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六機神合体~異世界で6体のロボットを合体させてみよう~  作者: 八咫のマコト
第二章 薬師に出会ってみよう
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第19話 武器屋

2020/10/29 話が途切れていたので加筆訂正しました。

 俺達は薬屋の2階へ戻ってきた。聖天界での時間経過は現界の10倍早い。向こうで5時間ほどいたが、ここでの時間は30分でしかなかった。

 エレーサさん戻ってすぐに「リンをお願いいたします。」と言って部屋を出ていった。俺は、外套を脱ぐとベッドに横になった。


「アリス!」


(はい、マスター!)


「今日の情報を整理しておいてくれ。」


(わかりました。)


 俺とアリスは、俺が意識的に切らない限り、電脳感応で常に繋がっている。当然、エレーサさんとのあれやこれやもアリスの知るところだ。しかも今日は、いろいろあって情報量も多いのですべて、アリスに丸投げである。


「今日は、疲れたな……」


(お疲れさまでした。おやすみなさい、マスター)


 そして、俺はアリスの声を聴きながら眠りについた。




 一夜が明け、空には燦々と太陽が輝いていた。


「おっはよ~、ラムル。」


 そんな元気な声と共にリンが部屋に飛び込んできた。俺は既に外套を羽織り、偑月刀ふうげつとうを佩刀していた。


「おはよう、リン。もう出かける準備は出来ているのか?」


「ばっちりだよ。朝ご飯を食べたら行こ。」


「そうするか。」


 俺は、リンと共に1階に降り、エレーサさん、フェイルさんと朝食を済ませ、出かけることにした。すでに2人は食卓についていた。朝の挨拶をして、テーブルに座った。


「お父さん、お母さん、おはよう!」

「おはようございます。フェイルさん、エレーサさん。」


「「おはようございます。」」


「ラムルくん、昨夜はよく眠れましたか?」


もしたみたいですし、それはよく眠れましたよね。」


「ええまあ、おかげさまで。」


 軽く挨拶した後、俺達は、皆で朝食を食べ終わり、エレーサさんが、片付けを始めようとしたとき。リンが今日の予定を言い出した。


「お父さん、お母さん、今日は、ラムルに町を案内してくるから。」


「ああ、気を付けて行ってきなさい。ラムルさん、リンをお願いします。」


「わかりました。」


「リン、ちゃんと案内してあげるのよ。」


「は~い。」


 こうして、薬屋を出た俺とリンは、まずは大通りを目指して歩いていた。


「ねえ、ラムル。」


「ん、なんだ。」


「どこか行きたい所ってある?」


「まあ、別に今日でなくてもいいが、武器屋とか防具屋は一度行ってみたいな。」


「やっぱりね、そんな気はしていたんだ。どっちも今日行くリストには入っているから、大丈夫だよ。」


「リスト? そんなの作ったのか?」


「うん、そうだよ。昨夜ゆうべ、部屋に戻ってから考えたんだよ。」


「ありがとうな。」


「へへっ。」


 この町はパルミの森の東の入口に位置し、広大な森を探索するための拠点になっている。

 周囲は約4kmの外壁に守られており、南門、西門、東門から出入りができる。西門は森への出入り口、東門の外には平原が広がってり、南門は川につながっている。3つの門から大通りが延び、中央で交差している。

 北の山側に領主館と貴族たちの館があり、中央には教会、南側に住宅街、大通りには商店街がある。

 リンの薬屋は、南西の地区にあり、そこから西門側の商店街に出た。


「昨日も思ったが、いろんな店があるな?」


「そうだね、ここは西門が近いから、冒険者が立ち寄りそうなお店が多いんだ。南門の方は、食料品や日用雑貨、東門は、服とか家庭用品の店が集まっている。」


「宿屋とか飲み屋も結構多いんだな。」


「そうだね。それで、ここが武器屋だよ。」


 リンが示す店には、剣を象った看板がぶら下がっていて、そのドアをあけてリンが中に入っていったのでそれに続いて俺の店に入った。店の中はかなり広く、剣、槍等、様々な武器が並んでいた。


「いらっしゃい!」


 店の奥から、店主らしき厳ついおっさんの野太い声が聞こえてきた。


「おじさん、こんにちは!」


 リンが元気よく返事をする。


「おお、リンちゃんかあ、どうした珍しいな?」


「うん、今日はね、お客さんを連れて来たよ」


「ん、客? その後ろの兄さんか?」


「うん、そうだよ。」


 その店主らしき男は、訝しげな顔をしてこちらに視線を送る。


「誰だい? 見慣れない顔だな。」


「昨日ね、大灰熊に襲われたのを助けてくれたんだ。ラムルって言うんだよ。」


「ああ、兄さんだったのか、大灰熊を倒したって言うのは?」


「ああ、ラムルだ、暫くこの町にいるので宜しく頼む。」


「俺はダン、ここの店主だ。こちらこそ宜しくな。しかし、『疾風の黒い悪魔』って言う割には普通だな。」


「なんだ、その『疾風の黒い悪魔』って?」


「なんでもな、『大灰熊をズタズタに切り裂いて倒したとか、B級クラスの冒険者3人を一瞬で吹き飛ばし再起不能になるくらい、ボコボコにした』っていう噂さが冒険者界隈で持ちきりらしいぞ。」


「なんで、そんな無茶苦茶な尾鰭がついている。『ズタズタ』にも『ボコボコ』にもしてないぞ。冒険者を吹き飛ばしたのも2人だけだ。」


「噂なんてそんなもんだ。気にするな。ガハハハハ!」


「私は納得するな。無茶苦茶速くて、無茶苦茶強いんだよ。『疾風の黒い悪魔』なんてカッコいいじゃない!」


「やめてくれ、リン。さすがに恥ずかしいぞ。」

(厨二病じゃないぞ、勘弁してくれ!)


