ピーチ!
突然ですが、私の自己紹介からさせてください。
私の名前はるり
現代で、姫として活動してます。
姫といえば何を想像しますかね!
オタサーの姫や、ピーチ姫、そんなところですかね。
実は私は87代の日本の姫でして
まあ、ここ数百年の間で私達の家系は象徴として扱われらようになりましたから。
普通に小学校にも通ってるわけです。
簡単に言うとアレです、マスコットですね。
後は基本的に祈ってます。
前置きが長くなりましたが、少し困った事が起きまして。
私の小学校で火事が起きたんです。
そこで、全員避難したはずだったのですが、
実習生として来ていた男の子が窓辺から助けを呼んでまして。
実習生
「おおおおおおおおああオイィィアチチチイイイイチチ」
るり
「......(詰んでるわ)」
ボディガード達
「るり姫様お怪我は大丈夫ですか?」
るり
「う、うん。それよりアレなんとかならないの?」
ボディガード達
「流石にあの火事じゃ助からないでしょうね.....残念ですが......」
るり
「そ、そうよね......」
るりの中で、
実習生との思い出がフラッシュバックする
ちびっ子
「るりちゃん!おままごとしよー!」
るり
「あ、ごめーん!!給食委員会の仕事があるからまたねー!」
ちびっ子
「そっかー!わかったー」
タタタタッとちびっ子達は走って行く
るり
「(???周りの子と精神年齢合わねえええ???)
×(なんで?どゆこと?私が姫だから?
教育的なアレ?、私的におままごととかやる気が出無いんですけど).....ん?」
実習生がおままごとを見てニヤニヤしている
るり
「せんせー何ニヤニヤしてんのー?」
実習生
「お、るりちゃんか!センセーは今日のオカズを下見してるんだよー!」
るり
「そ.....そうなんだ。よく分からないけど。
(明らかに股間がもっこりしてるだと......
私の直感が言ってるこいつは危ない人だ。
帰ったら爺やに伝えよう。こわ)」
実習生
「ぐふふふふふふふふふふ!小学校最高!!」
るりはいくつかある実習生の変態ストーリーを振り返り一つの答えに辿り着いた。
るり
「(助ける価値ねーーーーー!!)」
実習生
「うおおおおお熱いいいいい、ダレカタスケテー!」
るりは神子家の家訓を思い出した
1.日本の民を愛しなさい
2.とにかく祈ろう
3.神では無いけど頑張ろう
るりは気付いたら走っていた。
恐らく、国民を愛する血が騒いだのだろう
るりは泣きながら、走った。
この国の犯罪者であろうと、ナマポだろうと彼女からしてみれば祈るべき家族なのだ。
実習生が諦めて目をつぶりかけた瞬間
実習生
「え?るりちゃん?うそーーーー!
助けに来てくれたの?俺もうダメかと思ったよ!誰も助けにきてくんないしさ!!!!」
るり
「先生!諦めちゃダメだよ!今階段登るから!!」
るり
「しゃー!!!!!火がなんぼのもんじゃーーい!
って熱!!!!あ、マジ熱い。やっぱ無理だわ!ごめん!!」
実習生
「ええええええええ!!!!ちょっと何とかしてよ!祈りの力とか無いの?なんかさ!!」
るり
「先生!ごめん、来世祈ってあげるから、今世は縁がなかったと思って諦めて!」
ボキバキバキ
るり
「え?なんかやばくね......」
階段の上の柱が突然崩れていく
るり、実習生
「え?」
目が覚めて黒ーい空間の中
るり
「......うーん。」
???
「姫様......姫様起きてください。」
るり
「あれ、ここは天国?」
???
「はい!よく分かりましたね。物分り良過ぎてビックリしましたよ」
るり
「うーん、まあね。あなたは女神様かしら?」
女神
「御名答!るり様は先程の火事で死んでしまい、今天国と現世の狭間にいる状態ですね。」
るり
「成る程、地獄って結局ないんだね。」
女神
「うーん!なかなか鋭い質問ですが。お答えはしません!状況を説明しますと、普通の人は天国にそのままここを通らず通過するんですが、姫様達のような神子
の家の方々は特殊でして天国に行かずに所謂異世界に向かって頂くんですね。」
るり
「成る程。拒否権は?
(物分りが悪い人だと理解出来ないよなこれ)」
女神
「残念ながらないですね〜。
その代わり異世界での転生では待遇がありますし。ひとつだけ現生から持っていけますよ。
あなたのお爺様は核爆弾を持って行きましたからね」
るり
「あー.......爺様ならあり得るわね。
あっちで会えるのかしら?」
女神
「会わない方が良いかと.....」
るり
「あらそう。行くのは構わないから、現世を最後に見てから行きたいわね。」
女神
「お安い御用で!」
そこにはるりが祈った地球の全てと、その中の小さな日本の姿があった。
絶えない争いがある中でも、その小さな国は他国と比べても素晴らしいの一言に尽きる水準であった。
るり
「お母様達何してるかしら......」
いや、見るのはやめよう。分かってる、それよりも
るり
「ねえ......実習生生きてるんですけど。」
女神
「ええはい。あの先生実は閻魔大王級の守護霊が付いてまして、そう簡単には死にませんよ。倒壊した校舎の下敷きなったと思ったら、すっぽり逃げらたみたいですね。」
るり
「え、じゃあ私無駄死にだったって事?」
女神
「そうなりますね♪」
るりは2分程考えた。
考えた結果
るり
「この実習生を連れてくわ。」
女神
「え....それはちょっと...厳しいかと。。」
るり
「なんでもひとついけるんでしょ?ならこの実習生を連れて、死ぬまでこき使ってあげるわよ!!!」
女神
「はあ....分かりました。では連れてきますよ。」
3分後
実習生
「え、ここどこ?」
るり
「先生♪私達死んだみたいよ。異世界転生出来るらしいから一緒に行こ!」
実習生
「......夢か。ん?夢って事はなんでもし放題」
実習生の目はるりに向かう
「るーーーりちゃーーーーーんっっ」
実習生がるりにダイブしかけた瞬間
るりは実習生に冷静に平手打ち、正拳突きを食らわす
実習生
「ひでぶ」
実習生は気を失ったが少し嬉しそうな顔をしている。
るり
「よし、これで準備は整ったわね。女神私を送ってちょうだい」
女神
「はーい!じゃあ飛ばしますよー!そこの魔法陣の上に立ってください。」
るり
「そういえば実習生の名前ってなんだっけ?分かる?」
女神
「あ、はい。(国民の姫が一年一緒に居た先生の名前を覚えてないって......アキラさんですよ!」
るり
「おっけーじゃあ行くぞー!!」
女神
「行ってらっしゃーーーイ!!」
今世では祈ってばっかだったが。来世は少し自由に楽しめる気がして
るりは幾分か楽しみであった。
そうして二人は期待を胸に込め次の世界へ渡って行った。