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六機神合体~異世界で6体のロボットを合体させてみよう~  作者: 八咫のマコト
第二章 薬師に出会ってみよう
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第20話 甘味処

「やっぱり、ラムルは凄いね。あいつら全員、一撃だったじゃない。」


「あいつらが、弱すぎだろ。あんなんでよく人を襲う気になったな。」


「いやいや、Bクラスの冒険者を一瞬で倒す人に普通の人は勝てないよ。」


 俺達が武器屋を出た後に不審者に襲われたが、その後は特に何もなく、防具屋、道具屋と巡り、昼食を軽く済ませ、甘味処に来ていた。


「ここのみつ豆、おいしいね。」


「そうだな、リン君。とくに特にこの蜜柑のシロップ漬けは甘すぎず最高だ。」


「わかります、支部長ギルドマスター!」


「むう、わかるぞ、リン君!」


 4人掛けのテーブルに俺とリン、それに何故が支部長が俺の隣に座っていた。しかも、甘味を同じように食べながら、リンと意気投合していた。


「おい、支部長ギルマス!」


「なんだね、ラムル君。」


「なんで、あんたがここにいる。」


「ん? 甘味を食べに来ただけだが。ここにはよく来るんだよ。」


「そうじゃない。なぜ、おれの隣に座っている?」


「たまたま、ここに来たら、顔見知りがいたから、相席を頼んだわけだが。」


「わざわざ、ここに来なくても、いくらでも席は空いているだろうが。」


 そう、リンが食後のデザートに甘味を食べたいというので甘味処に来たのだが…。

 俺たちが、席に着き注文を入れたところで支部長が入ってきた。そして俺達を見つけるなり、強引に俺の横に座って同じようにみつ豆を注文したのだった。


「ラムル、そんなに邪険にしなくても良いじゃない。甘味が好きな人に悪い人はいないよ。」


「リン、お前は人をすぐに信用しすぎる。俺もそうだし、ギルマスもそうだ。特にこの男は油断がならないぞ。」


「つれないな、ラムル君。ここで偶然にも会ったんだ。これも何かの縁だろう。」


「別にあんたとの縁などいらんぞ。」


「ラムル!」


「なんだ。」


「駄目だよ、そんなこと言っちゃ。支部長さんはラムルと仲良くしたいんだよ。」


「そうだぞ、ラムル君。」


「むむ…、」


「お待たせしました。カステイラと羊羹です。」


 俺が返答に困っているところに、丁度、給仕の女性が注文の品を持ってきて、俺達の前に並べていく。


「支部長もメッチャ、甘味が好きですよね。そう思うでしょう、リンちゃん。」


「そうだよ、ランちゃん、初めて会ったときは、怖そうな顔をしていたけど、甘い物を食べると優しい顔になるよね。こんなに甘味が好きだとは思わなかった。」


「そんなに怖い顔をしていたかね?」


「あっ、ごめんなさい、そんなつもりで言ったんじゃないんですけど…。」


「ああ、気にしなくいもいい。よく、仏頂面とか言われてるから。」


「リンちゃん、大丈夫、大丈夫、支部長はここでは絶対怒ったりしないから。」


「むう、ラン君の言うとおりだ。甘味は楽しく食べないとな。」


「は~い、支部長、ランちゃん、ありがとう。」


 なんだ、この雰囲気は、支部長おっさんが甘味を食べているだけでも違和感があるはずなのに若い娘に混じって馴染んでいる。不思議だ。


「ラムルさん、何を変な顔をしているのですか?」


 ランと呼ばれた給仕が俺に話しかけてくる。


「いや、いい歳をしたおっさんが、甘味を食べながら、若い娘と雑談をしているのが不思議なだけだ。」


「むふふ、もしかしてリンちゃんを取られそうで妬いています?」


「えっ、そうなのラムル!」


「馬鹿なことを言うもんじゃない。昨日会ったばかりで妬くとかそんなのあるか!」


「ラムルさん。恋はね突然襲ってくるもんなんだよ。時間なんて関係ない、あったその瞬間から恋に落ちることなんて珍しくないんです。

 女の子にとっては、命を救ってくれた白馬の王子様に恋するのは必然、その王子様と女の子は激しく情熱的な恋に落ち、いつでもどこでもイチィチャ、ラブラブ、周りなんか目に入らない。目に入るのお互いの瞳だけ。」

 