「わあ、ラムルが照れてる。照れてる。」


揶揄からかうな!」


 俺は話題を変えようとダンに話しかけた。


「そんなことより、この刀だが手入れはできるか?」


「ちょっと、見せてもらうぜ。」


 ダンが慣れた手つきで偑月刀を抜き、刀の状態を見た。


「おお、良い剣だな。いや、刀か。鋼で造った奴だな。古いが造りがしっかりしているから、何の問題もない。ただ、細かい刃こぼれとかあるから、1晩くれいるかい、明日の朝には、渡せるようにしとくよ。」


「じゃあ、たのむ。それと、予備の剣も欲しいんだが、いいのはあるか?」


「むう~、そうだな…、ちょっと、待っててくれよ。」


 そう言いながら、ダンは一度奥に入り一本の剣を持ってきて偑月刀の横に置いた。


「抜いてみてもいいか?」


「おお、いいぞ。」


 剣を鞘から抜いて見る。諸刃の長剣だ。バランスもいい、少し重いが、予備ならば問題にならないだろう。


「これを貰おう、いくらだ。」


「大金貨1枚だな。」


◇◇◇◇


 俺は、大金貨をダンに渡すと、すぐにリンと一緒に店から出た。


 店を出た後、さっきから気になっていた、気配感知をもう一度確認した。怪しげな3つの光点が俺達の後をつけるように移動していた。それを確認してリンに小声で話しかけた。


「リン!」


「なあに、ラムル。」


「俺が合図したらすぐに走れ!」


「どうしたの?」


「誰かがつけてきている。だが、後ろは見るなよ。」


「う、うん。わかった。」


 リンは少し驚いた顔をすると疑問を口にする。


「でもなんで?」


「はっきりとした事は判らないが、嫌がらせの関係者じゃないか。」


「嫌がらせ…ああ。ラムルは知ってたの?」


「ああ、エレーサさんから聞いた。」


「え、お母さんから…。」


「リン、ここは人が多い。はぐれない様に手をつなぐぞ。」


 俺はリンに手を差し出したすと、そう言った。


「う、うん…。」


 リンは再度驚き、顔を少し赤らめながら、俺の手に自分の手を重ねた。俺はその手をしっかりと握った。


「よし、走るぞ!」


「はい!」


 俺達は人ごみを駆け抜け、裏路地の方へ入っていった。


「くそ、行き止まりか。」


 そこの正面は塀で遮られた、袋小路になっていた。


(俺だけなら、越えられそうだか、どうするか。)


「リン、とりあえず逃げ切れそうにない。隠れるぞ。」


「う、うん。でも、ラムルなら大丈夫だよね。」


「恐らく、問題はないが、話をややこしくする可能性がある。出来れば逃げ切りたかったんだが…」


 そんな話をしながら、俺たちは近くにある木箱と塀の間に身を潜めると、どこかで男たちの声が聞こえてきた。


「おい、そっちにいたか。」


「いや、いないぞ。そっちじゃないのか?」


「くそ、どこへ行きやがった!」


「このあたりに絶対いるはずだ、よく探せ!」


 男たちの声がだんだんと近づいてきた。

 リンは、不安そうに俺の手を握る手に力を入れてくる。


「大丈夫だ。俺がついている。」


「うん。」


 そうこうしていると、一人の男がこちらに近づいてきた。


「あと探していないのはこの辺りだな。」


「おい、どうだ?」


「ここらは、まだだ。一緒に探せ。」


(このままじゃ、時間の問題だな。止むを得ん。)


「リン、ここを動くなよ。」


「え!? うん。」


 リンが不安そうにしながらも手を離した。


 俺はリンの傍を離れ、俺達を探している男たちの前に姿を現した。男たちは冒険者のような恰好をしているが威圧感も何もない、ただのチンピラの様だ。


「俺達に何か用か?」


「!?」


 男達は突然目の前に出た俺に驚いて警戒していた。


「おめえは、小娘と一緒にいたやろうか?」


「そうだとしたら?」


「穏便にいきたかったが、見つかっちゃ仕方ねえ。覚悟しな兄ちゃん!」


 男は剣を抜き、襲い掛かってくる。俺はカウンター気味に拳を腹に当てるとその男が地面に崩れ落ちた。


「てめえ、よくも…、」


 その言葉が終わる前に瞬間的に移動すると首筋に手刀をあて意識を刈り取る。最後の一人は顔面に裏拳を受けそのまま沈黙した。



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