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六機神合体~異世界で6体のロボットを合体させてみよう~  作者: 八咫のマコト
第一章 異世界で水遊びをしてみよう
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第11話 旅立

 魔狼フェンリルウルフとの闘いから一ヶ月が過ぎた。だが、俺はまだ森の中にいた。何故かと言うと魔狼シェンランの一言が始まりだった。


「ラムルよ、お主の武器は使うのに限りがあるのじゃろ。」


「あ、ああ、光銃コスモパイソン光剣コスモセイバーもエネルギーが切れたら使えないな。」


「そんな何時使えなくなるかわからん武器では、あてには出来ん。当たれば、殆どの魔物は一撃で倒す事は出来るが、外れれば使えなくなるのが早くなるだけじゃ。」


「確かにそうだが。」


「いざと言う時は迷わず使えば良い。じゃが、普段使うには、使えなくなるのが早すぎる。それに、その程度の威力では、傷を負わすことのできない奴もいる。」


「そんなに頑丈な奴がいるのか?」


「いっぱいいるぞ。竜種や岩系の魔物、不死系の魔物、上位の魔物には殆ど効かんし、今のお前の腕では、上位の魔物には当たらんと思っておくがいい。儂でも簡単に躱せるのだからな。『機神召喚』なら、お前の武器が通じない相手にもダメージを与えられるだろうが、魔力の消耗が激しすぎる。使い方を間違えると肝心な時に発動できない状況に陥るかもしれん。だから『機神召喚』も基本的に使わないつもりでいろ。」


「……」


「地力を上げることと、今の武器以外を使えるようにせぬと何時か死ぬことになるぞ。」


 と言う会話があって「儂が特訓してやる」と言い出したのだ。それは良いんだが……。


 その特訓が半端なかった。魔狼達に混じって日に数十キロも走らされ、狩りのメンバーにも入れられた。それから模擬戦を倒れるまでさせられた。それにどういう訳か魔虎タイガーファングのコーガも入っていた。最初は「えっ、俺も?」みたいな顔をしていたが、そのうち自分から積極的に参加していた。魔虎と魔狼は仲が悪いと思っていたがそうでもないのだろうか。シェンランはコーガを気に入っているようなので単にそれだけかもしれない。


「ハア、ハア、ハア」


 俺は地面に倒れ伏していた。コーガやミンラン、他の若い魔狼達もへばっている様だ。主力の魔狼達は、多少疲れたようだが、平気な顔をしていた。


「ハア、ハア、シェンラン、きつ過ぎるぞ!」


「何を甘ったれたことを言っている。生死がかかっているのだぞ。その様な甘いことを言っている場合ではないぞ!」


「その前に死んでしまう!」


「死なぬために鍛えているのではないか!」


「泣き言をいう余裕があるのなら、儂ともう一戦するか?」


「勘弁してくれ。」


(鬼かこの魔狼は…)と思ったりもした。


 だが、シェンランの言うことは、間違いではない。光銃も光剣もエネルギーが切れれば役に立たない。予備のエネルギーパックを持っていれば、ある程度はなんとかなるだろうが、交換の一瞬の隙を突かれる恐れもあるし、連戦、長期戦では不安材料だ。己の身体能力だけでしのげるのならその方がいい。


 それから数日後、俺はシェンランに案内されて魔狼達が根城にしている洞窟に案内された。


「シェンラン、これは……」


 そこに無数の武器や防具が無造作に山積みにされていた。


「おお、人族の冒険者どもが、たまに儂等を討伐に来くるんじゃ。そいつらを返り討ちにした戦利品じゃ。」


「⁉」


「儂等の毛皮は防御力に優れておるので、奴等はそれを目当てに狩りをするのじゃ。若い連中がやられることもあるが、ほとんどは、返り討ちじゃて。」


「そうか…」


「お主が気に病む事ではないぞ。すべては、自己責任じゃ。儂等とて生きていく権利がある。人族と同等にな。攻めて来たなら戦う。殺しに来きても戦う。当たり前のことじゃ。」


「ああ…、そりゃそうだな。殺されるかもしれないのに黙ってられないよな。」


「じゃが、勘違いするなよ。儂等は殺しのための殺しはしない。悪魔で生きるために戦い、結果として殺すことになっただけじゃ。逃げ出したものを追いかけてまで殺すようなことはせん。」


「ん? お前俺と戦ったとき殺そうとしてなかったか?」


「当たり前じゃ、お前はあの時まだ諦めていなかった。戦う意思、闘志があふれていたぞ。」


「成程な。」


「ほれ、そんな事より、この中から好きなものを選べ。」


「ああ。」


 俺は山積みにされた武器防具の前で片膝をつくと両手を合し黙とうをささげた。亡くなった冒険者への追悼と武器防具を使わせてもらう礼だ。


 その後、俺はまず剣を探した。様々な剣があった。ロングソード、レイピア、シミター等。その中から、1本の剣を取り出した。柄は木製できれいに装飾がされていたが、フィット感はよかった。鞘から抜くと、黒い鞘に納まったそれが姿を現した、それは刃渡り約70cmで日本刀のように反っていたが、幅は広く、日本刀と柳葉刀の間の様な刀だった。 

