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六機神合体~異世界で6体のロボットを合体させてみよう~  作者: 八咫のマコト
第四章 山で鬼退治をしてみよう
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第66話 総本部受付

 帝都ボリュートは、ゴノジョウと同じように複数の防壁で守られている。


 ゴノジョウでは「城壁」と呼ばれていたが、ここでは「防壁」だ。ちなみに、帝都で城壁というのは帝城を囲っている防壁のことだ。


 名前や意匠こそ全然違うが、構造的にはゴノジョウに似ており、外側から第三防壁に囲まれた耕作地帯、第二防壁の商店街と住民街、第三防壁の貴族街の順に仕切られており、中央の帝城を守るようになっている。


 帝城は丘を利用した台座状の城壁の上に建っている。

 そこから聳え立つ帝城は、真ん中に一際高い尖塔が天に向かって聳え立ち、その周りに幾つもの尖塔が建っていた。


 第二防壁の門から内側に入るとそこは商店街になっていて、大勢の人間が行きかっていた。

 


 商人とは帝都に入ってすぐに分かれた。

 商人は帝都に店を構えており、街の事に詳しかったので、宿を紹介してもらった。

 高級な宿もあったが、比較的リーズナブルな宿にした。

 一泊朝食付きで一人部屋が2,000F、二人部屋が3,600Fだったので、それぞれ一部屋づつとり、俺と女子組で別々に泊まることにした。ちなみに四人部屋が6,000Fで3人だと500F引きになるらしいが、男女一緒はまずいのでやめた。

 安くするのなら、第二防壁の外にある冒険者向けの宿もあるらしいが、こちらはかなり程度が悪く、新人冒険者等の収入が少ない連中やガラの悪い連中がよく利用しているようなのでやめといたほうがいいと商人は言っていた。



 宿を取ったあとは、素材の換金をしに冒険者協会総本部へ向かった。

 総本部は貴族街の入り口近くにあり、この世界では珍しい5階建ての石造りの建物だった。

 貴族の屋敷や教会でも3階までしかなく、城以外で5階建ての建物はこの街には存在しなかった。

 それ故、遠くからでも簡単に見つけられ、迷うことなく簡単にたどり着くことができた。


「ここが冒険者協会ギルドの総本!」


「総本()だな!」


 リンが冒険者協会を見上げながらドヤ顔で総本山と言い、ホノカはそれに突っ込みを入れて総本部と訂正した。


「あ~、言い間違いじゃないからね(プンプン)!」


「すまん、すまん、ドヤ顔で言ったから、ツッコんだらいいのかなと。」


 ホノカのツッコみだが、生来の生真面目さ故、只の指摘にしか聞こえなかった。


「そこは~、『むう、総本山だ。世界に遍く冒険者たちを束ね、世界を平和に導くのだ。』って言ってほしかったよ。」


「いや、流石にそれは・・・。」


(リンよ、ホノカにそれは恥ずかしすぎて無理だぞ。)


