第39話 現状
約2年ぶりの投稿です。
今後ともよろしくお願いいたします。
あれから俺達は秘密基地に戻った。
途中、魔虎の巣では、魔虎たちが出迎え、シェンランとコーガが進化したことに驚きつつも皆喜んでいた。
その後、戦った全員が瞬間物質移送装置で基地内に移動した。一度に移送することができないため、コーガ、シェンラン、俺とリンの順番だった。
洞窟内には、2体の戦闘人形が待機していた。ルミナスとウォーテスだ。
「討伐前に来たときには、ウォーテスの姿はなかったぞ。」
「だって〜、ラムルを驚かしたかったんだもん。隠蔽魔法まで使って隠していたのに…、ぶぶつぶつ…。」
レイクを問い詰めるとそんなことを言っていた。アリスにも確認すると、
「マスターがパルミエルに行った後、極小機虫の異常な活性化により、数日でルミナスの修理が完了後、レイク様が戦闘人形を創りたいと、申されましたのでウォーテスの製作に着手しました。意外なことにレイク様の魔力と極小機虫の親和性が非常に高く、装甲に水属性の付加し流体装甲<モーフィーングプレート>の製造に成功しました。それを使ってウォーテスの製造を始め、20日程で完成しました。これほどの短期間で完成したのも異常活性の副産物でしょう。尚、ルミナスは主機が起動せず、補機で最小限の機能を維持している状態です。
主機が起動せず活動が出来ませんでしたので、原因の調査は現在でも継続中です。」
だそうだ。
極小機虫の異常活性は取り敢えず落ち着いており、アリスの独断については厳重注意としておいた。
しかし、極小機虫の活性化は本当に意味不明のレベルまで上がっていると呆れるしかない。因果関係をはっきりさせないと、とんでもないことが起こるかもしれないな。
ウォーテスの誕生過程も異常なら、AIも組み込まれていないのに自律起動したうえ、意思を持つなど信じられないことだ。
一通り洞窟内の様子の確認が終わると、簡易テーブルと椅子を出して俺とリンが座り、シェンランとコーガは近くの地面に座り込んで、情報共有ための打ち合わせを始めた。
俺はそこにいる皆に自分の状況を伝えた。俺が異なる世界から転移してきた事、戦闘人形が兵器である事、戦闘人形を機神として召喚できる特殊能力や武器庫・倉庫の特殊能力を持っている事等。無論、全てではないが、理解できるだろう範囲で説明した。
リン、シェンラン、コーガは一様に驚きながらも納得したようだった。
「まず、俺はこの世界の人間ではない。」
「やっぱり」「なるほど」「そうなのですか」
「向うの世界で戦闘中に次元の歪に飲み込まれて、戦闘人形ルミナスと共にこっちに飛ばされ、」
「その後、湖に落下してルミナスが動かなくって、何とかこの洞窟にたどり着いたんだ。」
「ここでレイクと出会って、」
◇◇◇◇◇
レイクは数百年に一度、この世界に異世界から落ちてくる者がいるという。
アリスも全世界情報からそれを肯定する。
その異世界人には様々な者がおり、英雄になった者、王になった者、あるいは、不幸にも戦争や魔物との戦いで命を落とした者等もいた。
それは全世界情報に記録されていた。
だが、俺のような異世界人が元の世界に戻ったかどうかの記録はない。レイクも知らないという。
リンは人族の伝説には異世界人が英雄や王になったという物語が多く語り継がれているが、やはり、還ったという話は聞いた事がないと言った。
俺の現在の現状情報はこの様になっている。
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現状情報
名前 ラムル
年齢 18歳
職業 第三銀河帝国 防衛軍軍人
人形使い
階梯 60
身体状況
体力 510/510
気力 320/320
魔力 620/620
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装備
偑月刀 聖銀製
皮の外套 黒龍の皮製
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魔法
初級
回復
火
水
風
土
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特殊能力
倉庫 階梯30
流動体以外なら何でも収納する事ができる。
流動体(液体、気体、砂、粉等)でも容器に
入れていれば収納可
生きている生物及び付属物は、収納不可、
時間経過有。
階梯が上がると時間経過は遅くなる。
サイズは0.5mから10mまで
収納数は600
武器庫 階梯15
銃、砲、刀剣等の武具、ヘルメット、
パイロットスーツ、兜、鎧等の防具、
及びその関連品を収納する、時間経過有。
サイズ指定なし、武器・装備として認識できるもの←(サイズ指定は特にないが手にもって扱える物。)
契約戦闘人形と共有が可能。
収納数は80
壊れていても可
格納庫 階梯10
車両(馬車、馬等の生物は不可、戦車、乗用車)、
航空機、宇宙機、船舶等を収納可
サイズは1mから40m、収納数は20
損壊している場合、程度によって、収納不可、
時間経過有
異常状態耐性 階梯20
弱毒、呪術、混乱に一定程度の耐性がある
9割の確率で無効化する。
機神召喚 階梯10
機神召喚(使用不可)
機神を召喚することができる
消費魔力 30 維持するのに毎分 5
部分召喚
腕、脚、頭を個別に召喚できる
腕召喚
脚召喚
頭召喚
消費魔力 各 10 維持するのに毎分 2
武器召喚
機神用の携帯武器を召喚できる。
消費魔力 3+n
維持するのに毎分 1×n
nは、武器のサイズ・エネルギー量に
応じた係数
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収納物
倉庫
武器共通バッテリー
対閃光用サングラス
超小型通信機
テーブル
テント
椅子
簡易コンロ
調理セット
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武器庫
宇宙服PS320-P2×1
宇宙服用増槽ボンベ×1
コスモパイソンMP387×1
コスモセイバーSC209×1
手榴弾×5
閃光弾×5
鋼の剣×1
防御障壁杭×18
高周波ブレード×2
重装盾×1
光子銃×1
光子衝撃砲×1
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・
格納庫
なし
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◇◇◇◇◇
一通り、話し終えた俺達は、そのまま解散となった。
シェンランとコーガは再び移送装置で地上に出て、それぞれの群れに戻って行き、俺とリンは極小機虫によって造られた休憩所の個室で休むことになった。
俺は個室のベッドに転がりながら考えていた。
極小機虫の活性化はあまりにも異常だった。この世界の魔力・魔素との親和性の高さは、まるでこの世界のために創られたようにも見える。
誰が・・・?
何のために・・・?
それに
戦闘人形を1機、丸ごと製造・・・?
リンが機神を召喚・・・?
その機神が機神装甲と戦闘服に変形・・・?
なんだそれは・・・?
俺は・・・、まだ・・・腕と脚だけ、いや・・・、そうじゃない。
嫉妬・・・、羨望・・・、あの魔獣に怯えていた少女に・・・、・・・しているのか?
俺は取り留めもなく考えながら、いつの間にか深い眠りの中に沈んでいった。