 次に見つけたのは黒い外套だった。襟が大きく、袖付きで、裾は膝下の長さだった。袖と裾に飾り付いていたが、自己主張をしない様に地味目仕上げられていた。少し薄汚れていたが、動きやすく、防刃性能もあった。ベルトもあり、丁度止金具も付いていたので刀を佩刀するのに丁度よかった。


「これにする!」


 外套を着て、佩刀してシェンランに見せた。


「おお、気に入ったのがあったか。中々似合うではないか。」


「そうか…」


 俺は少し照れて目線を逸らしながら頬を掻いた。


「では、模擬戦といくか!」


「えっ⁉️ ちょ、ちょっと待て。今、装備したばかりだぞ、お前に勝てる訳がないだろう!」


「何を言っている。だからこそだろう。不慣れな武器は命に関わる。」


「だからって、」


「問答無用。行くぞ!」


 それからまた、特訓の日々が始まった。最初の頃は、基礎体力作りと称して森の中を駆け巡り、時折、森の狩りで猪系や鹿系の魔物を狩ったり、木の実を取ったりとしていた。やがて、それに慣れてくるとそのあとに魔狼達と模擬戦をした。刀と外套をもらった後は、シェンランと模擬戦をやるようになった。やはりシェンランは強い、最初に勝ったのは、まぐれみたいなものだった。


「かなり、腕があがったのう。無傷で倒せなくなってきたわい!」


「ハア、ハア、やかましい、反則的な防御力のくせに少々の傷で文句言うんじゃない。こっちは、何時も大怪我だぞ!」


 近頃では、なんとかシェンランに傷を負わす事が出来てきた。だが、それも高い防御力を誇る銀毛の前では掠り傷程度だった。強くなってきたのは俺だけではない、コーガも初めのうちの必死さが鳴りを潜め、余裕が出始めてきた。ミンランや他の若い魔狼もメキメキと実力をつけてきていた。


 そんなある日の事、俺は、シェンランといつものように模擬戦をしていた。


 俺は刀を構え、シェンランに突撃した。刀を右から左に払うとシェンランは飛び上がって回避した。それを予測していた俺は、刀を返すと勢いのまま、空中のシェンランに刃を飛ばした。シェンランはそれを左の爪で受けると地上に降り、右の爪で攻撃、俺は、後ろへ飛んで躱した。その隙にシェンランは接近し右左爪を繰り出し、時折、フェイントの様に噛み付きを入れて連続攻撃をする。俺は何とかかわし続けた。そして、次に嚙み付きが来た時、右腕で庇うように見せかけ、噛み付かれる瞬間、右肘を、口の中叩き込んだ。


「グヘェ!」


その瞬間、俺の左フックが、シェンランの蟀谷こめかみに直撃した。


「グホォ!」


シェンランが地面に倒れこみ、俺はその鼻先に刀を突き出した。


「儂の負けじゃ。」


シェンランがそう言うと、俺は納刀した。


「強くなったのう。3回に1回は負けるな。しかし、あそこで肘うちが来るとは思わなんだな。」


「これも、シェンランのお陰だ。さんざん、苛められたからな。」


「まあそう、いうな。」


「お見事でした。ラムル様!」


 コーガが割り込んで話しかけてきた。レイクはついてきていない、長い時間湖を離れられない様だ。コーガはこの1か月で言葉を喋れるようになった。シェンランによると、なんでも息を吐くときに魔力をのせて吐く息を音声に変換しているそうだ。そのやり方をかなり練習したようだ。お蔭で俺とも普通に会話できるようになっている。


「もう、儂ではこれ以上教えられん、卒業じゃ。剣が強くなりたいのなら、剣術の師匠を見つけろ。生き残る選択肢を増やしたいのなら、色んな相手と戦うことだ。この森ではこれ以上強くなるのは難しいだろう。」


「そうか、シェンランに教えてもらうの終わりか……。じゃ、そろそろ森を出ることにするかな。」


「森を出ていくのですか、ラムル様?」


「ああ、元々そのつもりだし、いい加減、焼いただけの肉にも飽きてきたしな。人の街に行ってみる。」


「……」


「そんな悲しそうな顔をするな。また帰ってくるよ。ここには、ドールも置いているんだ。第一の拠点はここの湖だ。」


「わかりました。この森で帰ってくるのを待ってます。」


「ああ。」


 俺はこうして森の外へ出ることになった。俺は、洞窟に戻ってそこで夜を明かし、翌日の朝、湖でアリス、レイク、西の森でソウガ、コーガ、魔虎達、東の森でシェンラン、ミンラン、魔狼達に別れを告げ、今、森の外周近くまで来ていた。


なんとか、第1章のエピローグまでたどり着きました。

ここまでお読みいただきありがとうございました。

なかなか、ストーリーが進みませんが、頑張りたいと思います。

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