 リンがホノカの声色をまねてセリフを言ったが、ホノカは、顔を真っ赤にして俯いてしまった。


「リン、それくらいにしておけ。こんなところにいつまでもいたら目立ってしようがない。さっさと行くぞ。」


「あ~あ、仕方ないな。」


 俺が言うとリンも渋々と歩き出し、3人で総本部の中へ入っていった。


 中に入ると広いフロアに冒険者たちが何名かと職員らしき者たちが仕事をしていた。


 基本的な構造は、パルミエルの冒険者協会と同じでその規模が大きくなっているだけのようだ。


 入り口を入ると正面にカウンターがあり、左手に掲示板群、右手が飲食スペースになっている。


 天井から看板が吊り下げられ、一目で何のカウンターかわかるようになっている。

 受付カウンターに5名、買取カウンターに3名、新人専用のカウンターもあった。


 掲示板群には複数の掲示板がかなりの広めの間隔でランク毎に並んでおり、大勢の冒険者が来ても対応できるようになっているようだ。


 飲食スペースは酒場を兼ねているようで、何人かが酒を飲みながら食事をしている。全部で100席以上あるんじゃないだろうか。




「すまない、買取を頼めるか。」


「はい、大丈夫です。冒険者カードをお願いします。」


「私はゴノジョウの仕事人だ。この駒でいけるか?」


 ホノカが買取カウンターに立ち、受付嬢に買い取りを申し込んだ。

 俺たちの中では立場的にホノカが一番上になる。ホノカが金将級の仕事人、リンがD級の冒険者。俺はどちらでもないので一番下だ。

 金将級はA級冒険者と同等の扱いらしいのでホノカに頼んだのだ。


 ホノカが懐から組紐のついた将棋の駒の様な五角形の札、棋札を取り出し受付嬢に見せた。


「これは、!?」


 受付嬢がそれを見て驚いていた。

 後でわかったことだが、帝都に仕事人が来ることはめったにない。受付嬢も話には聞いていたが、実際に仕事人がここへ来たのを見たのは初めてだったらしい。

 それ故、驚いてはいたのだが、流石はプロというべきか、すぐに平静になった。


「失礼しました。確認いたしますのでこちらの魔道具の上にに棋札を置いてください。」


 受付嬢は情報読み取り用のタブレットの様な魔道具をカウンターの上に出した。

 ホノカはその言葉に従い魔道具の上に棋札を置くと、魔道具が光出し、何やら文字が表示された。


「はい、確認できました。ゴノジョウ所属、金将級仕事人、ヤギュー・ホノカ様ですね。」


「ああ、そうだ。」


 受付嬢が、表示された文字を読み取ってホノカの名前を読み上げ、ホノカ本人に確認する。


「はい、ありがとうございます。ご同伴の方も棋札かカードをお持ちですが?」


「はい、私もお願いします。」


 リンも同じように冒険者カードを魔道具の上においた。


「パルミエル所属、D級冒険者、リン様ですね。」


「はい、そうです。」


 リンが元気よく返事をした後、受付嬢はリンから視線を外し、俺の方に視線を向けてきた。


「そちらの方もお願いします。」


「ああ、俺はいい、冒険者じゃないんでな。たた、ついて来ただけだ。」


「そうですか、失礼いたしました。」


 受付嬢は俺に興味なさそうにホノカの方に向き直ると


「本日は素材の買取りということでよろしいでしょうか。」


「ああそうだ。」


「それでは、分配の方はどういたしますか?」


「それはこっちでやるから現金でもらえるか?」


「はい、わかりました。ただ、素材の評価総額が大きくなれば即日でのお支払いができないときもありますがよろしいですか?」


「ああ、構わない。2、3日は帝都に留まる予定だから、その間に用意してくれればいい。」


 受付嬢はそつなく対応をしていた。外部の人間にも問題なく対応できるようにしっかりした教育を受けているようだ。


「それでは、素材を出していただけますか?」


「ああ~、量が多いので広い場所でお願いできないか?」


「どの程度でしょうか」


「ジャイアントベアが1頭、イビルドッグが10頭、ホーンラビットが10羽、それ以外にも何匹かある。」


「わ、わかりました。こちらへどうぞ。」


 受付嬢は魔物の数を聞いて、すこし引きつり気味に俺たちの案内を始めた。


 実のところ、申告した数を収納できる方法を持っている者はかなり少ない。


 収納魔法イベントリや収納袋もあるにはあるが、どちらも一般的に中型の魔物10体程度迄の容量しかない。


 収納魔法は魔力依存でその容量が決まるが、B級並みの魔法職なら、中型10体程度、A級は15体程度、S、SS級でも20〜30体程度が目安となる。ただ、同じ魔法職でも得手不得手があり、収納魔法が使えないものも多くいる。

 戦闘力がなくても収納魔法を持っているだけで高クラスパーティや商人、貴族等から引っ張りだこで仕事に困ることはなく、それだけで一財産築いたものがいるほどだ。


 収納袋の場合は誰でも使えるが、制作時の魔力量により容量が異なる。中型魔物で比較した場合、「小」が5体程度で200万F、「中」が10体で1000万F、「大」が20体以上だと1億Fが相場だ。

 収納袋は作れる人間が限られている上、数もそれほど作れない。たまにダンジョンから見つかるが、貴重で便利なものなので誰も売りに出さず使い続ける事になり、殆ど市場に出回ることがない。そのため、ベテランの上位パーティでも持っている者は少なく、「小」でももっていればいい方だ。S級以上なら「中」を持っていることもあるが、それほど多くはない。「大」に至っては、皇族、貴族が独占しており見ることもない。 


 俺の「倉庫」スキルは、現状で収納数が千個を超えており、実質、無制限と変わりがない。しかも時間停止機能まで付いており、素材などの劣化は全くない。

 又、「倉庫」スキルにはサイズ制限があり、現時点で一辺0.5m以上、10m以下の物が1個として収納される。

 そんな異常な能力が、バレたら大変なことになるのは目に見えているので初めてのところでは必要な分しか出さないようにして、収納魔法に偽装しようとしている。


 さっき申告した数は中型換算で20匹程度になりギリギリ「中」程度の容量になる。希少な能力ではあるが、あり得ないとまでは言えない分量にしたわけだ。


 本当のところ、「倉庫」の中にはパルミの森で狩った魔物が大量に入っているが、ほぼ、全て塩漬け状態だ。すべてに出すわけにはいかないが一部だけでも換金したいのだ。


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