 ランの周りにたくさんの花が浮かび、その中で両手で自分の肩を抱きしめて視線は右45度の虚空を見つめながら、眼の中の星をキラキラさせている幻覚が見えた。

 彼女の視線の先にはきっとイチャイチャしている王子と女の子が映っているのだろう。


 甘味好きの支部長と妄想癖の給仕、以外と良いコンビなのかも知れない。


 その時、店の奥から、ランを呼ぶ声が聞こえた。


「お〜い、ランちゃーん!」


「ランちゃん、ランちゃん! 奥で呼んでるよ〜。戻っておいで〜。」


「はっ、いけない。すいません。それじゃ、私は戻りますね。ゆっくりしていって下さい。」


 ランは、そう言うとバタバタと速足で奥の方に一度消え、あちらこちらのテーブルに甘味を配っていった。


「騒がしい奴だな。」


「ランちゃんはちょっと妄想癖というか、思い込んだら暴走するいうか。でもいい子だよ。」


「相変わらず平常運転だったな。」


 支部長が常連らしいことを言う。俺達は、ランが持ってきてくれたカステイラと羊羹を食べ始めた。

 カステイラは蜂蜜の入ったスポンジケーキで裏側には敷き詰めたザラメが存在感を放っていた。俺たちの世界でいうカステラに似た菓子である。甘さは控えめで食べると仄かな蜂蜜の香りが口の中に広がり、

 羊羹はアンコを寒天で固めたものでまんま羊羹である。


(あんみつにカステラ、羊羹まで向こうにもある菓子だな。微妙に味は違うが、これはこれでいけるな。)


「ラムル、おいしい?」


 リンが、上目遣いで聞いてきた。気を使っているのか少し不安気だ。


「ああ、おいしいな。このカステラも羊羹も甘さ控えめで丁度いい。」


「うんうん、ラムルが喜んでくれたのなら、よかった。」


「ラムル君、カステラではなくカステラだ。」


「ああ、そうだったな。」


 支部長が、細かいことを突っ込んでくる。


「このカステイラもうまい! 食べた瞬間に蜂蜜の香りが口の中に広がって幸せな気分になるな。」


(このおやじ、似合わないこと言う。)

と思ったが、またもめそうなので口に出すのはやめた。


「さて、甘味も十分味わったところで…」


 粗方食べ終わった頃、支部長が急に真剣な口調で話始めた。


「君たちに言っておきたいことがある。」


「なんだ?」「なんですか?」


「実は、昨日の大灰熊ジャイアントグリズリーだが、あれは、人為的なものの様だ。」


「人為的? 誰かに仕掛けられたという事か?」


「そうなの?」


「むう、複数の冒険者から大灰熊が何者かを追っていたという証言があった。」


「誰かを追っていたんですか?」


「むう、追っていたというか、誘われていたというか。」


「大灰熊が誘い出されたのか?」


「普通、追われているのなら、大声や悲鳴を上げたりするもんなんだが、追いつかれない様にただ逃げていただけだったそうだ。」


「その見ていた冒険者は無事だったんですか?」


「ああ、目撃した冒険者たちには見向きもしなかったらしい。」


「ということは、誰かが、大灰熊にリンの所まで誘導したのか?」


「そうなんですか?」


「むう、今のところその可能性が高い。」


「しかし、そんなことが出来るのか? あの大灰熊には、傷がなかった。攻撃もせずに相手の注意を惹き続けることが可能なのか?」


「方法は不明だ。『魔物寄せ』等のアイテムを使えば魔物を誘い出せるが、大灰熊だけとなると難しいな。後は幻術で攻撃したように見せかけたか、精神支配や肉体支配のスキルを使ったのか。だが、どちらもレアなスキルだ。少なくとも私の知る限り、この町にはそんなスキルを持った者はいない。」


「不可能ではないんだな?」


「可能か不可能かでいえば、可能だな。」


「他にそいつの情報なないのか?」


「それがな、冒険者たちは逃げるのに必死で、遠目にチラッとだけ逃げる姿が見えただけのようだ。」


「まあ、自分の命が大事だからな。仕方がないな。」


「でも、なんで私を襲わせたんだろ。」


「それは確証がないので何とも言えませんね。」


「リン、大灰熊に襲われる前に何か気付かなたったか?」


「ん~ん、がさがさと音がしたと思ったら大灰熊が突然現れて、ビックリして気が動転してたから覚えてないな。」


 リンも特に気付いたこともない様だ。


「一応、こちらで引き続き調査しますよ。」


2020/10/29 第19話の話が途切れいていたので繋げる為の修正をしました。

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