の被害者を出さないためだ。元々高階梯の魔物が現れることがなかったので上位冒険者は常駐していない。トリス支部にいる冒険者はC級が最上位であり、それ以上の冒険者がいなかった為、総本部へ依頼するしかなかった。


 そんな中、5人の冒険者たちがトリスを訪れた。C級が3人と金将級の仕事人が一人、協会協力員が一人だった。


「総本部の連中はふざけているのか? 金将級が一人いるとはいえ、事情を知らない余所者と行方不明者と同等の連中に協力員だと!?」


「はあ、しかし、金将級ならA級相当です、それにC級3人の内、二人はデュアルソロと呼ばれてB級相当の実力者だと言われております。」


「そんなことは、知っておるわ!!」


 トリス支部の支部長室では、支部長が怒り狂っていた。


 C級の冒険者しかいないので総本部に依頼したら、C級の冒険者が来た。


 ある意味、支部長の怒りはもっともだった。普通ならC級で対処できない依頼を出したなら、最低でもB級を中心にした冒険者を寄こすはずだ。


 支部長もそう予想していたのだが、来たのはC級3人に金将級と協力員だったのだ。


 総本部はトリス支部を馬鹿にしているとしか思えず、支部長は部下に当たり散らしていた。


◇◇◇◇◇


 俺たちは冒険者協会ギルドの手配した馬車でトリスまでついた。


 今はもう夕方、昼過ぎに出発してほぼ半日の行程だ。


 レイラ達が一緒だったから、街に入るのも簡単な手続きだけで済んだ。


 さすがは、帝都所属の冒険者だ。


 すでに宿も決められており、後は宿に入って休むだけだ。


「噂には聞いていたが、薬工房が多いな。」


「ああ、ここの薬工房が帝国の半分の回復薬の供給源となっているそうだ。」


 ホノカが工房の多さに驚いているとレイラがその解説を始めた。


 そして、その横でリンは目をキラキラさせて辺りを見回している。


「わあ、すごい、すご~い。」


 完全にお上りさんだな。


「流石は、帝国のポーションの主要供給源だけあるな。」


「うん、うん、これだけ工房があるってことは優秀な薬師も多いんだろうな~。」


「数が多いからと言って、優秀な者が多いとは限らないぞ。冒険者も数は多いが飛びぬけた実力者は本当に一握りだ。」


 リンの言葉をレイラがやんわりと否定した。


 まあ、確かに一般論としてみても数が多いイコール優秀なものが多いとは限らない。


 人数が多いということは、その者たちを指導するものもそれに相当する人数をそろえる必要がある。


 学校の様なカリキュラムがしっかりしているところなら、少ない指導者でも優秀なものを育てられるだろうが、師弟関係で人を育てる場合、師になる者の資質により弟子の実力は大きく幅がでる。


 又、優秀な師が優秀な弟子を育て上げるとは限らない。


 なぜなら、その分野では優秀な師が、弟子に教える技術を持っていなければ、弟子は育っていかない。


「ん~ん、そうかもしれないけど・・・。」


「リン、お前は優秀な薬師だよ。俺は詳しくはないが、これまでのお前を見いてそう思う。」


 不貞腐れるリンを俺はフォローした。


 恐らくだが、リンは祈りによって魔力を開放し、その魔力であらゆる液体(水)を操作することができる。それは、薬液でも毒液でも変わりはない。


 その能力が初めて開花したのが、父であるフェイルを蘇生したときだ。


 あの地下室にあったフェイルのメモには、偽神薬は優秀な薬師にしか扱えないと書かれていた。なら、それを使いフェイルを蘇生させたのは優秀な薬師の証拠だ。


 フェイルが蘇生した後、リンを薬師として認めたのは偽神薬を扱えたからだと俺は思っている。


「ありがとう、ラムル!」


「いや、本当のことを言ったまでだ。」


 リンは顔を赤らめながら礼を言い、おれは視線をそらした。


 さすがに少し照れ臭い。


「あ~、人前でいちゃつくのはやめて頂けますか。」


 レイラがなんだかそんなことを言ってくる。


「別にいちゃついているわけではない。」


「いや、十分にいちゃついていますよ。ねえ、ホノカさん。」


「えっ、私に振るか?」


 突然、話を振られたホノカは戸惑っていた。そういう色恋の話は鍛錬に明け暮れたホノカには無縁だったため、急に振られてもどうしようもなかったのだ。


「貴方しかいないじゃないですか。姉さんは無口ですから。」


「ん、まあ・・・。そんな気もするが・・・。」


 ホノカの返事は歯切れが悪いが、ガールズトークが苦手なので仕方ないだろう。


「まあ、いいですわ。それより・・・」


 レイラが話を打ち切ると


「私と姉さんはこれから冒険者協会ギルドにいって到着の報告をします。貴方がたは、このまま宿に向かってください。これが宿の地図です。夕方には行けるの思うので、後で合流しましょう。」


 そういって、地図が書かれた紙を渡してきた。


「ここにいって宿を取ればいいのか?」


「いえ、協会ギルドから予約してもらっているので受付だけしてもらえればいいです。」


「すごいな、協会から予約してもらうことなんで出来るんだ。」


「普通の依頼ならそこまでしませんが、トリス支部への応援という都合上、支部の方で融通したといったところでしょう。勿論、支払いは支部持ちですので。」


 レイラたちはトリス支部へ向かい、俺たち3人は宿屋へ向かった。


「むう、宿屋の名前は『白の大鷲』か。目印は白い鷲の看板がかかっているらしい。そこの大通りを右に曲がってしばらく歩くようだな。」


「この交差点だね!」


 俺がレイラから貰った地図を見ながら確認するとリンが先に走って行って曲がり角を確認する。


「わあ、この通りは、薬屋が並んでいるよ!!」


 リンが言う通り、何十件も軒を連ねて並んでいた。冒険者や商人らしい者たちが店に出たり入ったりしていた。


 回復薬などの常備品はどの店にも置いているようだが、店によっては独自色の品揃えをしており、魔力薬特化や強化薬、弱体薬、弱体回復薬などに特化している場合もある。


 それに対し、武器屋や防具屋は少なく、中級者のニーズに合わせた品ぞろえのようだ。


 俺たちはしばらく店を眺めながら歩いて宿屋に入って受付を済ませた。


 俺たちより1時間ほど遅れてレイラたちが宿屋にやってきた。支部長ギルドマスターに嫌味を言われたようだが、特に気にすることなく明日の朝一番で山岳地帯向かうことが決定した。


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